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2021年2月18日 (木)

シューマン 交響曲全曲 70年代

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梅の花咲く季節、その香りは春を予感させます。

去年の今頃は、まだ正体が完全にわからなかった疫病に恐怖の募る日々だった。

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ちゃんと季節はめぐり、今年も梅の花、あと1か月もすると桜の花が咲き誇ることとなります。

さぁ、シューマンの交響曲を聴こう。

なんか春にふさわしいシューマンの交響曲。
そんなに長くないので、全部、それも懐かしの70年代の演奏で聴くの巻。

Schumann-levine

  シューマン 交響曲第1番 変ロ長調 op.38 「春」

 ジェイムズ・レヴァイン指揮 フィラデルフィア管弦楽団

       (1978.12.30 スコテッシュ聖教会 フィラデルフィア)

RCAとEMIから録音が始まり、若きMETの指揮者としてブレイクした70年代のレヴァイン。
マーラー・シリーズと並行して、シューマンとブラームスの交響曲全集を録音しましたが、当時の音楽誌では、けちょんけちょんにされちまいました。
CD時代になってから聴きましたレヴァインのシューマン、ベルリンフィルとの再録は聴いたことがありません。
1番「春」にふさわしい、明るく、ともかく明るい、屈託ない音楽にあふれてます。
しかしながら、シューマンのぎくしゃくしたオーケストレーションが、こんなに鮮やかに、かつ自然な感じで聴けるのも、根っからのオペラ指揮者レヴァインらしくて、内声部がフィラデルフィアの優秀な奏者たちでもって、実に豊かに聴こえます。
新鮮で楽しいシューマン、あとは3番がよかった。
 いまは、いろいろアレなレヴァイン、思えばこの時期のレヴァインが一番よかった。と思う。


Schumann-sawallisch

  シューマン 交響曲第2番 ハ長調 op.61

 ウォルフガング・サヴァリッシュ指揮 ドレスデン国立歌劇場管弦楽団

      (1972.9 ルカ教会 ドレスデン)

音楽愛好家なら一家にワンセット、もしかしたら必ずあるのがサヴァリッシュ&ドレスデンのシューマン。
EMIさん、よくぞこの録音を残して下すった。
絵にかいたように素晴らしいシューマン。
スタイリッシュなサヴァリッシュの指揮は、同時にシューマンの音楽に堅牢なたたずまいと、襟を正したくなる高貴さをもたらしている。
ドレスデンの古風さを保った音色は、今では聴けない独逸の響きも聴かせつつ、でも鮮明で曇りひとつない。
ティンパニのスコーン、という連打も実に心地よく、シューマンの2番の魅力を、録音も含めて、これほど豊かに味わえる演奏はないのではと思います。
 4つのシューマンの交響曲のなかで、最初は一番とっつきにくかった2番が、いまでは一番好きです。
シノーポリとメータのウィーンフィル、最近のアバドの演奏と並んで、好きな演奏がサヴァリッシュ盤。
あと思い出深いのがNHKで見た、バーンスタインとPMFオケとのもので、これは巨大な歩みを感じさせる恐ろしい演奏でした。

Scumann-barenboim

  シューマン 交響曲第3番 変ホ長調 op.97「ライン」

 ダニエル・バレンボイム指揮 シカゴ交響楽団

      (1977.2 シンフォニーホール シカゴ)

バレンボイム30代なかばでのシューマンは、DG専属になって、シカゴ響とブルックナーの録音やオーケストラ名曲などを続々と録音した70年代半ば。
レヴァインがマーラーを取り上げた一方、バレンボイムがブルックナーというところが、まさにこの二人の指揮者の持ち味の違いで、シューマンの演奏も、そうしたスタンスが反映された感じです。
重心はやや下の方にあって、ピラミッド型の音響構造ながら、自在なところも多々あり、かなり感興に富んだ指揮ぶりに感じ、恐ろしき30代という思いを抱く。
老成した感じを受けないのは、フレッシュで技量満点のシカゴ響のバリっとした音色と響きがあるからかもしれない。
しかし、バレンボイムとシカゴのシューマン、4曲ともに面白く、ある意味とらえどころもないところが、結果的にシューマンしてる感じなのだ。
レヴァインと同じく、バレンボイムはのちに、ベルリンの手兵と再録があるが、そちらは聴いたことがありません。

Schumann-mehta

  シューマン 交響曲第4番 ニ短調 op.102

 ズビン・メータ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

    (1976.6 ソフィエンザール ウィーン)

作曲順では違うけれど、最後の4番は、ウィーンフィル。
デッカで聴く、ソフィエンザールのウィーンフィルの音色、その期待されたイメージ通りの録音に演奏。
もう40年以上前の録音だけど、分離もいいし、音が実にいい。
加えて、柔らかなウィーンフィルの管と艶やかな弦、マイルドな金管に、鮮やかなティンパニ。
ウィーンフィルの魅力がまじまじと味わえるシューマン。
この時期のこのオーケストラの良さを、素直に引き出すことができたのがズビン・メータの指揮だったと思う。
恰幅のよさと、切れ味のよさもさることながら、そうしたメータの個性とともに、オーケストラから先にあげたウィーンの特質をさりげなく引き出してしまう自然体ぶりがよい。
ともかく、気持ちのいいシューマンです。
4番らしい晦渋さは抑え目で、優しく微笑む4番って感じで、同時に疾走感もよろしいのです。

70年代男は、その時期のシューマン演奏がお好き。
80年代は、ハイティンクとバーンスタイン、エッシェンバッハです。

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梅と神社。

いつもお詣りするときは、疫病退散、日本安泰、家族健康を祈念します。

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コメント

  大学時代に初めてシューマンを聴いたのは、アバドとブレンデルによるピアノ協奏曲でした。それ以来、シューマンの音楽、そして交響曲は常に身近にありました。ちょうど春を待つ日々で、毎年、この時期には第一番の交響曲「春」を聞きます。秋には、ラインをかけますが、ドイツの白ワインが合うように思います。さて70年代のシュ-マンの交響曲の記事、ありがとうございました。けっこう、聞いているつもりでしたが、この4人の指揮者による演奏は未聴です。先ず聴きたいのは、サバリッシュの録音です。いつでも購入できると思っていたら、いつのまにか30年が立ってしまい、悔いています。バレンボイムもあの実演で経験したトリスタンとイゾルデから

投稿: beaver | 2021年2月19日 (金) 19時00分

すいません。誤送信してしまいました。「トリスタンとイゾルデ」からは想像できない演奏みたいなので聴いてみたいです。私が、よく聴くのは、まずハイティンクで次はムーティ、そしてドレスデンとのシノーポリです。ちなみに単発では、ジュリーニのラインもよく聴いています。今の時代の指揮者はどんなシューマンを聴かせてくれるか、コロナ後の演奏が楽しみです。

投稿: beaver | 2021年2月19日 (金) 19時06分

私のシューマンは、うっすら記憶によれば、高校生の頃、バーンスタインの4番をテレビで見て、その後に〃4番をカラヤンとドレスデンのFM放送でして、最初は4番ばかり。
あとはコンヴィチュニーの廉価盤で2600円で全曲が揃ってしまいやたらとうれしかったです。
昨今の演奏より、昔の演奏ばかりが頭にあるシューマンです。
最近ネットで聴いたライブものでは、オールソップがウィーン放送響で、マーラー編のものを全部演奏していて、なかなかによろしかったです。
 あとはネルソンスあたりがライプツィヒでやってくれるものと期待します。

投稿: yokochan | 2021年2月22日 (月) 08時20分

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