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2021年6月27日 (日)

ロッシーニ 「ランスへの旅」 アバド指揮

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梅雨の狭間の晴れ間に皇居。

二重橋です。

ほんとに美しい、緑と青。

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こちらは桜田門。

後ろ手に警視庁があり半蔵門、左手奥は国会議事堂があります。

こうした都心散歩も天気に恵まれると清々しいものです。

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6月26日は、クラウディオ・アバド、68回目の誕生日です。

アバドの十八番ともいえるロッシーニ。

実は「ランスへの旅」は、この作品が蘇演され、そのライブがCD化されてすぐに買い求めて聴いてから、実に35年ぶりに聴きました。
ベルリン盤は、持ってたけど、実は初めて聴いた。。。
なんども恐縮ですが、いまさらながらロッシーニが好きになりましたもので、喜々としてこのふたつの録音をとっかえひっかえ聴きまくり満悦の日々をこのところ送ってました。

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  ロッシーニ 歌劇「ランスへの旅」

   コリンナ:チェチーリア・ガスティア
   メリベーア侯爵夫人:ルチア・ヴァレンティーニ・テッラーニ
   フォルヴィルの伯爵夫人:レラ・クヴェッリ
   コルテーゼ夫人:カーティア・リッチェレッリ
   騎士ベルフィオール:エドアルド・ヒメネス
   リーベンスコフ伯爵:フランシスコ・アライサ
   シドニー卿:サミュエル・ラミー
   ドン・プロフォンド:ルッジェーロ・ライモンディ
   トロムボノク男爵:エンツォ・ダーラ
   ドン・アルヴァロ:レオ・ヌッチ
   ドン・プルデンツィオ:ジョルジョ・サルヤン
   ドン・ルイジーノ:オスラヴィオ・ディ・クレディーコ
   マッダレーナ:ラクェル・ピエロッティ
   デリア:アントネッラ・バンデッリ
   モデスティーナ:ベルナデッティ・マンカ・ディ・ニーサ
   アントニオ:ルイージ・デ・コラート
   ゼフィリーノ:エルネスト・ガヴァッツィ
   ジェルソミーノ:ウィリアム・マテウッツィ

    クラウディオ・アバド指揮 ヨーロッパ室内管弦楽団
               プラハ・フィルハーモニー合唱団

         演出:ルカ・ロンコーニ

  (1984.8.16~26 @ペ-ザロ、ロッシーニ音楽院、ペドロッティホール)

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   コリンナ:シルヴィア・マクネアー
   メリベーア侯爵夫人:ルチア・ヴァレンティーニ・テッラーニ
   フォルヴィルの伯爵夫人:ルチアーナ・セッラ
   コルテーゼ夫人:チェリル・ステューダー
   騎士ベルフィオール:ラウル・ヒメネス
   リーベンスコフ伯爵:ウィリアム・マテウィツィ
   シドニー卿:サミュエル・ラミー
   ドン・プロフォンド:ルッジェーロ・ライモンディ
   トロムボノク男爵:エンツォ・ダーラ
   ドン・アルヴァロ:ルチオ・ガッロ
   ドン・プルデンツィオ:ジョルジョ・サルヤン
   ドン・ルイジーノ:グリエルモ・マッティ
   マッダレーナ:ニコレッタ・クリエル
   デリア:バーバラ・フリットーリ
   モデスティーナ:バーバラ・フリットーリ
   アントニオ:クラウディオ・オテッリ
   ゼフィリーノ:ポージダール・ニコロフ
   ジェルソミーノ:ポージダール・ニコロフ

    クラウディオ・アバド指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
               ベルリン放送合唱団
         Fl:アンドレアス・ブラウ
         Hp:シャルロッテ・スプレンケレス

        演出:ドラナ・キーンアスト

      (1992.10.13~19 @ベルリン・フィルハーモニー)

このふたつの上演のほかに、アバドはスカラ座とウィーン国立歌劇場でも上演してます。
スカラ座:1985年9月~ キャストはペーザロのものとほぼ同じ
ウィーン国立歌劇場:1988年1月~ ペーザロのメンバーに、コルテーゼ夫人がカバリエに変わってます。
          1989年10月  東京文化会館で5回上演 カバリエ

