シューベルト 交響曲第2番 バレンボイム
梅雨寒のこの数日。日本は広く、こうしている間にも避難生活をされている人々がいることに同情を禁じえない。
青年シューベルトの交響曲は欧米でも大変人気があるようで、ネットラジオを聞いていると、5番あたりを非常に良くかけている。
以前、ダイエーかなにかのスーパーの館内有線音楽で、3番の終楽章をシンセサイザーっぽくならしていて、どっかで聴いたな?と激しく悩んだことがある。
購買欲をそそる音楽なのだろうか、人を明るい気持ちにさせるのだろうか?
本日の2番は変ホ長調。明るい色調につらぬかれ、シンコペーションのリズムも楽しい。
ハイドン、モーツァルトやベートーヴェンの響きを聴き取ることも可能だ。
2楽章などは、変奏曲形式で書かれていて、ハイドンそのものとも言える。
短調のメヌエット楽章でも弾むリズムは印象的で、トリオでは2楽章が回想されるなど、良く考えられている。終楽章も1楽章と曲想も構成も似せていて、曲の統一感も充分に表わせれている。
バレンボイムがパリ管の指揮者をつとめていた頃、シカゴと並んで、ベルリン・フィルも盛んに指揮していて、カラヤンの後継の有力候補の一人だった。
CBSに入れたシューベルト全集は、あまり注目を集めなかったが、私は「未完成」狙いから、この1枚だけを持っている。かなりロマンテックに傾いた未完成で、意外と好き。
そして1番と並んで、不思議と好きな2番は、少し重くはあるが、丁寧に扱った丹念な演奏で、思わず座りなおしてしまうほどの交響曲演奏になっている。
少し過去を振り向いた演奏ではあるが、シューベルトの優しさ、初々しさは充分に味わえる演奏である。
シューベルト18歳の交響曲第2番は桂曲である。
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コメント
こんばんは!いやあ、実はこの曲とても好きなんです。お気に入りはトスカニーニ。ヴィヴァルディみたいにユニゾンで盛り上がるところや、メロディのつながり方がとてもかっこいい!長調なのにゾッとする瞬間もあるし。
昨日も、ブロムシュッテット/ドレスデンを聴いたところでした。
投稿: guuchokipanten | 2006年7月21日 (金) 00時29分
この「2番」はいいですよねェ。シューベルトの交響曲の中でも特に好きです。現在の愛聴盤はムーティ/ウィーンPO盤ですがどうやら放送録音でプレートル/ウィーンPOの演奏があるらしい。うーん、聴いてみたい!
投稿: einsatz | 2006年7月21日 (金) 02時00分
おはようございます。
シューベルトの若番交響曲は良いですね。2番も大好きな曲です。
バレンボイムのシューベルトは「グレート」しか聴いたことがないのですが、スケール雄大・ロマンティックな演奏でした。
ムーティ盤でTBさせていただきました。
投稿: mozart1889 | 2006年7月21日 (金) 06時15分
guuchokipanten さんこんばんは。この曲が好きな方多いですねえ。トスカニーニもあるんですか?知りませんでした。是非聴いてみたいものです。出張でコメント遅くなりました。
投稿: yokochan | 2006年7月23日 (日) 21時45分
einsatz こんばんは。皆さん秘伝の演奏の思い出があるんですねえ。あの汗だくのプレートルとどうも結びつかない曲に思えますが、ウィーンフィルとなると面白そうですね。
出張でコメント遅くなりました。
投稿: yokochan | 2006年7月23日 (日) 21時49分
mozart1889さん、こんばんは。新緑のようなシューベルトの響きはいいですよね。ムーティの全集はオーケストラゆえ、是非入手してみたい一組です。
私は、あとアバドとサヴァリッシュを愛聴しております。出張でコメント遅くなりました。
投稿: yokochan | 2006年7月23日 (日) 21時55分