
とりどりの色彩。
だんだんと変わってゆく紫陽花の色合いをおさめてみましたよ。
もっと赤いのは、濃いピンクから濃紫の色で、とても珍しかったのですがね、写真にとるとうまく色が捉えられない。
やっぱり、人間の目が一番。
今週末は、神奈川フィルの定期演奏会なので、今日はそのなかの1曲を聴いときます。
リゲティ 「アトモスフィール」
ドヴォルザーク チェロ協奏曲
チェロ:ミハル・カニュカ
バルトーク 管弦楽のための協奏曲
金 聖響 指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
2013年6月29日 土曜日 横浜みなとみらいホール
「リゲティ、ドヴォコン、オケコン」
なんだか語呂ももよろしく、ナイスな選曲は、チェコとハンガリーの東欧作曲家というキーワードで結ばれております。味がありますね。
カニュカ氏は、プラハ生まれの中堅で、数々のコンクール上位入選歴を持ち、録音もたくさんある名手ですから、本場云々はともかくとして、そんな方のチェロを間近に聴けることが大いに楽しみです。

ドヴォルザーク チェロ協奏曲 ロ短調
チェロ:ミッシャ・マイスキー
ズビン・メータ指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(2002.12 @ベルリン)
濃厚な顔のお二人のジャケット。
マイスキーのチェロは、「濃い」というイメージがかつてよりあって、聴く前からもう引いてしまうところがあります。
また協奏曲をやるときは、何故かいつも濃厚系の方との共演。
1回聴いただけでもうお腹いっぱいでそれきりになったバーンスタインとのドヴォルザーク旧盤、エルガーとは遠いところにあったシノーポリとの共演。
前回聴いた、MTTとのショスタコーヴィチは曲が曲だからまったく気にならない名演。
2004年にドヴォルザーク没後100年に発売された、こちらメータとの共演盤は、即時購入して聴いてみたものの、その時聴いたかぎりで、印象はどうも薄目。
今回再び聴いても、どうもしっくりとこなくて、マイスキーであり、メータである印象が正直ないと思われた。
何故だろう?
むしろ、CD長時間収録の賜物である、カップリングのR・シュトラウス「ドン・キホーテ」の方がリアルで克明、オケも乗っていて面白い。
唯一2楽章のほのぼの感と、のびやかな歌いぶりが、チェロもオケも美しくドヴォルザーク本来の魅力を余裕を持って奏でているように感じられました。
ことにベルリンフィルの木管の艶やかさと、べらぼうなうまさが実感できるのもこの楽章でして、彼らとマイスキーの絡み合いは、さりげなく速めのテンポで進められるだけに、今風のこだわりのなさがあって、わたくしは気にいりました。
この演奏が、しっくりこない云われは、自分的には、だれもが持ってるかもしれません、ロストロポーヴィチとカラヤンの共演盤が、刷り込みにすぎて、一音一音、録音の様子や、豪華見開きジャケットの匂いや、カップリングのチャイコのロココも含めて、トータルに五感に沁み込みすぎているためなのかもしれません。
ロストロポーヴィチがしつこく、何度も、これが最後ですというくらいに演奏・録音しつくしたものだから、よけいにこのカラヤン共演盤に対する愛着と執念があるのでしょう。

いろいろと異論もございましょうが、やっぱこれだな
ある意味味が濃すぎるバターたっぷりの肉料理なのですが、憎らしいほどに美味く(上手く)隙がなく完璧。
これで少年時代に聴き過ぎちゃったのが不幸なのか。
フルニエ&セルとか、ジャンドロン&ハイティンクあたりで知りあっておけば、いまの苦手意識はなかったかも・・・・。
罪な1枚、憎らしい1枚です。
これまで、ドヴォコンで、あの1枚を忘れさせてくれたのは、シフとプレヴィンのウィーンフィル盤です。醤油系でほどよくバタ臭い・・・・。
オーケストラもチェロと対等に活躍し、メロディアスでかつ、シンフォニックな側面も併せ持つドヴォコンですから、神奈川フィルで聴く喜びもあります。
このように、正直言って苦手なドヴォコンと、ついでに苦手なオケコンではありますが、神奈川フィルで聴けますことが楽しみなのであります。
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