こうしてみると、アバドはポストが変わるごとに、思い入れのある作品をことごとく取り上げてます。
ミラノ→ウィーン→ベルリン。
アバドの足跡をたどってみると、こうした勝負作品が絞られてきます。
オペラで言うと、シモン・ボッカネグラ、ドン・カルロ、チェネレントラ、ヴォツェック、ボリス・ゴドゥノフ、ここにランスへの旅も加えてもいいかもしれません。

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「バレーを伴う舞台カンタータ」というカテゴライズをされ、ロッシーニの作品目録にはオペラ扱いもされておらず、1970年代までは、まったく未知の作品だった「ランスへの旅」は、「ランスの旅、または金の百合亭」という長いサブタイトルもあります。
イタリアに別れを告げ、フランスで活動をしていた1825年、シャルル大帝の戴冠式に、ということでその祝賀式記念オペラを委嘱され作曲された。
このシャルル大帝の戴冠式が最後となってしまったが、フランスの歴代皇帝は、戴冠式の聖油を授かるのはランスで、という伝統があり、パリでは同時に祝祭行事が行われていた。
この事実をまさに扱ったのが、この作品で、「各国の時間を持て余したお金持ちがランスに向け、旅をしようと、金の百合亭という温泉地旅館に滞在していたが、馬車や馬といった交通手段を得ることができなくなり、大騒ぎになるが、シャルル大帝がパリに戻るということで、定期便を利用してパリに行くぞー、そのまえに宴会だぁ~」というのが概略。

結局、4度ほど上演され、ロッシーニはこうした特別な機会オペラなので、今後の上演にもこだわらず、出版もされず、フランス語オペラ「オリー伯爵」に改訂を加えて転用し、そのままになってしまい、自筆譜は各処にバラバラに消失。
 1970年代終わりの頃から、この作品の発見の旅が始まり、まずは、パリの国立図書館でパート譜の多くが発見。
次に、自筆譜の一部がローマのチェチーリア音楽院の図書館で見つかるが、自筆譜の多くは、オリー伯爵に転用後捨てられてしまっていたことも判明。
それからウィーンの国立図書館では、第三者による改作譜の一部も見つかり、調査の範囲も広がり、復元が苦心惨憺なされた。
それらの楽譜の一部が、ロッシーニ協会からアバドの元に送られ、興味を示したアバドは、復元の立役者ロッシーニ研究科のゴセット教授とともに、本格的な上演に向けて検討を積み重ねました。

こうして、1984年8月にペーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティバルで歴史的ともいえる蘇演がなされたわけです。

初演時が、ともかく祝祭的な国家事業規模のものだったので、ロッシーニは当時の名歌手たちを想定して、10人もの主役級の歌手と難易度の高いアリアや重唱、名人芸を披露するソロを含むオーケストラパートなど、ある意味金に糸目をつけない贅沢品のような作品に仕上がってのです。
このあたりも、もう上演されないかも、的な思いを抱いた理由かもしれません。

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劇の内容は、ばからしく他愛もないけれど、ややこしいのは各国の登場人物たちの名前と身分をあらわすタイトルで、彼らが次々と登場しては歌いまくるので、その都度、解説書の配役表に戻ってにらめっこすることとなる。
それでも1度や2度ではわからない。
しかし、今回、貴重な映像を発見したので、それも全部見ることで、ほぼ作品理解につながりました。
ということで、ペーザロでの出演者をアイコンにして、みなさんのお立場や、このオペラで何をするかをまとめてみました。

Corinna コリンナ:有名なローマの女流即興詩人
            実はシドニー卿と相思相愛の精神的恋愛中
            しかし、女好きのベルフォーレに言い寄られる

Melibea メリベーア侯爵夫人:ポーランド出身、イタリア人将軍の未亡人
          リーベンスコフと恋仲だけど、ドン・アルヴァロも好意

Follevilleフォルヴィル伯爵夫人:若い未亡人、パリっ子で常に流行に敏感
              最後はすけこましのベルフォールとしっぽり 
  
Corteseコルテーゼ夫人:チロル生まれ、金の百合亭のオーナー
        とてもいい人、多くの使用人からも慕われてる

Belfiore騎士ベルフィオール:フランスの仕官、女性を口説くことが趣味
          日曜画家でもあったりする

Libenskofリーベンスコフ伯爵:ロシアの将軍、頑固で嫉妬深い
          メリベーア侯爵婦人のことが好き         

Sidneyシドニー卿:イギリスの軍人、コリンナを愛してる
      固い人物で、コリンナへの愛情表明も慎み深い

Don-profondドン・プロフォンド:学者、コリンナの友人
          熱狂的ともいえる骨董品・歴史物マニア
          ほかの人物たちをよく観察している

