カテゴリー「ルイージ」の記事

2015年4月22日 (水)

レスピーギ 交響詩「ローマの噴水」 ルイージ指揮

Palace

文字通り、噴水です。

こちらは、皇居近くの和田倉噴水公園ですよ。

夜には、ライトアップされて、とても雰囲気がいいのよ。

そして、ローマの風物詩の噴水4つを、そのまま交響詩にしたのがレスピーギ。

ローマ三部作の第1作が、「ローマの噴水」です。

Respighi_luisi

   レスピーギ  交響詩「ローマの噴水」

      ファビオ・ルイージ指揮 スイス・ロマンド管弦楽団

               (2000.6 @ジュネーヴ・ヴィクトリアホール)


4月の神奈川フィルのみなとみらいホール定期は、新シーズンの華やかな開始演目として、レスピーギのローマ三部作がプログラミングされました。

演奏は、作曲順に、噴水(1916)→松(1924)→祭(1928)、ということになります。

本ブログでも、3部作は、何度も登場してますが、これら代表作以外にも、いくつものジャンルに作品を残したレスピーギの曲を、わたくしは、集めております。
オペラもなかなか面白い作品があったりです。

ちょっとズルして、以前の記事からコピペ。

①「夜明けのジュリアの谷の噴水」朝が来る前の曖昧な雰囲気のなか牧歌的なムードも漂う。
②「朝のトリトンの噴水」ナイアディスとトリトンが朝の眩しい日差しの中で踊る。ホルンは明るく響き、ピアノや打楽器が舞い踊るように活躍する。
③「昼のトレヴィの噴水」ついに日は高く昇った昼。ネプチューンの勝利の凱旋。この曲最高のフォルテが聴かれるまで大いに盛り上がってゆく。この場面、「アルプス交響曲」をいつも思ってしまうのは、私だけ?
④「黄昏のメディチ荘の噴水」夕暮れを迎え、夕焼けは徐々に夜へと変わってゆく。

全編に漂う幻想的なムードは、この曲の最大の魅力。
①と④を聴き、まだ見ぬひと気のないローマの朝靄や夜霧を思うのもいい。
キラキラ輝く②トリトンの泉に目を細めるのもよろしい。
そして、③活気ある観光地トレヴィで、コインを投げ入れ、そして噴水の水飛沫を思い切り浴びちゃってください。<

噴水と祭りの間には、12年の隔たりがあり、レスピーギの音楽は、あとになるほど、より大胆に、豪快に、そして緻密になって行きます。
それがよくわかることも、3つを並べて順に聴くことの面白さ。

噴水は、ともかく瑞々しさと、音の粒が跳ねるような新鮮さがよろしい。

今日は、ファビオ・ルイージの歌心と、冷静さとを兼ね備えた、ちょっとクールな演奏で。
アンセルメ時代と、スイス・ロマンドは変わりはしたけれど、でもその明るい音色は、魅力的で、ルイージの指揮によっても引き立っておりました。
 ルイージ時代は、1997~2002年と5年間でしたが、もっとここでやって欲しかった。
ルイージさんは、どうもいろんなポストが長続きしないですな。
ドレスデン、ウィーン響もそうだった。
いまは、チューリヒとメトが中心。

このCDには、「祭」もおさめられていて、そちらは、結構ハジけてますよnote

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2013年10月 6日 (日)

ヴェルディ 「アルツィラ」 ルイージ指揮

Annuus

季節外れのひまわり。

それでも、もう涼しい9月最後の終末の早朝ですよ。

健気に1本、すくっと立つ「ひまわり」に、東京タワーの背景。

よくよく観察すると、ひまわりという花は実に精巧にできてます。

緻密さと大胆さを兼ね備えて、夏が終わっても立ちつくすこの姿。

わたくしも、見習わなくちゃ。

さて、しばらくお休みしてた、ヴェルディのオペラシリーズ行きます。

ブログ記事なしの作品としては、改作を除いてあと8作品。

Verdi_alzira_2

     ヴェルディ  歌劇「アルツィラ」

 アルヴァロ:スロボダン・スタンコヴィク グスマノ:パオロ・ガヴァネッリ
 オヴァンド:ヤーヴォ・レリジン      ザマロ:ラモン・ヴァルガス
 アタリバ:ウォルフガンク・バルタ     アルツィラ:マリーナ・メシェリアコワ
 ズーマ:ヤナ・リリエフ           オヴァンド:トリステン・ケルル

