« ドヴォルザーク レクイエム ケルテス指揮 | トップページ | シベリウス 「クレルヴォ」交響曲 東京都交響楽団演奏会 »

2017年11月 3日 (金)

ブラウンフェルス オルガン協奏曲 H・アルブレヒト指揮

Tochou

ある夜の、東京都庁。

十三夜間近の月夜でした。

ちょっときれい、だけどゴージャスにすぎる都庁。
優秀な職員によって、緻密な都政は維持されているけど、お偉いさんは迷走中・・・・
Braunfels

ブラウンフェルス  オルガンと少年合唱とオーケストラのための協奏曲

         オルガン:イヴェタ・アプカルナ

                       テルツ少年合唱団

   ハンスイェルク・アルブレヒト指揮 ミュンヘン交響楽団

            (2012.1 ヘラクレスザール、ミュンヘン)


ヴァルター・ブラウンヘルス(1882~1954)は、ドイツの作曲家だが、ユダヤ系ゆえに、ナチス政権より、その音楽が退廃音楽であるとの烙印をおされてしまい、音楽史の裏側に追いやられてしまった。

かつて、そのオペラ「鳥たち」を取り上げたおりの記事から、以下、引用します。
「有名な法律家・翻訳家を父と、リストやクララ・シューマンとも親しかったシュポーアを祖父に持つ母。ブラウンフェルスは、当然のように音楽の教育を受け順調に育っていったが、ミュンヘンの大学で法律と経済学へと方向転換してしまう。
しかし、そこでモットル指揮の「トリスタン」の上演に接し、またもや音楽へと逆戻り。
こんどは、ウィーンでピアノを学び17歳でピアニストデビューを飾る。
同時に作曲をモットルとトゥイレに学んで、作曲家としてドイツ各地で頭目をあらわしてゆくが、1933年に、自身はカトリックの信者であるという抗議にも関わらず、ヒトラーから半ユダヤということで、公職をはく奪され、その音楽も演奏禁止とされてしまう。

オペラを10作、管弦楽・室内楽・器楽・声楽と広範にその作品を残したブラウンフェルス。
「鳥たち」は、1920年にミュンヘンで初演された3番目のオペラで、その時の指揮は、ここでも(前週のコルンゴルトと同様に)ブルーノ・ワルターであった。
そのワルターも、そしてアインシュタインまでもが、この作品の素晴らしさ・美しさを讃えているのでありました(解説書より)」

このように、同時代の演奏家や評者は、ブラウンフェルスの音楽を高く評価しており、モノラル時代には、いくつかの録音も残されていたが、しばらく、その名前すら聞かれなかったものが、デジタル時代になって登場したのは、デッカの退廃音楽シリーズの恩恵でもあろう。

いまは、OEHMSレーベルが、ブラウンフェルスの作品を順次録音してくれていて、今日は、そのなかのひとつ、「オルガン協奏曲」を。

ブラウンフェルスは、熱心なカトリック信者であり、それはその音楽にもあらわれており、オペラの素材(受胎告知、聖女ヨハンナ等)や、宗教的声楽作品(ミサ曲、テ・デウム、オラトリオ)などであるが、このオルガン協奏曲にもそうした局面が大きくにじみ出ている。

オルガンに、オーケストラは、木管楽器がなしで、弦楽器、トランペットとトロンボーン、ティンパニとバスドラという編成、そして少年合唱団。
ユニークな編成だが、オルガンを中心に、華やかさを排除したサウンドになっているところが、この作品にシリアスさと、真摯さを表出しているように思う。

1楽章は、合唱は出ず、オルガンが縦横無尽に活躍し、全編がカデンツァみたいになっている。厳しい表情が続出するが、そのエンディングは、とてもカッコいい!

ブラウンフェルスならではの、抒情とミステリアスな雰囲気にあふれた第2楽章は、とても美しい。
オルガンの上に、光明のように響くトランペット、静かな中に、徐々に音楽が熱くなっていって天使のように出現する少年合唱。最後は長いオルガンのカデンツァ。

さて、3楽章はフーガ形式で、少しばかり錯綜した雰囲気で進むものの、徐々に、そして光がさしてくるように整理されてきて、いよいよのクライマックスが準備されてきて、ついに、合唱と全楽器で、コラール「シオンは物見らの歌うのを聞けり」(バッハのカンタータBWV140<目覚めよと我らに呼ばわる物見らの声>が、高らかに歌われ、感動の極致を味わうこととなります。

 各楽章は、それぞれ、「幻想曲」「コラールと間奏曲」「フーガ」と題され、そう、バッハのオルガン曲をリスペクトする内容ともなっていると思うわけであります。

1927年の作曲、初演は1928年で、ギュンター・ラミンに捧げられ、そのラミンのオルガンで、ライプチヒのトーマス教会にて、フルトヴェングラー指揮のゲヴァントハウス管弦楽団で初演され、オペラ「鳥たち」以来の大成功を収めたといわれます。
 フルトヴェングラーとブラウンフェルスも、大の仲良しだったそうな。

このCDは、いまのミュンヘン・バッハ管弦楽団を率いるハンスイェルク・アルブレヒトの指揮によるもので、オルガンは、ラトヴィア出身のアプカルナ嬢です。
キリっとした、とてもいい演奏に思います。

ほかに、今度はアルブレヒトのオルガンソロで、トッカータとアダージョ、フーガ。
オーケストラ曲、交響的変奏曲が収録されてまして、それらはまた別の機会に。

ブラウンフェルスの作品、「テ・デウム」と「受胎告知」もまた、いずれの機会に取り上げます。

Tochou_0

 過去記事

 「ブラウンフェルス 鳥たち」

|
|

« ドヴォルザーク レクイエム ケルテス指揮 | トップページ | シベリウス 「クレルヴォ」交響曲 東京都交響楽団演奏会 »

コメント

よこちゃ~ん。。。
悔しいよ~crying
滅茶苦茶 悔しいよ~cryingcrying

投稿: ONE ON ONE | 2017年11月 4日 (土) 23時00分

ONE ON ONEさん、そうだよ・・、無念痛恨。
チャンスはたくさんあったし、ミスもあった。
しかし、くやしいけど、横浜時代、さんざん応援してた内川が凄すぎる。彼も横浜時代を感謝してるらしいし、よしとします。

悔しいけど、ほんと、よく戦いました!
日本中がラミちゃんベイを、好ましく思ったことだと思います!

投稿: yokochan | 2017年11月 5日 (日) 15時39分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/151893/65997501

この記事へのトラックバック一覧です: ブラウンフェルス オルガン協奏曲 H・アルブレヒト指揮:

« ドヴォルザーク レクイエム ケルテス指揮 | トップページ | シベリウス 「クレルヴォ」交響曲 東京都交響楽団演奏会 »