Trombonokトロムボノク男爵:ドイツの陸軍少佐、熱烈な音楽愛好家
         後半で、歌合戦の司会を務めるなど狂言回し的存在

Don-alvaroドン・アルヴァロ:スペインの提督、堅物風だが熱い男
         メリベーア侯爵夫人のことが好きで、リーベンスコフと喧嘩

ほかの登場人物は、宿の就業者や、各金持ちさんのお付きの方々ですが、レシタティーヴォだけだけど、重要な伝達役だったりで、役回りとしてそれなりの存在を求められます。
ペーザロ盤では、マッテウッツィがそうした端役を歌いながら、ベルリンではロシアの伯爵に昇級。
またおなじみのフリットーリがベルリン盤では端役として出てます。
ちょい役だけど、ちゃんとフリットーリのお声でした。

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「ランスでの戴冠式に備えて、金の百合亭で出発を待つ各国の諸氏。オーナーのコルテーゼ夫人がスタッフたちに激励。
おしゃれ好きのフォルヴィル伯爵夫人は、せっかくの衣装が届かずイライラしていて、しまいには気絶してしまう。
みんなで介抱するうち、荷物のなかから、ステキな帽子が見つかり、すっかり上機嫌な伯爵夫人。
メリベーア侯爵夫人をめぐって、リーベンスコフとドン・アルヴァロが喧噪を起こす、ほかのメンバーも加わって大騒ぎとなるが、そこにハープを伴って、コリンナが涼やかな歌を披露し、一同は聞き惚れ平和な思いをかみしめる。
 場は変わり、シドニー卿が登場し、フルートを伴ってコリンナへの愛を歌う。
ドン・プロフォンドは、シドニー卿にアーサー王の甲冑とかなんとかはどこで見れるの?と問い、とんちんかんなやり取りがある。
ついでは、女好きのベルフィオールがコリンナを歯も浮くようなセリフでナンパをするが、コリンナは冷たくあしらう。
そんなやりとりを、ニヤニヤしながら見ていたドン・プロフォンドは、参加した諸氏のお国のお宝や骨董を、ものすごい勢いで賛美する。
 さてしかし、一同のもとに、馬車の用意ができない、馬もまったく手当てできないという報告が届く。
<あーーーー!>ものすごい全員の声による落胆!

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 またまたさてしかし、お手紙到着、数日のうちに国王がパリに帰還し、そこでお祝いの行事が行われると判明。
一転して狂喜乱舞、パリなら定期便があるので必ず行ける、まずはここでパーティを、残ったお金は寄付しようということになり、14人の大コンチェルティーノとなる(ここはすごい!!)
 (全曲通しの1幕ものだけど、上演ではここで一休み)
メリベーア侯爵夫人とリーベンスコフは、仲直りして愛の二重唱。
めでたし、ということでこれよりフィナーレ。
トロムボノクの司会で、メンバーが次々に、自国の歌やダンスを披露、ここがまた楽しい、まるでガラ・パフォーマンスだ。
最後は、コリンナに、ということで何をテーマに歌うかということで投票が行われ、フランス国王シャルル10世が選ばれ、彼女はオオトリに、ハープを伴い、これもまた素晴らしく玲凛としたアリアを披露。
国王を全員で賛美し、幕となる」  

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しかし、華麗でありつつ、ユーモアたっぷり、皮肉や引用も巧みで、最高のエンターテインメント魂に富んだロッシーニの筆は冴えわたってます。
聴いていると、体も動きだすみたいで、中毒性もあります(笑)

