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2020年1月12日 (日)

ムソルグスキー/ラヴェル 「展覧会の絵」 マゼール指揮

Ginza-01

2020年に入って、はやくも月の1/3が終了。

毎日がほんと早い。

外人さんだらけの銀座4丁目のショーウインドーは、富士と豪勢なバッグに、銀座の街も写し出していて、なんだか幻想的だった。

いつも長文書いちゃってますが、今日は短く。

Musorgsky-ravel-mazzel

  ムソルグスキー ラヴェル編 組曲「展覧会の絵」

 ロリン・マゼール指揮 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団

        (1972.10 @ロンドン)

名曲すぎて、過去聴きすぎて、ミミタコすぎて、もうあんまり聴かなくなってしまった曲。

その代表が、「展覧会の絵」。

チェリビダッケとロンドン響の壮絶な来日演奏の録音、アバドの2種のムソルグスキー臭の強い暗めの演奏。
これらのぞき、どうも、聴いていて、あの大仰な最後がとくにダメなんだ。

でも、レコード時代に気になっていた1枚を入手したので聴いてみた。

デッカのPhase4(フェイズ4)録音によるものもあって、マゼールの指揮だし、ニューの時代のフィルハーモニアだし。

マルチマイク録音で、各楽器が間近に迫るように強調され、かつそれをベースに2チャンネルのステレオサウンドにミックスダウンするという方式。
ストコフスキーのデッカ録音で多く聴いてきました。

で、聴いてみた。
面白いように、各楽器が、右や左からポンポン浮き上がるように出てくるし、聴こえてくる。
ほぼ半世紀前の録音とは思えない鮮明さと、生々しいリアルサウンド。
楽しい、楽しいよ~
ことに、展覧会の絵のような曲では、ソロ楽器が活躍するので、それらが強調されるように楽しめるし、あ~、ほかの楽器もこんな風にしてるんだ、との再発見もあったりして。
いまの現代では、こんな録音は邪道かもしれないが、古風な耳をもった私のような聴き手には、懐かしさと新鮮さがないまぜになったような感情にとらわれました。
フェイズ4とは別次元だが、中学時代は、4チャンネル録音も盛んになされ、アンプは買えなかったけれど、スピーカーの配線を工夫することで疑似4チャンネルが楽しめたものだ。
右や左、前や後ろから、音が万華鏡のように聴こえてきて、ハルサイなんて、最高だったんだ。

なにかしでかす指揮者マゼールは、ここでは意外とおとなしめ、っていうかごく普通。
でも、よく各曲を丹念に描きわけていて、とても丁寧な印象。
展覧会の絵の入門には絶好の演奏とおもしろ録音だと思う。

まだクレンペラーが君臨していた時代のニュー・フィルハーモニアもうまいもんだし、音色に華がある。

おもしろかった。

Ginza-03

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コメント

本年もよろしくお願いいたします。やはり耳タコの「展覧会の絵」ですが、このマゼール盤には想い出が。と云うのは高2の夏休み、過酷?なバイトに精を出して当時としてもやや後れ馳せのオープンデッキを購入したのです。たまたまバイト先で知り合った慶応8回生の人物が、ティアックに同期生がいるというので紹介してもらい、格安で入手しました。

その前後に音質が良いと評判だったロンドン(キング)のプリレコーデッドテープを何種か入手し、バーンスタイン「大地の歌」メータ「春祭」「ペトルーシュカ」とこれも買いました。当時の夫人イスラエラ・マルガリットとのプロコフィエフ3番とのカップリングでしたが。

フェイズ4録音は当時としても末端肥大的で首を傾げる感ばかりでしたが(ストコのチャイ5だけは例外?)今や手元に無いこの盤で気になっていたのが「サミュエル~」の結尾を原曲通りに戻していた点ですが、いかがでしたでしょうか?