   ファヴィオ・ルイージ指揮 スイス・ロマンド管弦楽団
                    ジュネーヴ大劇場合唱団
              (1999.6,7 @ヴィクトリアホール、ジュネーヴ)


ヴェルディ8作目のオペラは、「アルツィラ」。
現在、ほとんど上演されることもなく、音源として録音されたのも、ヴェルディのオペラ作品としては最後にあたり、1985年頃に発売されたガルデリッリ盤が初であったと記憶します。

スカラ座のために前作「ジョヴァンナ・ダルコ」を書いたヴェルディは、休む間もなく、以前より打診を受け条件交渉中だった、ナポリのサン・カルロ劇場との仕事に取り掛かる。
当時は国自体が統一前だったので異なるし、北に育ったヴェルディと南のナポリでは、その風習や慣習が異なり、かなり苦戦したらしい。

そのヴェルディに台本を提供したのは、カンマラーノという人物。
この人は、ナポリではすでに高名な台本作家で、ドニゼッティやメルカダンテらの大物に作品提供をしており、これまでヴェルディがつきあってきた作家からすると大物だった。
 その台本のベースは、ヴォルテールの戯曲「アルツィール」で、当時ではやや古びた物語との認識もあったし、台本の仕上がりにはヴェルディも完全な満足を得るものではなかったが、有力作家への遠慮とナポリという地への配慮などもあって、文句も付けることなく、毎度のように短期集中で猛然と仕事に取り掛かった。

しかし、ヴェルディは以前の超多忙のなか我慢してきた胃痛が悪化し、健康状態もすぐれず、さすがに、ナポリの劇場側に初演の延期を申し入れたりもしている。
 結局のところ、1845年8月、ナポリで初演され、またもや大成功を収め、そのときヴェルディは31歳でありました。
しかし、その後、各地の劇場での上演は思ったほどの成功は勝ち取れず、ヴェルディの作品への消極的な発言などもあって、以来、埋もれた存在となってしまった・・・・。

でも、こうして、初期作品を順に追って聴いてきて、それからこのあとの充実ぶりも思うにつけ、「アルツィラ」は、その流れのなかにしっかりとヴェルディの刻印を感じることができます。演奏と録音が良い、こうした優れたCDがあることも幸いです。
 全曲92分というコンパクトさ。一番短いかも。

舞台は、16世紀ペルー。
1533年にインカ帝国は、スペインによって征服され帝国としての国体は滅亡するわけですが、その後の、スペイン統治下の総督政府と抵抗インディゴたちの闘いを背景とする物語。
インカが舞台のオペラ、しかもそれがヴェルディって、誰もがびっくりですね。
当然に、被征服民であるインディゴたちは、ヴェルディ当時、オーストリア統治下にあったイタリア人たちを意味するわけです。
愛国者ヴェルディは、ただじゃ起きません。

序曲

プロローグ リマ川のほとり

オヴァントを始めとするインディオたちが、征服者であるスペインの総督アルヴァーロを捕え、いままさに亡きものにしようとするところへ、若い酋長ザマロが登場。
死んだと思っていたザマロの登場に一同驚く。
彼は、祖国インカを歌い、恋人アルツィラに対する思いも歌う。
ザマロは、アルヴァーロをもらいうけると言い、一同もそれには異論なし。
彼はアルヴァーロを放免し、見方がわに帰ったら、未開の野蛮人たちに命を救われたと報じるのだ、と約束させる。
 その後、アルツィラとその父アタリバが、スペイン側の捕虜になっていることを聞き、その救出に向かうのだと血気盛んに歌う。

第1幕 リマの街

第1場
 帰りついたアルヴァーロは、総督の地位を息子グスマノに譲ることとする。
そのグスマノは、捕虜のアルツィラを愛していて、彼女と結婚して、スペインとインカとの和平を図ろうとも思っているが、一方でアルツィラが恋人を忘れられず悲しい思いでいることも知っている。

