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2019年1月12日 (土)

テオ・アダムを偲んで

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バスバリトン歌手のテオ・アダムが亡くなりました。
1926年生まれ、享年92歳、生まれ故郷のドレスデンにて。

またひとり、わたくしのオペラ好き、いや、ワーグナー愛好の気持ちをはぐくんでくれた大歌手が逝ってしまった。

1952年に、マイスタージンガーの親方のひとり、オルテルでバイロイトデビュー以来、1980年のグルネマンツまで、長きにわたりワーグナーの聖地で活躍しました。

初めて買った「リング」のレコードが初出時の、ベーム盤。
1973年の盛夏に発売された、そのLP16枚組は、瞬く間に、少年のわたくしを魅了しました。
そのウォータンが、テオ・アダムで、当時まだ断片的にしか聴いてなかったショルティのホッターよりも早く、ウォータンの全貌をアダムの歌で聴き込み、それが刷り込みとなったのでした。

以来、意識することなく、ドイツ系のオペラや宗教音楽のレコードやCDを買うと、テオ・アダムの名前がそこに必ずと言って入っているのでした。

聴きようによっては、アクの強い声。でもそこには、常に気品と暖かさがあり、その強い声は、まさに神々しいウォータンや、大きな存在としてのザックスや、バッハの一連のカンタータや受難曲などで、まさになくてはならぬ存在でした。

いくつか接したその舞台で、記憶に残るものは、やはり、スウィトナーとベルリン国立歌劇場とのザックスに、ホルライザーとウィーン国立歌劇場とのマルケ王です。

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 今夜は、テオ・アダムの音源から、ウォータンとザックス、マルケ王にグルネマンツ。
それから、シュトラウスから、オックス、ラ・ローシュ、モロズス卿を、さらに、ドレスデン製十字架合唱団にルーツを持つことから、クリスマス・オラトリオやマタイ、カンタータなどのバッハ作品をあれこれ聴いてみることといたします。

Adam

テオ・アダムさんの魂が安らかでありますこと、お祈りいたします。

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コメント

テオアダム。私が聞くことができた数少ない世界的歌手。晩年とはいえ詩人の恋全曲を生で聴きました。それはそれはすてきなコンサートでした。昨日のように覚えています。平成4年に私の町にも来てくれたのです。夢のひととき。ワグナー歌手としての認識でしたのでシューマンを歌うとは思いもよらず。高音域は言うに及ばず、レより下の音域がとりわけ感動的。こんな歌手がいるのか、このような声があるのかと聞きながら心が震えました。その後レコードやCDで繰り返し聞いてあの日の感動を思い出していました。亡くなったんですね。まだ独身で若かった私の輝かしい思い出がまたひとつ失われます。ありがとう、テオアダム。忘れません。これからあなたの歌を聴きます。

投稿: モナコ命 | 2019年1月14日 (月) 22時26分

モナコ命さん、こんにちは。
そうなんです、亡くなってしましました。
それでも、長命でしたが、数々聴くことのできるあのお声の主が、もういらっしゃらないと思うと、ほんと寂しいです。

アダムさんの、シューマン。希少なご経験をされましたね。
彼のリート、「冬の旅」を音源で聴いてましたが、深くて、哲学的な歌唱で感動です。
またひとつ、時代が去りました、そんな想いです。

投稿: yokochan | 2019年1月16日 (水) 08時45分

シュライヤーとアダムのドイツ語版オペラ二重唱集を、聴き直しました。東ドイツEternaの826334のLPです。第1面に、『売られた花嫁』『マルガレーテ‥グノーのファウスト‥』『真珠採り』『運命の力』からのナンバーが、収録されています。これらがめっぽう楽しめるのです。ドイツ国内向けのドメスティックな録音で、違和感だらけじゃ‥との懸念が、全くの取り越し苦労でありました。お二人の声、ジャケットのツーショットの御容姿とも、何と若々しい事でしょうか。書き遅れて失礼極まりないですが、スイトナー&シュターツカペッレ-ドレスデンの雰囲気豊かな共演ぶりも、称賛ものですね。原典主義に原語上演が至極当たり前の昨今こそ、素晴らしい味わいを醸し出すアルバムでは、ないでしょうか。第2面の『後宮からの誘拐』、ロルツィングの『ウィンディーネ』の真正のドイツオペラの良さ、見事さを味わわせてくれる演奏も、申し分ないです。

投稿: 覆面吾郎 | 2019年6月 2日 (日) 11時41分

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