R・シュトラウス ニ重小協奏曲 プレヴィン指揮
まるで、ヨーロッパの王宮かなにかを思わせる雰囲気ざましょう?
恵比寿ガーデンプレイスの奥にあるレストラン。
ジョエル・ロブションにございます。
いくつかのレストランの形態が入ってますが、そのうちガストロノミーは、ミュシュランガイドの三つ星を取っておりますそうな。
まったく無縁の世界ですが、こうして、うっとりさせてくれる写真でも眺めながら、緑茶ハイをすするのもオツなもんです。
ちなみに、カジュアルな方のレストランのメニューはこんな感じ。
モダン・フレンチだそうです。
食べたくもあり、いや、歳取ってくると、和食で、最後はお茶漬けかなにかでさらっとしたいねぇ・・・・
R・シュトラウス クラリネットとファゴットのためのニ重小協奏曲
Cl:ペーター・シュミードル Fg:ミヒャエル・ウェルバ
アンドレ・プレヴィン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(1996.11 @ウィーン)
R・シュトラウス(1864~1949)の生誕150年は、思ったほどに盛り上がらずに、静かに終わりそうです。
かといって、演奏されなかった訳じゃなくて、むしろ、コンサートやオペラのプログラムとして、シュトラウスの音楽は、世界的に完全に定着してしまっていて、日常に聴ける作曲家のひとりとなっているわけですね。
オーケストラの技能の向上や、録音技術の目覚ましい進化なども、マーラーなどとともに、人気作曲家へと押し上げる要因のひとつです。
そんなシュトラウスでも、まだオペラはその一部しか親しまれておりませんし、室内作品も、まだまだ素敵な作品がたくさん。
そして、今日は、最晩年のユニークな協奏作品を。
20分程度の、可愛いくもステキな作品で、これは、まさにオペラの世界です。
弦楽とハープは、文字通り伴奏する存在にとどまり、クラリネットとファゴットという、きらびやかさとは無縁の中音の楽器ふたつが、まるで、言葉の多い多弁なシュトラウスのオペラの登場人物のようにして、語りまくり、歌いまくるのです。
3つの楽章を成してはいますが、連続して演奏され、最初の楽章では、クラリネットが主役で、朗々と清々しいソロをたくさん聴かせます。
2楽章は逆に、ファゴットが楚々と緩やかなソロでなごませてくれます。
そして、3楽章にいたって、ふたつの楽器の明るくも、語り口の滑らかかつ多弁な競演となります♪
1947年、イタリアのルガーノの、スイス・イタリア語放送局からの委嘱を受けて、12月クリスマス明けに完成させました。
こうした曲は、オーケストラの首席たちをソロにしてこそ、ファミリーな感じで、その妙意が味わえるものです。
そうした意味で、ウィーンフィルであります。
ウィーンの管楽器の、まろやかな丸みを帯びた響きが、シュトラウスの清朗な世界にぴったりときます。
先日、60~70年代のウィーンフィルの木管の代名詞のような存在だった、アルフレート・プリンツ氏が亡くなってしまいましたが、そのあとがシュミードル。
ウェルバのファゴットとともに、代々、永々と続く、ウィーンフィルの伝統をその血脈とともに語り継ぐ名手たちです。
その伝統も、時代の変遷とともに、楽器の変化も伴いながら変わりゆくのも、それは宿命で致し方がないことですね。
わたくしが名前を思いだせるのも、その音色が脳裏に浮かぶのも、彼らの世代までかもです。
ホルン、オーボエ、そして、このニ重協奏曲を録音しているのは、あとは、ドレスデン。
ベルリンには、この曲がありませんでしたね。
シュトラウス晩年の澄み切った心境を感じさせる桂曲にございます。
| 固定リンク
コメント