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2014年12月23日 (火)

La Belle Excentrique~パトリシア・プティボン~フランス歌曲集

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この冬も始まってます。

六本木けやき坂のイルミネーション。

シルバーにブルーが少し入って、とてもクールできれいです。

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そして、今年は、レッドにも切り替え。

知らずにいたものですから、急に消えて暗くなったと思ったら、すぐさま赤の世界に。

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反対側の坂の向こう。

こちらも美しいですな。

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そして反対側の赤。

Petibon_la_belle_excertrigue_2

 La Belle Excentrique ~ 風変わりな美女

   フランス歌曲集

      ソプラノ:パトリシア・プティボン

      ピアノ :スーザン・マノフ

       〃  :デイヴィット・レヴィ(3,14)   ヴォーカル:オリヴィエ・ピィ

      チェロ :クリスチャン=ピエール・ラ・マルカ

      ヴァイオリン:ネマーニャ・ラドゥロヴィチ 

     アコーディオン:デヴィッド・ヴェニトゥチ

      パーカッション:フランソワ・ヴァレリー

                 (2013.9 @ベルリン テルデックススタジオ)


 1.サティ 「競馬」         2.フェレ:ジョリ・モーム

 2.サティ 「風変わりな女」より「大リトルネッロ」 ピアノ連弾のための

 3.プーランク 「祭りに出かける若者たちは」 「パリへの旅」 「昨日」

 4.ロザンタール 「夢」 「月を釣る者」

 5.サティ   「ブロンズの銅像」    6.プーランク 「ルネ少年の悲しい物語」

 7.サティ   「スポーツと気晴らし」より「ピクニック」 

          「そうしようショショット(Allons-y Chochotte)」

          「ジェ・トゥ・ヴ(Je te veux)」 「風変わりな女」より「カンカン踊り」

 8.フェレ   「愛するとき」       9.サティ 「快い絶望」

10.フォーレ  「憂鬱」          11.アーン 「フォロエ」 「クロリスに」

12.フォーレ  「ひそやかに」      13.プーランク 「バ、ベ、ビ、ボ、ビュ」

14.ロザンタール 「パリ植物園のゾウ」「フィドフィド」「動物園の年寄りサラダ」

15.プーランク 「オルクニーズの歌」 「白衣の天使様」 「ホテル」

16.フランシーヌ・コッケンポット 「原野のクロッカス」

17.フォーレ  「ゆりかご」


     ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「風変わりな美女」って・・・・、この邦題なんとかならないかな、って思って、「La Belle Excentrique」をフランス語翻訳マシンにのせてみた。

そうしたら、「素敵な変人」とか、「美しいエキセントリック」とか出てきちゃって、さらに奇妙なことになってしまいました。

もともとは、サティのピアノ連弾ないしは、オーケストラ作品の組曲のタイトルだそうで、そちらを調べたら、邦題は、「風変わりな女」となっておりました。
このCDの中に、2曲そちらからピアノ連弾曲として演奏されておりまして、そちらをイメージしたのでありましょう。

ですから、この際、わたくしの大好きなパトリシア・プティボンさまということで、「美女」ということにしておきましょう。

長い序文でしたね。

プティボン2年ぶりのソロアルバムなんです。

その間、パリ管とのプーランクは出てますが、毎年コンスタントに、ユニークで考え抜かれたプログラムで、その都度テーマを定めて凝ったCDを出してきたプティボンでしたから、結構渇望していたんですよ。

プティボンのタグをクリックして、過去記事をご参照いただきたいのですが、大ブレイクしたのに、来日はずっとないし、国内盤もずっと出てなくて、ユニバーサルは、アイドル路線が引けない本格派歌手なので、国内発売にビビってるんじゃないかと推察してるんですよ。

でも、昨年の録音ではありますが、ここに鮮度バツグンのイキイキとしたパトリーの声が相変わらず健在なのを確認できて、とても嬉しいです。

今回のテーマは、自国もの、近代フレンチ・ソング集です。
ちなみに、これまでのアルバム・テーマは、「恋人たち」「イタリア・バロック」「メランコリー」「新世界」、、こんな風になってました。