①コルテーゼ夫人のアリア~ものすごい技量が要求される
②フォルヴィル伯爵夫人のアリア~コロラトゥーラの難易度の高いアリア
③6重唱~嫉妬と混乱
④コリンナのアリア~ハープソロにより美しい曲
⑤シドニー卿のシェーナとアリア~フルートソロを伴う長大な曲、フルートは超難しい
⑥ベルフィオールとコリンナの二重唱~恥ずかしくなるくらいのナンパ曲
⑦ドン・プロフォンドのアリア~カタログの歌、私は町の何でも屋にも通じる早口アリア
⑧14声によるコンチェルタート~もう楽しくてしょうがない、アバドはここをアンコール
⑨メリベーア侯爵夫人とリーベンスコフの二重唱~どちらも難解な歌
⑩リトルネッロ~古風なバレエ音楽
⑪フィナーレ~ドイツ賛歌・ポロネーズ・ロシア賛歌:スペイン民謡・イギリス国歌・フランス民謡・ヨーデル
⑫即興曲~コリンナのアリア

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これが発売されたとき、高崎先生は「満漢全席」と評されました。

まさにそう、音楽もそうだし、この2つのCDのアバドの指揮のもとに集まった歌手たちのメンバーの豪華さもそう。
ペーザロの蘇演では、フレーニも候補としてノミネートされていたらしいから、そこもまた聴きたかった。
アバドとして最後のランスのベルリンまで、ずっと変わらぬメンバーのテッラーニがまず素晴らしい。
つくづく早逝が惜しまれますが、真のロッシーニ歌手かと思う。
 あと重複組では、凛々しいラミー、あきれ返るくらいにウマいライモンディ、余人をもって耐え難いエンツォ・ダーラの面白さ。
マクネアーも無垢でよろしいが、ガスティアの常人的でないくらいの美声によるコリンナが可愛い。
ふたりのフランス夫人は、クヴェッリの透明感あふれる歌唱、セッラの驚きの軽やかさ、どちらも捨てがたく好き。
館のオーナーは、リッチャレッリに軍配。ステューダーはちょっと不安定かな、声は好きだけどね。
アライサ完璧、大好き。
アバドファミリーのふたり、ヌッチとガッロもうまくて芸達者だ。
ふたりのヒメネスは、技量がすごい、でも空虚感も感じるのはロッシーニが描いたこの人物ゆえかww

最後にアバドの指揮。
映像で確認すると、完全暗譜。
その指揮姿も、聴かれる音楽も、まるで出会ったばかりの作品とはこれっぽちも感じさせない。
それだけ、自分のものになってるし、緻密に書かれたロッシーニの音符が自然体で、新鮮さをともなっていることに驚き!
指揮者とともに、初の演奏体験をしたヨーロッパ室内管の方が、鮮度のうえではかなり上回る。
演奏することの喜びを、アバドの指揮の下で爆発させている感じだ。
 一方、海千山千のベルリンフィル。
カラヤン時代は考えられなかったロッシーニのオペラに、全力投入。
世界一のオーケストラがロッシーニのオペラを演奏したらこうなる、という見本みないな、逆な意味で模範解答みたいな上質の演奏。
ブラウのフルートソロを始め、各奏者の腕前も引き立つ。
映像でも確認できる、手抜きなしの全力演奏ぶりに感心します。
両方のオケともに素晴らしいが、オペラとしては、ヨーロッパ室内管の方が相応しいかもしれません。
また、初演時の機会音楽としての祝祭性は、ベルリンフィルのきらびやかさが似合うのかもしれません。
こうなると、スカラ座、ウィーン、どちらも聴いてみたいもの。

で、そのウィーンでの上演の様子が、ネットで探すと全幕見れる。
画質は悪いが、カバリエの思わぬ芸達者ぶりもわかるし、最後に14重唱をアンコールしてる!!
さらに、ベルリンフィルとのステージ上演もネットにはありますよ。
こちらも低画質だけど、全員ノリノリで、観客も熱狂。アンコールもあり。
我が家には当時日本での放送のVHSビデオがあるはずなんだけど、行方不明中。
そしてさらに、ペーザロでの歴史的な蘇演もネットで、これがまた思わぬ高画質で見れました!!
これはまったく素晴らしい。
ということで、3つの映像も今回視聴。
頭のなか、ランスだらけだよ・・・・

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1989年のウィーン国立歌劇場の来日上演は、残念ながら、ランスとヴォツェックのアバドが指揮したふたつは行くことができなかった。

