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2015年5月13日 (水)

モーツァルト 交響曲第40番 ジュリーニ指揮

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秦野の白笹稲荷。

稲作・農作物の豊穣を祈り、祀ったのが稲荷神社。

鳥居の左右には、お稲荷さんが、それぞれ座しておりましたよ。

こちらは歴史も古く、関東三大稲荷のひとつでもあります。

秦野は、丹沢山系の麓にあり、名水の里でもありまして、市内の各所に湧水があふれておりまして、その水道水もボトリングされて、「秦野の水」として販売されてます。

こちらの神社にも、清々しい湧水が流れておりまして、手水として利用してます。

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水のいい秦野は、美味しいお酒と、お蕎麦も有名。

そして、落花生と、たばこですな。

桜漬の生産も日本一。

いい街ですよ。

わたくしの、実家から車ですぐ。

親戚も近くにあり、親しい街ですよ。

五月晴れ、新緑の季節に、モーツァルトのト短調。

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   モーツァルト  交響曲第40番 ト短調 K550

    カルロ・マリア・ジュリーニ指揮 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団

                        (1965.10@キングスウェイホール)


それこそ、聴き古された名曲ですが、この曲の場合、古楽器や、古楽奏法によるものよりも、従来奏法で、たっぷりと、なみなみと演奏された方がいい。

そんなモダン楽器演奏のなかで、この40番は、どれだけ聴いてきただろう。

それらのどれ一つとして、駄演はない。

ありきたりだけど、ワルター(各種)、ベーム(2種)、アバド(LSO)、スゥイトナー、ケルテス、シューリヒト、バーンスタイン、セル・・・などが次々に脳裏をよぎります。

そして、忘れちゃいけない、ジュリーニ盤。

ジュリーニには、晩年のベルリン盤もありますが、そちらは、聴いたことありません。
CBS時代のジュリーニは、あんまり聴かなくなってしまったワタクシ。
60~80年代初めが、わたくしにとってのジュリーニの最良の時期なんです。
70年代に、実演に接し、その泰然としつつも、巨大な演奏と、麗しい歌い回しに、すぐさま好きになったジュリーニ。
アバドの兄貴的な存在だったから、余計にそうなりましたね。

そして、レコード時代に、よく聴いたのが、この1枚。
41番との、カップリングで、ジャケットもザルツブルクの街並みを写したヨーロピアンなものでした。

流麗でありながら、かっちりとした構成のなかに、泣きぬれたような歌う旋律回しが映える演奏。
CD化されたもので聴くと、ときおり、ジュリーニの唸り声も入ります。
そう、ここぞというときは、気合も感じるモーツァルトで、弦もフルに弾ききって、なみなみとした情感があふれ出ている。
 若々しい表情も、後年の演奏には、ありえないもの。

久しぶりに、この演奏聴いて、とっても気持ちがよろしいのだ。
第2楽章には、とことん癒されました。

「ジュピター」も、キリッとした桂演ですよ。

1964年に、解散を余議なくされ、同年自主運営組織でもって、「ニュー」を冠して再スタートした今のフィルハーモニア管。
その1年後の、ニュー・フィルハーモニアとしての録音です。
カラヤンや、クレンペラーとともに、レッグのオケ、旧フィルハーモニアの指揮と録音を盛んにしたジュリーニですが、「ニュー」になってから、その録音は、ほかのオケとのものも含め、かなり少なくなりました。
 そんな中での唯一のデッカ録音。
デッカのロンドン録音らしく、分離と広がりも豊かで、芯もあって、とてもいい音です。

このあと、EMIに、録音を少しづつ残して、DGに移るのが70年代半ば。
以降が、ジュリーニの最充実期だと思います。

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コメント

(遅レスですが・・・)
白笹稲荷、すっかり住宅地化してしまった周囲にもめげず、神域らしい雰囲気を保って居るお稲荷さんですよね。
骨董市とか開かれるらしいですし、参道。

ところで、我が崇敬するジュリーニ御大のこの録音、僕の心の40番です(笑)
40番だと、尊敬し敬愛するワルター大先生とコロンビア響がよく取り上げられますが、
僕はこの録音が世界一ぃぃぃぃぃぃ!と言いたい(笑)
我が心の師、道義さんとモーツァルティウムの盤もいいのですが。

投稿: スリーパー | 2015年5月19日 (火) 12時56分

スリーパーさん、こんにちは。
秦野は、かつての盆地が家だらけになり、高台も開発されて、住宅だらけとなりましたが、その合間に、このような静かで、神々しい場所がいくつもありますね。
そして、水がどこでも湧いてる。

心の40番、久しぶりに聴かせていただきました。
ミッチーは、聴いたことありませんが、あの例のジャケットですな。
わたしの心の40番は、そうですね・・・、新しいですが、アバドのLSO盤でしょうか。

投稿: yokochan | 2015年5月21日 (木) 20時34分

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