バッハ トッカータとフーガ ニ短調 リヒター
2017年1月2日の朝焼け。
実家のあるいつもの山の上。
吾妻山です。
朝5時に起きてしまい、思いきって登りました。
日の出は、6時51分。
日の出前は、周辺がこのように朝焼けに染まります。
真鶴に遠くに伊豆半島。
濃いオレンジの夕焼けとはまた違った、濃ピンク系? 朝焼け。
そして、もう少し東に目を向けると、相模湾から太陽が昇る様子が本来なら見えるのでした・・・・
神奈川から見ると、遠く房総半島方面。
こりゃまるで、UFOのように見える日の出。
年末年始、晴天に恵まれたなか、この日の朝だけ、狙ったように雲に覆われました・・・。
ちーーん。
バッハ トッカータとフーガ ニ短調 BWV565
カール・リヒター
(1964.1 @コペンハーゲン イエスボー教会)
ともかく有名な、こちらの名曲。
冒頭だけで、クラシックをふだん聴かない方にもピピッとくるものを持ってる曲。
トリルから始まる最初の2小節。
これが、衝撃的な場面のバックグランドを飾る音楽、いや、それこそ効果音として、数々の映像などに使われた。
でも、ほとんど多くの方々は、その2小節より先の即興的ともいえるフーガ展開部分を聴くことなく、やりすごしているだろう。
子供時代のわたくしも、そんなひとり。
でも、そんな認識に、ファンタジー的とも呼べる喝を入れてくれたのは、NHKの「朗読の時間」というFMラジオ番組だった。
中学生だった、夏休みの間だったろうか。
朝の10時台くらいに、和洋の文学作品を、NHKアナウンサーが朗読する20分の番組で、1冊の本を、数日かけて取り上げていた。
そして、朗読に織り交ぜて、クラシック音楽を中心に流していたわけ。
そのときの音楽場面が、トッカータとフーガ。
そして、文学小説は、「不思議の国のアリス」。
不可思議な妄想のわく物語に、冒頭場面を外したフーガ場面が巧みにマッチングして、岩波文庫も購入し、耳と文字とで、ルイス・キャロルのアメイジングな文学がリアルに迫ってきて聴こえたものです。
あれから数十年も経ていますが、この作品のイメージから、アリスの世界をぬぐい去ることはできません。
リヒターの旧盤は、かつて記事にしましたが、放送で使用されていたのは、おそらく、リヒターの2度目のアルヒーフ盤。
虚飾を廃し、音を切り詰めた、緊張感すら感じさせる演奏に思います。
近時、バッハの作品ではないのでは説もありますが、そんなことは関係なく、妄想引き起こす、幻想的な8分間に、いまもって魅せられます。。。。
2017、よき年になりますよう!
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