サヴァリッシュのモーツァルト「プラハ」
サヴァリッシュがいつのまにか高齢になり、急にもてはやされるようになった一方で、体調も不良らしく、このところN響にもご無沙汰である。
N響のドイツ系の指揮者って、毎年来日してたし、テレビでも馴染みだから、有り難味が薄れてしまって、気がついたら皆、高齢になり、音楽シーンから消えてしまった・・・・、ということが多い。
考えたら本当にもったいないことしている。時おり彼らの過去のエアチェック音源などを聴くと、オーソドックスな中にも、しつかりとオペラの殿堂から叩き上げた腰の座った音楽作りに感心してしまうことが多い。なかなか今の指揮者達からは聴かれない普通さ、とでも言おうか。スウィトナー、シュタイン、そしてサヴァリッシュである。来日中のブロムシュテットも。
そのサヴァリッシュが78年にチェコ・フィルと録音したモーツァルトの交響曲を聴いた。
39番と38番「プラハ」である。前述の堅実さの中に、この人特有のスタイリッシュな爽快さが全編に貫かれている。聴いていると、壮年の姿勢の正しいサヴァリッシュの指揮振りが思い浮かぶようだ。そして、チェコ・フィルの美しさ。特に弦楽器は誠に美しい。
あまり知られていないが、以外な組見合わせの美しい結実だ。
このコンビで、40・41番、ドヴォルザークの宗教曲などがあった。探してみよう。
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コメント
今日は。
サヴァリッシュのモーツァルト、懐かしいですね。DENONで発売されていました。ボクはプラハは持っていませんが、40・41盤のCDは時々聴いています。爽快な演奏です。余り厚くないチェコ・フィルの弦がなかなかイイです。
やや薄味のようなところもあるんですが、そこがサヴァリッシュの目指したところなのかな、と思ってもいます。
投稿: mozart1889 | 2006年2月 8日 (水) 14時00分
爽快・やや薄味、サヴァリッシュのモーツァルトって確かにそうですね。オペラでも速めのテンポでスイスイと運ぶ心地よさがありました。老巨匠となった今はどんなモーツァルトを聴かせるんでしょうね。
投稿: yokochan | 2006年2月 8日 (水) 23時30分