シューマン 交響曲第3番「ライン」 ジュリーニ指揮
どこぞの滝か忘れてしまいましたが、過去画像から。
秋田県のどこかです・・・。
夏に滝は、実によいですね。
マイナスイオン出まくり。
滝音も近ければ轟音でですが、そこそこから聴けば涼しげな音に聴こえます。
あぁ、暑くてせわしいところを脱して、リゾートりたい。
シューマン 交響曲第3番 変ホ長調 「ライン」
カルロ・マリア・ジュリーニ指揮ロザンゼルス・フィルハーモニック管弦楽団
(1980.12.1@シュライン・オーディトリアム、LA)
久しぶりにシューマンの3番を聴く。
演奏会での記事は書いてますが、もしかして、音源記事は、これが初かも。
そんな3番です。
4つのシューマンの交響曲のなかでは、1番を「春」という題名からしてすぐに聴くようになり、次いで同じく標題付きの3番を聴いて馴染んだ。
そのあと来たのは4番で、テレビでバーンスタインとウィーンフィルの演奏を見てから。
熱狂の渦を造り出すバーンスタインの指揮もさることながら、ぎくしゃくとしたリズムや、いびつなまでの、のめり込みの情熱にほだされたものです。
最後にやってきたのは、2番。
メータとウィーンフィルのFM放送を録音し、何度も何度も聴くけれど、地味感しか印象として残らない・・・
そして、ここでも、バーンスタインでして、札幌でPMFの若いオーケストラに必要なまでに、シューマンの極意を伝授しようとしていた姿が忘れられない。
そこから、2番が自分の中では、イチバンと思うようになり、最近では、アバドの録音も登場して、ますます、2番好きが高まってます。
実演では、なんといっても、シュナイト&神奈川フィルの黄金コンビで、4番を除く3曲が聴けたことが大きいです。
南ドイツの大らかさと、構成力のしっかりした佇まいでもって、ドイツの作曲家シューマンを実感させてくれました。
前置き長いですが、3番「ライン」の、わが愛聴盤は、サヴァリッシュ、ハイティンク、ジュリーニであります。
ありきたりの、お馴染みのメンバーですが、そろそろ、新しい可能性にあふれたシューマンの指揮が登場してもいいだろうと思ってます。
そんなこと言いつつ、最近のシューマン演奏を、ひとつも聴いてない自分が言うセリフではありませんがね・・・・。
でも、ほかの作曲家たちの交響曲が、清新な息吹きを吹きこまれるような演奏が続出しているのに、シューマンとメンデルスゾーンは、ちょっと、その立ち位置が微妙に思えたりするもんですから。
旧フィルハーモニア盤は、聴いたことがなのですが、ジュリーニ&ロスフィル盤は、ほんとにいい演奏だと思います。
ハイティンク&コンセルトヘボウには、コクの味わいがあり、サヴァリッシュ&ドレスデンには、オケの古雅なまでの味わいがあり、こちらのジュリーニは、古式あふれる中世武士の心意気のような味わいがあります。
全体を覆う、レガート感。
弦楽を中心に、音をたっぷりと弾いて、豊かな響きも醸し出してます。
それが実に雰囲気よろしく、シューマンのラインに相応しいのです。
テンポも、当然に、ゆったりめに聴こえます。
ドイツの音楽であるとか、イタリア人指揮者であると、オケがアメリカ・ウェストコーストのものであるとかの、そんな字面の印象はまったく感じることがなく、ここにあるのは、まさにシューマンの想い描いたサウンドではないかと思います。
明るさも充分、壮麗さも充分、深刻さもしかり、おおらかさもあって、最後には、見事なアッチェランドで、息を飲むほどの勢いと感銘を与えてくれます。
ジュリーニとロスフィルのコンビは、シカゴのそれと並んで、わたくしは、一番素晴らしい果実を残してくれたと思っております、はい。
そして、同じく果実といえば、シュナイト&神奈川フィルの名演の数々を、わたくしは、ありがたくも、美味として数々頂戴しました。
シューマン3番のライブ記事
死ぬまでに、一度行ってみたいな、ライン地方。
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コメント
仰っていること、ことごとく共感しました。小生も、テレビでバーンスタインとウィーンフィルを見て、4番にはまりました。また、ジュリーニとロスフィルのコンビは、ラインのほか、ブラームス2番やベートーヴェン5番も、素晴らしいと思っています。
投稿: faurebrahms | 2014年8月 2日 (土) 06時02分
これは名盤です。本当に、ラインと言えばこれ。
ジュリーニファンの贔屓目を差し引いても、
名盤だと思います。
シューマンの交響曲は曲の内面を捉えにくい為か、
日本人は避ける様な気がします。特に最近の人は。
内面を推し量る、ってのは日本人の特技で
特徴だと思うのですがね・・・。
ジュリーニの録音はロス・フィルやシカゴ響の
盤の方が同じ曲を他のオケと収めた方より良い、
と言うのが僕の感想。
ただし、モーツァルトだけは
ニュー・フィルハーモニア管との盤が最高!
投稿: スリーパー | 2014年8月 2日 (土) 13時16分
faurebrahmsさん、こんにちは。
ほぼ同じ思い出と、ジュリーニに対する同じ思いをお持ちなんですね。
ロスフィルとベートーヴェンとブラームスは全部残してほしかったですね。
あとブルックナーも。
投稿: yokochan | 2014年8月 3日 (日) 00時09分
スリーパーさん、こんにちは。
このラインは、ほんと素晴らしく、さわやかです。
シューマンの交響曲は、そういえば、最近、あんまり演奏されませんね。
若い人はマーラーとブルックナーばかりに行ってしまいますからね。
EMIのシカゴ録音も悪くはないですが、DG以降のアメリカのオケとのものがいいですね。
CBS時代は、どうもピンときません。
投稿: yokochan | 2014年8月 3日 (日) 00時19分