J・シュトラウス 「酒・女・歌」 シューリヒト・ボスコフスキー・グシュルバウアー
もう散ってしまった今時分の河津桜。
ピンクが濃くて、桃の花みたい。
なんか官能的でもあります。
背景が青空じゃなくて、これが暗い夜空だったりして、しかも、暖かい晩だったりしたら。
J・シュトラウス ワルツ「酒・女・歌」 op333
カール・シューリヒト指揮 ウィーン国立歌劇場管弦楽団
(1963.4 @ウィーン)
ウィリー・ボスコフスキー指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
(1965.10 @ウィーン)
テオドール・グシュルバウアー指揮 NHK交響楽団
(1988.1 @NHKホール)
3つの演奏を聴いてみました。
処分整理のなか、ふと見つけたビデオ起こしのDVD。
N響アワーのなかでの、懐かしいグシュルバウアーの指揮ぶり。
ウィーン生まれ、ウィーン少年合唱団出身のグシュルバウアーだけど、ウィーンの楽壇とは少し距離があって、ドイツやフランスでのポストしか持てなかった。
よくいわれるけど、オーストリア系、それもウィーンっ子は、指揮者の場合、ウィーンでの活躍がなかなか約束されないということ。
そんなグシュルバウアーも、もうすぐ77歳。
巨匠の域に達した姿を是非聴いてみたい。
柔和な指揮ぶりのなかに、思いのほか強い意欲を込める。
そんなグシュルバウアーが妙に好き。
ロンドンフィルを指揮したウィンナワルツ集の音源もありますな。
J・シュトラウス(1825~1899)の44歳、壮年期の作品。
恋多きシュトラウスの甘くも、晴れやかなワルツ。
酒・女・歌。。。何が悪い、楽しいじゃないか!
そんな風な想いを明るく、あっけらかんとして歌いこんだ曲。
どちらかというと、人生を楽しく過ごすためのツールとして、まず音楽があって、そこには美味しい酒と食がつきもの。
そしてなによりも、愛する女性がそこに共にあって欲しい、という、そんな日々を謳歌したいというワルツ。
いいなぁ、享楽的で。
いまのわたくしに欠けている3要素+MとTとH。
はて何でしょうな。
このステキなワルツを初めて知ったのは、シューリヒトの指揮。
コンサートホールのレコードでした。
前奏をカットして、簡潔に、シンプルに、でも、とてつもなく粋に、小唄のように演奏した達人の極意。
ウィーン出身の人たちが、意外や、すっきり、あっさり、スタイリッシュな演奏に向かう。
そんな典型が、ウィリー・ボスコフスキー。
ヴァイオリン片手に、ニューイヤーコンサートの顔となったボスコフスキーだけど、その音楽は、しなやかでありつつ、とても現代的だった。
思えば、W・ウェラーも、いま活躍するホーネックも、みんな淡麗系。
濃厚なウィーンの味と裏腹に。
面白い傾向だと思います。
さてはて、3種の「酒・女・歌」を聴きつつ酩酊中。
あと2週間で、いろんな節目を築きたい。
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