全部で29曲。

そのうち5曲は、サティのピアノ作品で、伴奏とともに、プティボンの長くの相棒、スーザン・マノフ女史が極めて雰囲気豊かに、そして明るく楽しく弾いておりますよ。
先にあげたサティの「風変わりな女」から2曲と、「ピクニック」、冒頭の短い序のような「競馬」。それぞれ、元気で楽しい曲に、「快い絶望」は、ちょっとムードが変わって、アンニュイムードたっぷりで、これはステキな曲。

 さて、プティボンです。
千変万化、多彩な歌への適応力と、その表情の豊かさは、まいど聴いてきて舌を巻いてしまう彼女の本領でありましょう。
大きく分けて、元気で快活、はっちゃけてるのが前半で、後半は、しっとりとした女らしさと、憂愁の横顔を垣間見せてくれる。

 前半・後半のターニングポイント的な曲が、有名なサティの「ジュ・デ・ヴ」です。
チェロとピアノに伴われて、ゆったりと、そして色気も含みながら、しなやかに歌われる「ジュ・デ・ヴ」に、わたくしはとろけてしまいそうになりました。
チェロとピアノの伴奏もお洒落すぎていけませんよ、まったく。
この曲、1曲で、お酒が何倍も飲めちゃうじゃないの。

個々の曲について書こうと思えば書けちゃうくらいになってますが、そこは、みなさま、実際にお聴きになって、パトリーちゃんの歌声に感じちゃってくさだい。
あれこれ、言葉は不要、彼女の個性と、はじける才能を、とくと拝聴してくださいませ。

途中何回か、歌なしで、間奏曲のように、さらりと挿入されるインターバルの一瞬のフレーズは、「風変わりな女」や「競馬」の曲をもじってまして、この音盤の大きな流れに寄与してます。

そう、これ一枚が、一夜のコンサートのように仕立てあげられているように思います。

このあたりが、プティボンのクレバーなところで、彼女ばかりか、きっと、マノフ女史も、ほかのスタッフも含めて、いいチームが出来上がっているんだと実感します。

彼女のライブコンサートは、ほんとに楽しくて、エンターテイメント満載です。
その雰囲気が、このCDからも伝わってくるところが、毎度素晴らしいです。
 これまで、3回、その来日公演を聴きましたが、そこで歌われた曲もいくつか。
コンサートでは、自ら、小道具みたいに、楽器をさらっと奏でて歌いましたが、そんな曲も、あの時の歌声そのままにおさめられてます。

ときに、効果音的な声を出して、ニンマリさせたり、ふくろうの声だしたり、おきゃんな娘声になったり、シャウトしてみたりで、ともかくいろんなお顔を見せてくれます。

でも、クリスティーと共演してた頃の、古楽の軽やかなイメージから、いまは、声も重くなり、色合いも濃厚さも出すことが出来るようになりました。
 ですから、全体のイメージでは、ちょっと味わいが深くなり、その分、声が重たくなったような気もしなくもないです。
もともと声量もたっぷりで、技巧派でもある彼女ですから、「ルル」を歌うことで、声質が少し変化したのかもしれません。

ともかく、ステキな1枚。

パトリシア・プティボン、最高ざます、最高に好きheart02

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コメント

また筆をとりました。貴殿のプティボン紹介で彼女にはまった一人です。ご紹介のCDも合わせて6種ほど持っています。フランスものだけでなくスペインもの、アメリカものまでのCD,彼女の適応力の高さには驚きます。さらに映像「ルル」や「コジ」の怪演?には目を見張りました。大柄な彼女に驚いたことも覚えています。私からCDのご紹介を。ナタリー・デッセイがミシェル・ルグランと組んだアルバムにデュエット1曲だけですがプティボンが友情出演?しております。デッセイとルグランのデュエットもあってなかなか面白いCDですよ。

投稿: ornellaia | 2014年12月24日 (水) 11時05分

ornellaiaさん、こんにちは、コメントどうもありがとうございます。

おっしゃるとおり、これまでのCDでの各国・各地の歌の数々を巧みに歌う彼女、ほんとに器用だし、希にみる才能ですね。
コケットリーなデビュー時から、いまは大人の雰囲気も充分で、ほんとに魅力的ですね。

そして、デッセイのCD。
ルグランとのものは、その存在は知ってましたが、まさか、プティボンが出ているとは知りませんでした。
これは、早速に!
情報、ありがとうございます。

投稿: yokochan | 2014年12月26日 (金) 09時02分

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