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2018年2月11日 (日)

ラヴェル 「ダフニスとクロエ」 小澤征爾指揮

Umezawa_1

海と月。

いまさら1月のスーパームーンの写真ですいません。

こういう光景に、ドビュッシーとかラヴェルの音楽を思い起こしてしまう、音楽好きのサガ。

Ravel_ozawa

  ラヴェル バレエ音楽「ダフニスとクロエ」

     小澤征爾 指揮 ボストン交響楽団
           タングルウッド音楽祭合唱団

                (1973.10 ボストン)


アバド、メータときて、70年代の若手三羽がらす、小澤さんのラヴェル。

当時の3人の写真、いや、実際に自分の目で見た3人は、とても若くて、とてもアクティブで、指揮姿もダイナミックだった。
でも、3人のうちの二人が病に倒れた。
復帰後の活動は縮小したものの、より深淵な音楽を聴かせてくれるようになった。
でも、亡きアバドも、小澤さんも、痩せて、すっかり変わってしまった。

そんななかで、メータはひとり、大病もせず、ふくよかさは増したものの、風貌からするとあまり変わらない。
カレーのパワーは大きいのだろうか・・・

雑談が過ぎましたが、「小澤のラヴェル」。
1975年、高校生のときに単発で「ボレロ」の1枚が出て、そのあと一気に4枚組の全集が発売されました。
ラヴェル生誕100年の記念の年。
高値のレコードは眺めるだけでしたが、その年、もうひとつの手兵だったサンフランシスコ響を率いて凱旋し、ダフニスとクロエ全曲をメインとする演奏会が文化会館で行われた。
前半がP・ゼルキンとブラームスの2番で、アンコールはピチカートポルカ。
テレビ放送され、食い入るように見たものでした。

あと思い出話しとして、当時、小澤さんのコンサートを聴くために、新日フィルの定期会員になっていて、ラヴェルが多く演奏され、ダフニスも聴いております。
小澤さんの指揮する後ろ姿を見ているだけで、そこに音楽がたっぷり語られているようで、ほれぼれとしていた高校・大学生でした。

小澤さんのラヴェルは、こちらの70年代のものだけで、再録音はなく、その後はオペラしか録音していないので、貴重な存在。

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抜群のオーケストラコントロールで、名門ボストン響から、しなやかで、美しい響きを引き出すとともに、ダイナミックな迫力をも感じさせる若さあふれる演奏。
ボストンの時代が、自分には親しみもあるし、後年の落ち着き過ぎたスマートすぎる演奏よりは、熱さを感じる点で、より本来の小澤らしくで好き。
だって、「燃える小澤の」というのが、当時のレコード会社のキャッチコピーだったんだから。
まだまだミュンシュの残影が残っていたボストン響。
精緻さと豪胆さを兼ね備えていたミュンシュの魂が乗り移ったと言ったら大げさか。
それに加えて、俊敏なカモシカのような、見事な走りっぷり。
「海賊たちの戦い」の場面のド迫力を追い込みは見事だし、なんたって、最後の「全員の踊り」のアップテンポ感は興奮させてくれる。
 こうした熱き場面ばかりでなく、冒頭から宗教的な踊りにかけての盛り上げの美しさ、そして当然のごとく、そして、ボストン響の名技が堪能できる夜明けとパントマイムも端麗。

30~40代の颯爽とした「小澤のラヴェル」、ほかの曲も含めて堪能しました。

小澤さんのボストン就任の前、DGはアバドとボストンと「ダフニス」第2組曲を録音しましたが、そちらの方が落ち着いた演奏に聴こえるところが面白い。
もちろん、アバドも歌にあふれた美しい演奏です。
アバドが亡くなったとき、ボストン響はのメンバーがアバドの思い出を語っている様子が、youtubeで見れます。
アバドのボストン響客演は、そんなに多くはありませんが、80年代まで続き、シューマンの4番や、マーラーの2、3番など、魅力的な演目がありました。
どこかに録音が残っていないものでしょうか。