第2場 アルツィラの部屋
 待女たちが、眠るアルツィラを起こさないように静かに歌っている。
やがて、まどろみながらも目を覚ますアルツィラは、夢の中でザマロに会ったことを歌い、待女たちは、もう死んだのだから諦めればいいと言う。
でも彼女は頑なに、ザマロを思い、星になっても愛していると歌う。
そこへ父が入ってきて、同じように結婚を勧めて諭す。
 ひとりになったアルツィラのもとに、ザマロが忍んでくる。
驚くアルツィラ。ふたりは再会を喜び二重唱を歌う。
ところが今度は、グスマノが登場し、抱き合う二人を発見して逆上。
やがて、両方の父も参加して、許さんぞと不穏な雰囲気に。
しかし、グスマノは父を助けられたことも脳裏にはあり悩む。
折から、インディゴの蜂起も伝えられ、グスマノはついに、ザマロを解放することとし、戦場で会おうということになる。

第2幕

 
 
第1場 リマの城壁内
 勝利に湧き、酒を酌み交わすスペイン兵。インディゴ決起は失敗に終わった。
城内では、グスマノがアルツィラに迫っている。
ザマロの運命を変えられるのはあなただ。
結婚をしてくれれば、彼は安全にこの国を出ていける。
そうでない場合は、ヤツは死ぬのだ、と。
やむなく、承諾するアルツィラ,喜ぶグスマノ。

第2場 荒涼とした郊外の洞窟
 ザマロは、スペイン兵の格好を強いられていて、それが嫌でみじめ。
そんな気持ちを歌う。
オヴァンドは、むくわれない愛を忘れて、インカを出たらどうかと言うが、ザマロは乗る気でない。
あの飾りや街の明るさは、今日、グスマノとアルツィラが結婚するのだ。
それを聞いたザマロは、怒りに震え、裏切りだ、涙を血に変えてやる、招かれざる客として乗り込んで復讐してやると意気込み、誰にも来ないように言いつけ、走り去る。

第3場 総督の邸宅
 グスマノはずっと喜びっぱなしで、そこそこ美しいアリアなどを歌うが、アルツィラは心折れ、しょげかえっている。
さぁ、手を貸しなさいというグスマノ。ところがそこには、突然現れたザマロ。
短刀で一突き。
驚愕のホール。瀕死のグスマノは、息も絶え絶えに、ザマロを許し、ふたりは手を取り合い結ばれるがよい、と祝福を与える。
人々は大いに感動し、彼をたたえる。
当のふたりも、なんというお言葉、なんというお方・・・と感謝。
グスマノは、老父の腕の中で静かに息を引き取る。

              幕

どうでしょうか、この急転直下の結末と、あまりの大はしょり。
なにもインカじゃなくてもいいんじゃないの?

許し、許され、怒り、また許し、汚い手口を使い、また怒り、殺して、許し、許される。
登場人物たちに、一環した思想や信念はない。
死に瀕し、急に寛容の善人となるグスマノの唐突さ。
ザマロもなんだかよくわからない人。
ただ、ヒロインのアルツィラだけは、愛に生きる一環した思いを貫いてる。

アイーダっぽく、トスカみたいな感じ。

陳腐な筋立てに、ヴェルディの霊感も不完全燃焼か。
今回発見のオモシロ・イタリア語は、2幕冒頭のスペイン兵の元気な合唱。
「メシ、メシ」と歌っております。
「Mesci, Mesci !」景気づけの掛け声でしょうか。
よほど腹減ってんですね。

でも各場に配されたアリアの数々は極めて美しく、毎度ながら聴き惚れます。
1幕最後の大アンサンブルにも興奮させられたし、その前のアルツィラの夢の音楽は、さざなみのような弦がとても素敵で、後年の「シモン」を思い起こしました。

歌手たちのなかでは、ヴァルガスのザマロの耳洗われるような歌声が爽快かつ完璧な歌唱。
ロシアのメシェリアコワは、思ったほどクセがなくて、すっきりとした歌唱でまずます。
ほかのオジサンたちは、わたしには声揺れがあったり、威圧的だったりと、ちょっといまひとつに思いました。

ルイージのジュネーヴ時代の録音なので、オケはスイス・ロマンド。
このオケのヴェルディが、音源としては珍しい。
ルイージのリズム感の良さと、大いなる歌心、知的なまとめ口など、生来のオペラ指揮者と感じます。

あと7作。ヴェルディ全曲聴き。
 

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