Wien-02

パルジファルのS席に薄給を全力投球してしまったもので。
結婚したばかりで、そんな環境にもなかった時期でした。
しかし、時代はバブル真っ最中でしたねぇ・・・

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  (ペーザロでカーテンコールに応えるアバド)


長文となりましたが、アバドの音楽にかける思いは、ほんとうに熱く、多くの残された成果をこうして見聞きするにつけ、偉大な存在だったと思わざるをえません。

Imperial-palace-02

大手町のビル群とお堀、そして城壁。

皇居の周りは、こうしてビルばかりとなってしまい、ほんとうはどうかと思われるのですが、考え抜かれた設計に基づいてのことだとは思います。
風も皇居から抜けて通るようになってるのが清々しいです。

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コメント

こんにちは。
ワタシは幸運にも89年のウィーン来日公演を観ております!カバリエの貫禄の女主人、マッテウッツィの超高音、ガスディア、ライモンディ、ダーラの録音と変わらぬ名演など挙げればキリがありませんが、来日公演ならではのネタとして、⑦のアリアに"ニツポンジン"が加えられた、王の行列(映像)が飛行機でランスならぬ日本に向かう等ありました。オケピットがかなり浅くしてあり、アバドやオケの面々が歌手達とほぼ同等に観られたのも楽しかった。あと客席後方からナイショで出てきたロパードと目が合ってしまい、優しくシッ🤫とされたこと等々。CDを聴く度に思い出がよみがえります。

投稿: アキロンの大王 | 2021年6月27日 (日) 13時09分

アキロンの大王さん、こんにちは。
まず、ひとこと、うらやましーーー、です(笑)
最高の布陣による来日でしたね!
ウィーンを率いて、ランスとヴォツェックをやってしまうところが、ほんとうにアバドらしいところです。
 それから、ニッポンジン追加の逸話、このオペラがアドリブが効いて、祭典的な作品であることの証ですね。
王様ご一考の日本来日、同じように、ペーザロでもウィーンでも、それぞれの街を練り歩き、最後は舞台に到着するようなリアル演出でした。
 ロパルドの、「シッ」も楽しい思い出ですね!
改めまして、アバドのすごさ、ロッシーニの楽しさを噛みしめたアバド生誕祭でした。
ありがとうございました。

投稿: yokochan | 2021年6月30日 (水) 06時20分

はじめまして。いつも楽しく拝見しています。
ベルリン・フィルとの公演ですが、当時WOWOWで放映されたものをVHS→DVDに焼き直して現在も所有しております。(画質は推して知るべしですが)
文字通りあれよあれよという感じで、とにかく楽しくて、私をロッシーニの魅力に開眼させてくれた演奏のひとつです。
アバドは、ロッシーニはこれと「セビリア」「チェネレントラ」「アルジェ」しかないと思うのですが、ブッファだけでなくセリアもとりあげて欲しかったな、というのが正直なところです。

投稿: ロッキー | 2021年7月 8日 (木) 22時01分

ロッキーさん、コメントどうもありがとうございます。
ベルリンの映像、わたしも録画記録はあるのですが、どこかへ行ってしまいました。
VHSは撮るだけ撮って、大量の山となり、いまは場所だけとる厄介なものになってしまいましたが、自分で当時のリストを見ると、垂涎ものです。。。。
 遅れてきた、ワタクシのロッシーニ・ルネッサンスですが、ほんとご指摘のとおり、アバドにはもっと取り上げて欲しかったですね。
セミラーミデとか、ウィリアムテルのような大作を期待したかったです。
ヴェルディはシリアスな作品を取り上げましたが、ロッシーニはブッファだけ、というのがむしろアバドらしいところかもしれませんね。

投稿: yokochan | 2021年7月 9日 (金) 08時43分

亡くなられたゼッダ氏がインタビューで振り返っておられましたね。
なかなか興味深いお話でした。
https://opera.jp.net/archives/1508

投稿: まさし | 2023年4月23日 (日) 08時18分

まさしさま、ご返信遅くなり申し訳ありません。
そして貴重な情報ありがとうございます。
当時のアバドとムーティの間柄でしたら、アバドもその名前を出されら即座にのらないわけには行けませんね。
ペーザロとベルリンでの録画、いい状態で復刻されることを願います。

投稿: yokochan | 2023年5月14日 (日) 15時32分

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