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2014年6月20日 (金)

ビゼー ピアノ作品集 金田仁美

Rose

とりどりのバラの花。

お花屋さんで、パチリ。

バラの花には、色によって、きめ細かく花ことばが据えられていて、へたに贈ると、えらい目に会うかもですよ。

ちなみに、この花束の色をそれぞれ調べてみたら・・・。

 赤  :情熱

 黒赤:永遠の愛

 ピンク:美しい少女、気品

 イエロー:友情

 
 薄オレンジ:さわやか


というようなことになりました。

よって、この花束は、彼女や奥さまに差し上げるのがよろしいかとheart04

わたくしには、もう無縁のことにございますがね。

Bizet_hitomi_kanata

      ビゼー  ピアノ作品集

   1.夜想曲 ニ長調

   2.「カルメン」組曲

   3.「海洋画」

   4.演奏会用半音階的変奏曲

   5.3つの音楽的素描

      ~「トルコ風ロンド」「セレナード」「カプリッチョ」~

   6.「アルルの女」第1組曲

   7.「アルルの女」第2組曲

      ピアノ:金田 仁美

            (2014.4.24 @大阪、吹田メイシアター)


3夜続けてのビゼー。

そして、今回は、ビゼーのピアノ曲ですよ。

え?ってお思いの方もたくさんおいででしょう。

ビゼーのことを書いたものを、ちょっと調べれば必ず出てくる逸話に、リストを、そのピアノの超絶技巧と音の確かさで持って驚かせたオハナシ。

音楽教師を父に、ピアニストを母に、そんな家庭に生まれたビゼーは当然のことながら、愛する母と同じく、ピアノを弾き親しんで育ちました。
音楽学校では、ピアノとオルガンと作曲を学び、その作曲の師のひとり、ジャック・アレヴィの娘、ジュヌヴィエーヌを愛するようになり、結婚もすることとなります。

ちなみに、このアレヴィーは、オペラ作曲家でして、「ユダヤの女」のみが有名ですが、「さまよえるユダヤ人」という作品もあって、前から気になっているんです。

そんな師に恵まれたこともあり、さらに至宝のような存在のグノーの教えも受けたこともあって、ビゼーの作曲の主体はオペラ中心となりました。
未完成のものも含めて30作超。
 その合間合間に、残されたピアノ作品は、大作はありませんが、15作超。

それらのうちの4曲と、ビゼー自身の編曲による、「カルメン」と「アルルの女」が収められた1枚を聴きました。
 もちろん、4曲は、初に聴きます。
そして、それらが、とっても素敵な曲だったんです。

Hitomi_kanata


何度も、何度も繰り返し聴いてます。
深刻な要素は、まったくないから、気安く聴けますし、ビゼーのビゼーたる由縁、豊富なメロディに綾どられた旋律たちが、聴く耳にすんなりと、馴染むようにして入ってまいります。

こんなビゼーの世界を、まったく素晴らしく演奏しているのが、金田仁美(かねたひとみ)さんです。

解説書にある、彼女の略歴を。
「大阪生まれ、パリ・エコールノルマル音楽院ディプロム取得、吹田音楽コンクール1位、イル・ド・フランス国際ピアノコンクール第3位、ガブリエル・フォーレ国際ピアノコンクール1位」といった輝かしい経歴をお持ちのほか、名ピアニスト、ブルーノ・リグット氏にも師事されてます。

これで、おわかりのとおり、フランス系の音楽がお得意のようですね。

ビゼーもフランス音楽として捉えることができますが、いわゆるお洒落で、洗練されたおフランスイメージとは違って、もっと旋律的だし、劇的であります。
それは、ピアノ版の「カルメン」と「アルルの女」を聴けば、あたりまえですが、一目(耳)瞭然。

金田さんのピアノは、ビゼーの劇性をしっかりと捉え、曖昧さのない明快な演奏でもって、聴きなれた名曲ふたつを、まったく新鮮な感覚で味わわせてくれます。
 それぞれの管弦楽作品とオペラでもって、2日間、耳に馴染ませてきたビゼーです。
ですから、よけいに、このピアノ版「カルメン」と「アルルの女」は鮮烈でした。

「カルメン」の歌にあふれた間奏曲。
「アルルの女」で、わたくしの大好きなメヌエット(第1)とカリヨンが実にチャーミングでございましたね。
同じく「アルルの女」の間奏曲(第2)は、まさにオペラアリアのような歌心を感じさせる演奏に、わたくしは、これをバックに歌いたくなりましたね。

これらの名曲以上に、楽しめたのが、4曲のピアノ作品でした。

1858年、ビゼー20歳の作品である「3つの素描」。
ビゼーの個性的な味わいは、ここからすでに発揮されてまして、その異なる3つの様相を、金田さん、鮮やかに弾きわけてます。

さきに、記した師の娘、ジュヌヴィエーヌとの恋愛と苦心の結婚の時期にあたったという「夜想曲」。
1868年、30歳のビゼー。
ロマンティックなこの曲、実は一番気にいりました。
いちばん、おフランス系の曲かも。
流れるような曲調に、ビゼーらしい親しみやすいメロディが絡みあいます。
夜、眠る前に、聴いたりする、いわゆるナイトキャップ向きの曲としてキープです。
美しいタッチの仁美さんのピアノで映えます。

同じ年の「海洋画」は、海を行く舟、でもどこか寂しい曲調で、ひっかかるものがあります。
なんだろ、この感覚。
ビゼーは、ようやく結婚して、新生活をスタートさせたものの、その残された人生はあと6年ちょっとだったのですね。
最晩年の「カルメン」の根底に流れる、「宿命」というモティーフは、威勢のよさや、名旋律の影に隠れた、ビゼーの表わしたかったものだと思いますが、なにか、天才ゆえの、複雑な内面を垣間見るような音楽が、このいっけん、麗しい「海洋画」だと思うのですが、いかに。

同年の作品「半音階的変奏曲」は、さらにシリアスで本格的な作品です。
この曲も、完成度は高く、このCDの中で一番の作品に思いますし、かつてグレン・グールドも演奏したそうです。
多種変転しながら進む冒頭の深刻な旋律、そこには常に技巧を尽した奏法がつきまといますが、聴いていてそれが鼻につかないのが、ビゼーの音楽のよさと、キレのよい金田さんのピアノのよさ。
圧倒されるような曲に演奏でした。
コンサートで弾いても、この曲は受けるでしょうね。

ということで、金田仁美さんの、意欲あふれるビゼー作品集。
大いに堪能しました。

そして、このCDは、お馴染み、「EINSATZ RECORDS」企画の記念すべき初セッションレコーディングなのでありました。
もうだいぶになりますが、カウンターを挟んで、お酒を飲みながら、音楽を聴きまくり語りまくったマスターさまのプロデュース作品です。

Einsatz

懐かしい~、この扉の向こうには、いつも酒と音楽がありました。

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