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2021年1月 2日 (土)

ヨゼフ・シュトラウス 「水彩画」

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「迎春」

2021年、関東地方は晴天のお正月を迎えましたが、寒さ厳しく早朝の山は例年にもまして、登るのに気力が必要でしたが、小高い山頂についてみれば、そこはもう爽快さの極みでして、新春を迎え清らかな気分に満たされました。

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多難な年であった昨年。
今年は、普通の1年であって欲しいものです。

Abbado-new-year1991

  ヨゼフ・シュトラウス ワルツ「水彩画」 op.258

   クラウディオ・アバド指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

        (1991.1.1 @ウィーン)

アバドのニュー・イヤーコンサートは、1989年と1991年の2年だけ。
ベルリンフィルの指揮者になってからは、ジルヴェスターコンサートがあるし、ウィーンとの関係も疎遠となってしまったので、貴重な2度の記録なんです。

その2年、2回のコンサートのなかから、これまでいくつかの曲をブログにしましたが、2021年最初の記事は、ヨゼフ・シュトラウスで。

ヨゼフ・シュトラウスは、父ヨハン・シュトラウス1世の次男、ワルツ王ヨハン・シュトラウス2世の弟で、工学技師から音楽家に転向した鬼才の持ち主で、280の作品や多くの編曲、指揮活動をその42年の短い生涯に行ってます。
生没年は、1827~1870年で、思えば昨年2020年は、没後150年にあたりました。
その激動の人生は、Wikiに詳細が書かれてますので、是非ご覧下さい。
わたくしもびっくりしました。

ワルツ「天体の音楽」が好きで、むかしから、この曲ばかりを聴いてましたが、その印象は、抒情・詩情を感じさせるすっきり派というものでした。
そんなヨゼフ・シュトラウスにぴったりの指揮がアバドの個性だと思います。

多彩な才能に恵まれたヨゼフは、画才も豊かだったようで、数々の作品があるそうです。
水彩画の持つ淡いタッチや柔らかさをワルツで表出したかったそうで、そうした柔和で優しい部分と、決然としたきっぱり感をあらわす場面との5つのワルツがメインになってます。

Abbado-01

 アバドの流れるような指揮に乗ったウィーンフィルのやわらかなサウンドが魅力的。
古いVHSを復元しましたが、にこやかに笑みを浮かべながら指揮するアバド。
そして、この頃は、メンバーのひとりひとりの顔をそらんじていたくらいにお馴染みのウィーンフィルの面々。
豪華な主席級の奏者たちの顔ぶれ。
この頃のウィーンフィルのメンバーに慣れてますので、昨今のすっかり若返った顔ぶれは、映像で見せられても、私にはウィーンフィルとわかりません。

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ムジークフェラインの似合う指揮者アバド。

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1991年、58歳のにこやかなアバド。

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青きドナウの前のお決まりのしきたり。

「Frohes neues Jahr!」

ここ数十年、ニューイヤーコンサートは見なくなってしまったからかもしれません。
ファンの方には叱られるかもしれませんが、厳しい顔して指揮をするニュー・イヤーはちょっと苦手なもので。
わたくしのニュー・イヤーは、アバドとクライバーで止まってしまってます、古い人間ですなぁ・・・・・

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今年も自分のペースで、聴きたいものを聴き、視聴し、書きたいように書きます。

ともかく、心も身体も健康第一、よろしくお願いいたします。

 

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コメント

あけましておめでとうございます🎍ことしもよろしくおねがいいたします🐄
お薦めにしたがいヨゼフをWikiってみましたが、著名な音楽家にもこんな経歴の持ち主がいるとは!道路掃除のブラシ付き車輪の推進者とは、我々も恩恵をこうむってるのかも。ギヨタン博士なみの貢献者ですな。
無観客のニューイヤー中継は見逃したので、カラヤン盤でも聴きましょうか、ていうか、CDは他に持ってませんので…ヨゼフも収録されてるし。
ワタシはボスコフスキーの録画時代が懐かしいです。アノ頃のバレエは良かった、と亡き母が申しておりました。

投稿: アキロンの大王 | 2021年1月 2日 (土) 18時54分

あけましておめでとうございます。
今年もご教授ヨロシクお願いしますね。まだまだ、アバド愛衰えること知らずですが、思えばユーチューブで91年のニューイヤーのアバドを見て、なんて楽しそうに指揮するんだろう!!!!本当にこの人は音楽が好きなんだ!!!!と感動したんですよね。
92年の来日公演のブラ2
でもはまりましたが、ニューイヤーコンサートのアバドをみて、すぐさま88と91年、両年合わせたベスト版?のCDを買い。車に乗るときも持ち歩き、何回も聞きましたっけ。そして飽き足らず、91年のDVDへと続きあれやこれやyokochansanのブログetch︺に足跡をたどりつつ、

投稿: にょろふきん | 2021年1月 4日 (月) 15時41分

続きです。
yokochansanのブログを参考に、足跡を辿る旅に出たわけです。本当に、過去の記事も参考にさせてもらっていますが、もっともっとアバドの魅力発信してくださーい!
今年も楽しみにしています。
(っ.❛ ᴗ ❛.)っ
にょろふきん

投稿: にょろふきん | 2021年1月 4日 (月) 15時46分

アキロンの大王さま、新年のご挨拶、ありがとうございます。こちらこそ、よろしくお願いいたします。
 そうなんです、ヨゼフさん、ほんとすごい多彩な方でした!兄はちょっと…的な書き方でしたが。

今年のニューイヤー、わたしも当然に見てませんが、昨日、音源はネットで聴きました。
拍手を追加してまして、不思議なライブ感が出ておりまして、ムーティもずいぶんと恰幅のいい音楽をつくるもんだな、と思ったりもしました。
わたしも、初のニューイヤーはボスコフスキー時代で、次のマゼールも好きだったりします。
ヴァイオリンを弾きながらのお二人でしたね。

投稿: yokochan | 2021年1月 5日 (火) 08時21分

にょろふきんさま、新年のご挨拶ありがとうございます。
引き続き、こちらこそよろしくお願いします。
アバドとクライバーで、交互にニューイヤーはしばらくやって欲しかったと痛感してます。
ウィーンフィルがウィーンフィルらしかった最後の頃ですし!
「衰えぬアバド愛」、お聞きして嬉しい限りです。
ワタクシも負けてはいられませんね(笑)
まだまだ取り上げてないアバドの演奏盤、次は何を書こうか、あれこれ思いを巡らしております!

投稿: yokochan | 2021年1月 5日 (火) 08時27分

そうそう、忘れちゃいけない、マゼール時代❗️確か初年度にオッフェンバックの「天国と地獄」序曲を取り上げて、シュトラウス~ウィーン以外の曲が珍しかった時代、会場の雰囲気がなんとなく戸惑った感が伝わってきたものです。この時は弾き振りだったかな?あと、エジプト行進曲で、ウィーンpoの楽員が摩訶不思議な歌詞を唄わされたのも、マゼール時代ではなかったかと。

投稿: アキロンの大王 | 2021年1月 5日 (火) 21時28分

そうですね、マゼールの天国と地獄、驚きました。
アバドはロッシーニやりましたね!
コロナで、オケが声をあげることもできなくなってしまい、なんだか味気ないです。

投稿: yokochan | 2021年1月16日 (土) 08時13分

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