R・シュトラウス 4つの最後の歌 メルベート
六本木ヒルズのこの冬の夜景。
そして、今年もあっというまに過ぎ去ろうとしてます。
毎年の大晦日、恒例のシュトラウスの作品を聴くことになりました。
今年後半は、ブログ更新も滞りぎみで、自分でも、音楽を聴く余裕のない日々に、気分が塞ぎ、ままならぬことに、焦りを覚えるほどでした。
おまけに、最近は、かつての映画熱が蘇ってしまい、劇場での映画鑑賞に、不満不安を解消するすべを見いだしたりもしましたよ。
実は、わたくし、学生時代は、かなり映画を観てまして、ちょうど、ロッキーとか、スターウォーズの封切りの頃ですよ。
そして、今年、そのロッキーの新世代版「クリード」が封切され、さらに、「スターウォーズ」もあらたな物語がスタート。
なにかの因縁でしょうか、今年から、音楽に加え、映画生活も再スタートです。
ろくなことのなかった、わたくしにとっての今年。
踏ん切りをつけて、2016年は、新たな気持ちで頑張りたいものです。
そんな思いを込めて、シュトラウスのこの曲をしみじみと聴きます。
R・シュトラウス 4つの最後の歌
S:リカルダ・メルベート
ミヒャエル・ハラース指揮 ヴァイマール・シュターツカペレ
(2006 @ヴァイマール)
1.「春」(ヘッセ)
2.「9月」(ヘッセ)
3.「眠りにつくとき」(ヘッセ)
4.「夕映えに」(アイヒェンドルフ)
もう、何度も書き尽しましたので、この曲に関してはここで触れることはいたしません。
ともかく、澄み切った境地と、しかしながら清朗で、若々しささえ感じるシュトラウスの筆致は、老いてなお、前を見据えたものに感じます。
詩の内容は、晩節の想いにありますが、シュトラウスは、まだまだ生き続ける意欲を持ち続けていたのでした。
「休息にあこがれる
そして、おもむろに つかれた目を閉じる」
(9月)
「はるかな、静かな、平安よ
かくも深く夕映えのなかに
私たちはなんとさすらいに疲れたことだろう
これがあるいは死なのだろうか」
(夕映えに)
メルベートは、わたしの好きなワーグナーとシュトラウス歌いです。
バイロイトでは、ゼンタ、エリーザベト、グートルーネ、フライアなどを歌ってまして、新国では、彼女のエリーザベトに接することができました。
個性的ではないけれど、その清潔で、端正な歌い口がとても好ましく、独語の美しさも味わうことのできる歌唱です。
加えて、オーケストラがとても雰囲気がよろしくて、ヴァイオリンソロをはじめとして、各奏者の腕もなかなかです。
余白には、アリアドネからオーケストラ作品も収録されていて、オペラのオーケストラとしての力量の確かさも確認できます。
さて、年が変わって、新しいカレンダーの表紙をめくるまで、あと数時間。
このへんで、今年は筆を置きましょう。
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