マゼールも最初に実演に接したのが'74年のクリーヴランド管で「幻想」の熱演は一部で語り草ですが、その四年後に神奈川県民ホールで聴いたフランス国立管との同曲はまるで別物。最終公演ゆえか楽員のみが指揮者に大喝采だった記憶が。当方は首を傾げながら帰途につきました。

'12年のセ・リーグCS巨人vs中日のネット裏2列目に、熱心に観戦しているマゼールの姿を見ました。考えてみればマゼールはピッツバーグ育ちのアメリカ人ですから野球好きでも不思議はなかったのですね。コスモポリタン的イメージの強いマエストロでしたが、ニューイヤーコンサートのアンコール前の挨拶で長広舌をふるいブーイングを浴びたのは何年だったか。

最晩年は全ての余計な力みの失せた巨匠芸の域に達していたようですが、やはり若い頃のアンファン・テリブル振りが忘れ難いマゼールでした。それを偲ぶことが出来る音盤が豊富なのは、我々にとっても幸甚かと…。

投稿: Edipo Re | 2020年1月13日 (月) 05時38分

こちらこそ、よろしくお願いいたします。
高校時代のティアックのオープンリールの逸話、私も欲しかったのでよくわかります。
従兄が持っていたのでなおさらに垂涎の的でありましたが、簡便なカセットデッキに落ち着きました。
 「4」の数字が刻印されたオープンテープの箱ジャケットも覚えてます。
末端肥大な録音のいくつか、妙に楽しく聴ける今日この頃であります。
思えば昨今の録音、ネットでの高音質も含め、実際のホールの音響に近づいていると思いますので、よけいに作り物めいた往年の録音が楽しく聴けるという妙な具合になってます。

こちらのサミュエルの終わり方ですが、たしかにキレよく音も伸ばさずパパンと終わりますし、音程が違うように思います。
アバドBPOと大違いでして、アバドはかなり伸ばします。
ラヴェル版とピアノ原典版の楽譜の比較をしなくてはなりませんが、手持ちのピアノ演奏でも伸ばしてますので、マゼールのユニークさがここにあり、気が付かなかったです。
 マゼールはオケを変えて来日するたびに、別人のようになっていて驚いた記憶があります。
ベルリン放送との指揮棒を持たない演奏ではぶっ飛びましたが、そのあとのご指摘のフランス国立管との来日では知的でおとなしめな感じでしたので・・
でも、そのときにテレビやFMで聞いたメシアンはよかったです。
初めて聞いたメシアンの音楽でしたので特に。

 野球の逸話も楽しいですね。
ウィーン国立劇場を辞めたのも、聴衆に親指を下に立てたことで大ブーイングをくらったとのことですし。
しかし、こんな大物の素質を持った演奏家がいまやおりませんね。
たくさんある音源をこれからも楽しみたいと思います。
いま復刻してほしいのが、コンサートホール音源のフランス国立放送との「火の鳥」全曲版です。

投稿: yokochan | 2020年1月13日 (月) 10時26分

明けましておめでとうございます。展覧会。ボレロ、アルルと並び絶対に譲れない曲です。サックス奏者にとって絶対なのです。聞いていて「クラ奏者が臨時にサックスを担当してる」場合はすぐわかるんです。ミュール、デファイエ一族かどうかも秒で分かります。たくさん聴き過ぎました。最近は蓄音機&SPレコードまで多数あつめています。マゼール盤、好きですよ。時にマゼールはチャイコ1番が好きだったりします。今週末、娘がセンター試験のため親子共々精神的に追い込まれています。

投稿: モナコ命 | 2020年1月13日 (月) 22時30分

モナコ命さん、おくればせながら、あけましておめでとうございます。
さすがのコメント、「クラ奏者が臨時にサックス担当」、わたしにはさっぱりわかりません。
たしかにそうですよね、オケには常設サックス奏者はいませんですね。
そして、恥ずかしながら、ミュールさんも、デファイエーさんも知りませなんだ・・・
 3つあるマゼールの展覧会のうち2つがフィルハーモニアなところもマゼールらしいところですが、バイエルンとの演奏もネット上にありました。
 氏の「冬の日の幻想」は、わたしも好きです。
ウィーンでのシベリウスとともに、なかなかステキな演奏であります。
 そして、センター試験、うまくまいりますよう、遠方より応援しております!

投稿: yokochan | 2020年1月15日 (水) 09時04分

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