アバド、没後4年にあわせて、70年代のメータと小澤も聴いてみました。

Umezawa_2

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コメント

へー、小澤ねぇ
モーツァルト振れるのかねぇ
買ってみたが
オエエで封印
アバドのモツもダメ
もっとも相変わらず資金力ないからねぇ なんともいえないが・・・
小澤のチャイコの4番パリ管は良かったですのふ。
あとはなんとも・・・よくK136やってますが、もうきこえんからのふ なんともはや・・・・

ゼルキン・小澤の皇帝 気に入らず処分
ベートーベンはこれ以外聞かず仕舞い
岩城・N響のベートーベン交響曲全集 あれは良かったですね。CDですがまだ手元にあります。田園よかったわな。

投稿: 真坊 | 2018年2月13日 (火) 21時48分

真坊さん、こんばんは。
毎度、コメントありがとうございます。

しかし、今後のコメントをこのような内容ではお控えいただきたく存じます。
本題から外れすぎです。
それから、自由過ぎるご発言、わたくしの私的ブログのなかでも、勃起ビルとか云々、多々いかがなものかと、これまでも思ってました。
今回は、管理者として不快な思いを持ちましたので書かせていただきました。
他で、ご発信ください。

投稿: yokochan | 2018年2月14日 (水) 22時01分

この小澤&BSOの『ラヴェル管弦楽曲全集』、1975年頃芸術祭参加作品として、当時のポリドール㈱から、リリースされてましたね。最近ペンタトーン-レーベルから、ベストアルバム的に1枚物CDがタワレコ神戸店に、在るのを見ました。柴田南雄先生の『名演奏のディスコロジー-曲がり角の音楽家』の、『小澤とマルティノンのラヴェル』の章で、どちらか欲しい方を君にあげるよ‥と言われたら、私は迷うことなく小澤&ボストンを選ぶと仰有ってましたね。ただ『ボレロ』のみ、『第三段目の後半のテナートロンボーンが、ボストンらしくもないことで、すでに第一小節で走るし、第二小節のグリッサンドや第七小節装飾音等がぜんぜん生きていない。どうしたことか。ここは全曲の中心部のきわめて目立つ箇所なのに。』と、疑問を呈しておられました。章の終わりでも『ボレロだけは録音し直せばよかったのに、全く惜しい。』と書いておられました。でもそれ以外は柴田先生特有の、才能に恵まれた中堅と新鋭に好意的でしたコメントで、愚生は気持ち良い読後感に包まれました。
まだ鬼才の雰囲気を存分に湛えていた頃の、小澤&BSOのラヴェル管弦楽曲全集、一度耳にしてみたいものですね。

投稿: 覆面吾郎 | 2019年5月20日 (月) 07時31分

柴田先生のその記述、わたくしも読んでました。
天下のボストンのトロンボーンへの苦言、記憶は曖昧ですが、確か他の評論家も違う演奏で指摘していたように思います。
でも、このボレロをはじめ、CDでほぼ全作を揃えましたが、気が付かないくらいに、私の耳はショボいものです。

新日フィルとの演奏会で、優雅な円舞曲とラ・ヴァルスを連続して演奏し、そのセンスのよさにまいってしまったものです。

投稿: yokochan | 2019年5月21日 (火) 08時45分

首都圏にお住まいで、著名なアーティストの優れた生演奏に多く接しておいでのようで、何とも羨ましい限りです。で、件の『ボレロ』は残念ながら、ペンタトーン盤には入って居なかったんです(笑)。柴田先生の御指摘を何とか確かめてみようとの願望は、現時点では満たされておりません。ネット検索しますと、ユニヴァーサル輸入盤の『DGボストン交響楽団録音集成』のセットには含まれているようですが、単品で購入済みの他の音源とダブる為、踏ん切りが付いておりません(笑)。

投稿: 覆面吾郎 | 2019年5月22日 (水) 06時24分

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