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2015年10月14日 (水)

マーラー 交響曲第7番「夜の歌」 レヴァイン指揮

Hills_1

六本木ヒルズ、バラのモニュメントとともに、下から見あげるの図。

平日にもかかわらず、多くの観光客。

その言葉に耳を傾けてみれば、聴こえてくるのは、かのお隣の巨大な国のことばばかりじゃない。
もちろん英語もあるけど、ロシア語に、東南アジア風の言葉とか、さまざま。

完全な観光ルートなのね。

最近は、どこへいっても、いや、なんでこんなところに、っていうくらいに外国人が見受けられるようになりました。

Mahler_7_levine

   マーラー  交響曲第7番 ホ短調 「夜の歌」

      ジェイムズ・レヴァイン指揮 シカゴ交響楽団

                      (1980.7 @シカゴ)


久しぶりにマーラー聴く。

しかも、7番なんてだいぶ聴いてなかった3年ぶりかしら。

そして、さらに、レヴァインの演奏で聴くのも、ほんと久しぶりで、レコード以来だから、もう30年ぶり!

初めて買った7番のレコードがこれです。

前にも書いたけど、7番のちゃんとした初聴きは、ショルティ&シカゴのレコードが発売されたときのFM放送。
70年代初頭、さっぱりわからなかった。

次が、ギーレンがN響に来演してやったときのFM放送のエアチェック。
ギーレンは、相前後して6番も指揮したから、いま思えばスゴイことだった。
このカセットで、この作品の旋律をいくつか覚えた程度で、やっぱり難解だった。

そして、本格的にマーラー熱に取りつかれだした70年代後半から80年初頭。
これまたFM放送を録音した、ベルティーニとベルリンフィルの演奏。
これが決定的にこの曲に馴染んだきっかけの演奏で、べらぼうにオーケストラは上手いし、当時まだあまり知られていなかったベルティーニという指揮者の素晴らしさを体感したものだった。

次いで、ほどなく入手したレコードがレヴァイン盤。
2枚組の4600円は、貧乏サラリーマンにはキツかったけれど、それこそ、すり減るくらいに聴きまくった。
ここでは、シカゴの名人芸に目をひんむくことになり、レヴァインという指揮者を次々に聴いてゆくきっかけとなったのでした。

わたくしの7番史をさらに続けると、CD社会になって、ついに登場したのが、アバドとこれまたシカゴ響で、ここでも、切れ味の良さと歌心に感服。
ともかく、シカゴだらけの7番。

さらに全部揃えたバーンスタインの旧盤。
それからテンシュテットにインバル、バーンスタインの新盤、ハイティンク盤。
だいたいこのあたりまでで、マーラーの音盤はもうあまり買わなくなってしまい、ちょっと食傷ぎみに。

でも、聴けば聴いたで、マーラーはやはりいいもんだ。

なんでもござれ、自身の感情吐露の世界は、1905年当時のウィーンの爛熟した世紀末藝術と合わせて脳裏に浮かべることで、また新たな気持ちで聴くことができる。
アルマのことや、クリムト、ココシュカなんかも思いながら。

それぞれ脈連なく並ぶ5つの楽章は、真ん中にスケルツォ、それを挟む2つの「夜曲」。
そして最初と最後の両端楽章は、ソナタ形式のめくるめくほどに劇的な第1楽章と、ロンド形式の明るすぎの大団円に向かう終楽章からなっていて、奇妙といえば奇妙な音楽。

いまのわたくしは、ギターやマンドリンも鳴る4楽章の安らかな世界が、もっとも好き。
あと、第1楽章の第2主題もロマンティックで好きだな。

そんな好きな箇所が、このレヴァイン盤はとても、爽やかかつ良演の最大公約数的・優等生的な演奏となっているんです。
全体を見れば、このレヴァインのマーラーは、とても健康的で明朗快活、一点の曇りなし、なのです。
この複雑な作品を、ここまであっけらかんと明快に紐解くようにしてわかりやすく演奏してしまう当時のレヴァインは、アメリカが生んだひとつの才能でした。
ゆえに、オペラでも、この才人は、歌手たちからも愛されるほどにわかりやすく、歌いやすい指揮者として活躍しているし、ヨーロッパでも、バーンスタインとは対局にあるアメリカの存在として受け入れられたのでしょう。

マーラーの毒気みたいなものは、この人のワーグナー演奏と同様に、そげ落ちてしまって聴こえますが、こんなわかりやすく、そして美しいマーラー演奏も、いまでも充分アリだと思います。

そうそう、このレコードジャケットがまた秀逸でした。
この曲のイメージにぴったり。
裏は、いかにも当時のアメリカ人的なレヴァインの若きお姿。

楽しい晩が過ごせました、いい夢みれそう。

過去記事

「アバド&シカゴ交響楽団」

「テンシュテット&ロンドンフィルハーモニー」

「金聖響&神奈川フィルハーモニー 演奏会」

「バルビローリ&ハルレ管」

 

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