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2020年12月25日 (金)

オペラ歌手によるクリスマス

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異常な年ともいえた今年、2020年にもクリスマスがめぐってきました。

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街のイルミネーションも今年は少なめで、人が集まるのを避けているかのようでした。

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イルミ好きのワタクシ、今年はおとなしく、夜はお部屋で音楽を聴いて過ごすことが多い、そんな年でもありました。

4つの声部で、オペラ歌手たちによるクリスマスの歌を。

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 Christmas with Renata Scotto

       S:レナータ・スコット

 ロレンツォ・アンセルミ指揮 聖パトリック教会管弦楽団

      (1981.6  @N.Y)

大歌手レナータ・スコットの素敵なクリスマス・アルバム。
今年、惜しくも亡くなったフレーニより、ひとつ年上だけど、まさお元気の様子。
70年代後半に、リリコ・スピントとして復活し、たくさんの録音を残し、後半はメットを中心に活躍しました。
そんな彼女のクリスマスソングの数々。
歌い崩すこともなく、極めて真面目に、真剣に取り組んでます。
 Silent Nightなど、その静謐さに、とても感動を覚えるほどです。
そして、この歌声に、あのチャーミングなそのお姿も思い起こすこともできるこの1枚。

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     Christamas with Marilyn Horne

        Ms:マリリン・ホーン

 ジェロルド・オトリー指揮 コロンビア交響楽団

作品によっては、その強烈すぎる役作りと凄みのありすぎるお声にタジタジとなってしまう歌手、そんなマリリン・ホーンさん。
実際、彼女のカルメンやロッシーニはおっかない。
そんな凄さを隠して、余裕のありすぎる声の力を抑え気味にして歌うホーンのクリスマスソングの数々。
強いおっかさんの腕に抱かれて聴くようなイメージです(笑)
ホーンの歌うSilent Nightは、アメリカのクリスマスツリーのようなゴージャスを感じさせ、なんだかうらやましいような気もします。
そして、全体に明るく、楽しい気分があふれているのがいい。

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銀座のクリスマスは落ち着きがあって好き。
買物はしません、、街を見て歩くだけが好き。

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  Weihnachten Chrisrmas Noel/Natale

         T:カルロ・ベルゴンツィ

  パウル・アンゲラー指揮 ORFオーストリア放送交響楽団

        (1982.4.5 @ムジークフェライン、ウィーン)

ベルゴンツィのクリスマスソングとはまた珍しい。
これはもう、どこからどこまでも、ベルゴンツィ。
まるで、ヴェルディのアリアを聴いてるかのようなベルゴンツィのクリスマスソング集。
イタリア訛りのドイツ語による歌も楽しい。
イタリア語も、フランス語も、英語も、各国の言葉で歌ってもみんなどこもかしこもベルゴンツィ。
ときおり、エイっとばかりに決めを入れるのもベルゴンツィらしいところ。
ユニークなのは、White Christmasで、ちっともムーディじゃなくて、ロマンティックでもないホワイトクリスマス(笑)
ラダメスが歌ってるみたいな・・・・
スコットもそうだったけど、真剣勝負のベルゴンツィによるクリスマスソングにほっこり。
ムジークフェラインの響きも美しい。

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  Christamas with THE POPS

   Br:シェリル・ミルンズ

  エリック・カンゼル指揮 シンシナティ・ポップス・オーケストラ

     (1989.4,12 @シンシナティ)

前にも取り上げたことのあるカンゼルのゴージャスな1枚。
そのなかにたった1曲だけど、ミルンズの歌うGo tell it on the Mountainが入ってる。
こちらは、アメリカならではのゴスペルソングで、アメリカ臭まんさい。

「山の上、丘の上、そしてどこにでもそれを伝えに行きなさい。

 山でイエス・キリストが生まれたことを伝えに行きなさい。」

ミルンズらしい、ヒロイックでマッチョな歌が、この曲にぴったり。
それにしても、頑張れアメリカ。
MAGA!!

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よきクリスマスを!

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コメント

今年のクリスマスイブの夜は、図らずもチキンを食し(鶏の甘酢あん)、カラヤン/ウィーンpoのサロメを聴いて背徳的に過ごしました。25日の夜は悔い改めて、ロッシーニの小ミサ・ソレムニス(管弦楽版)を、マリナー/ASMFで聴いております。

投稿: アキロンの大王 | 2020年12月25日 (金) 19時29分

単身赴任的な生活なのですが、毎年、チキンは焼いてます。今年もレッグを一本焼いたのですが、ちょっと失敗しまして、がっかりクリスマスでした(笑)
マリナーのロッシーニは、すっきりしてて、いずれもいいですね!
そして、背徳のサロメ。カラヤン盤を実は持ってないんですよ。
レコード時代から、いつかきっと、と思いながら今に至ってしまいました。
今年はコロナ禍のおかげで、サロメをネット視聴を数えたら5つもしておりました。
サロメが首を所望したら、驚いたヘロデが、酒を吹くところが最高に笑える演出もありましたし・・・・(笑)

投稿: yokochan | 2020年12月29日 (火) 08時16分

愚生はXmasと申しましても、気忙しい年末の一日に過ぎず、取り分けどうと言う事もございませんでしたけれども、皆様は楽しく御過ごしになられた事と、存じます。予報では寒波が訪れそうな日本列島ですが、良いお年を御迎え下さい。今年一年、愉しきお話・コメント有り難う御座います。

投稿: 覆面吾郎 | 2020年12月30日 (水) 09時29分

あけましておめでとうございます。
まさに寒波襲来のお正月となりました。
音楽を聴くには、昔は室温が低すぎて、アンプの調子があがらないような、そんな悩みがありました。
いまでは、いろんなツールで自由自在で、便利ながら味気ないものです。
本年も宜しくお願いいたします。

投稿: yokochan | 2021年1月 1日 (金) 17時50分

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