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2006年6月18日 (日)

ディーリアス ピアノ協奏曲 レーン&ハンドレー

Delius_piano_concert















今日は朝からマンション行事の除草作業で、旧公団の開発物件につきかなりの緑や法地があって、毎回ものすごい作業になる。
よって、朝からヘトヘトなのである。
そして恵みの雨は作業終了を待って降り出した。チクショーー(by 小梅)

心地よい休日の疲れには、ディーリアス。というより、始終聴いている。

ピアノ協奏曲はあまり知られていない曲だ。デーリアス中期の作品で、23分。
程よい長さで、メロディアスな聴きやすい音楽である。
3つの楽章からなるが、連続した印象を与える。というのも、印象的な美しい親しみやすい旋律がすべての楽章にあらわれ、統一感を与えているからである。
協奏曲というよりは、ピアノと管弦楽のためのファンタジー、とも呼ぶべきかもしれない。
先にふれたメロディーがともかく素敵で、このメロディーは、1楽章では素で普通になにげなくピアノで弾かれる。
2楽章ラルゴでは、ディーリアス特有の夢見るような儚さをともなって
極めてデリケートに歌われる。そして3楽章では、まるでグリーグのコンチェルトのように、
高らかに歌いあげて曲を閉じる。

ディーリアスは「青白いもやのようなヴェールにつつまれて」いるような曲、と言ったという。

ピアノのピアーズ・レーンについては、不詳ながらクリアーで繊細な弾きぶりは、こうした曲にうってつけと聴いた。
そしてここでも、ヴァーノン・ハンドレー指揮とロイヤル・リヴァプールフィルが献身的に自国音楽を奏でている。
同曲は他に、インド出身のR・カーロスとギブソンのデッカ盤がある。
こちらも良い演奏だが、録音がデッカ特有の生々しさがあって、ちょっとイメージが違う。

カップリングのV・ウィリアムスの協奏曲はモダーンな曲で意外。
フィンジの「田園詩」は、10分程度の作品だがまったくもって素敵な曲だ。
抒情派詩人のフィンジの魅力満載で、身につまされるような優しく美しい曲。
でも悲しみと裏表なところが、どこかで死を見つめていたフィンジらしい。
名作クラリネット協奏曲にも通じる・・・。

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コメント

このCD持っています、ピアノ協奏曲とエクローグ狙いで買ったのですが、しみじみいい曲ですね。

投稿: びーぐる | 2006年6月19日 (月) 08時58分

こんばんは。まったくおっしゃる通りのしみじみ作品ですねぇ。今回聴き直し、ことにフィンジの曲が心に響きました。

投稿: yokochan | 2006年6月19日 (月) 22時45分

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