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2006年11月27日 (月)

モーツァルト フルートとハープのための協奏曲 ベーム

Imgp2309 まずは悲しいお知らせ。大阪、北新地のクラシック音楽バー「アインザッツ」さんが、12月22日をもって閉店されます。いちはやく、常連さんの「リベラさんの守口フィラデルフィア管弦楽団研究会」で取上げられてます。
こちらは、ムジークフェラインを思わせる荘厳な店内。保存版として公開しちゃいます。こちらで、無尽蔵ともいえるライブラリーから、好きな曲をかけていただき、マスターとの会話を楽しみながら好きな酒が飲める。
こ~んな理想郷が「アインザッツ」でした。閉店はつくづく寂しいですが、音楽への尽きない情熱をさらに高める意欲には、敬服の至りであります。新ビジネス頑張って下さい。
応援します。大阪でも、また一緒に飲んで下さいね。(私に資金があれば、音楽バーをやってみたいくらい。でもワーグナーと英国ものばかりじゃぁね?)

Mozart_fl_hp_bohm 本日は、「アインザッツさん」の裏リクエストもあり、ドイツ・オーストリア系で。そうなれば、モーツァルト。ハ長調の明るい調和で、明るく一歩を踏み出したくなるコンチェルトを。
 「のだめ」では、予想もしなかった「オーボエ協奏曲」が登場した。
渋いモーツァルトが、ピンクのモーツァルトに変貌するさまが楽しかった。

こちらの、「フルートとハープのための協奏曲」は、ただでさえ優美で明るいフルートに、ハープが加わるものだから、ギャラントで粋な雰囲気がいやでも漂う。
今回のCDは、1976年ベーム晩年の録音で、1991年のモーツァルト没後200年のDGエディションの中の1枚。こんなセンスいいジャケットのシリーズだった。

     フルート:ウォルフガンク・シュルツ  ハープ:ニカノール・サバレタ
        カール・ベーム指揮  ウィーン・フィルハーモニー

ベームのゆったりとたおやかな、音楽造りは、優美さというよりは、おっとりとした渋い大人の味わいを感じさせる。でもそこから、ちょこっとはみ出すようなウィーンフィルのまろやかな音色。そしてムジークフェラインに響き渡る芳醇なシュルツのフルートと、雅なサバレタのハープ。こんな絶妙のバランスが実に気持ちいい。
こんな素敵な曲を、モーツァルトはきっと鼻歌まじりにサラサラと書いたのだろう。
3楽章を聴いていると世知辛い現世を忘れさせてくれる。

Mozart_hlhp_bohm こちらが、オリジナルジャケット。
ベームの一連の管のための協奏曲の統一コンセプトによるもの。
イイ。すごくいい。ジャケットも音楽の一部と痛感する。

今回のCDは、オリジナルと違って、ベルリン・フィル主席の「ツェラー」と「クレー、イギリス室内管」によるフルート協奏曲が2曲カップリングされている。こちらも、清潔でクリアーな演奏で、大好きだ。

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コメント

おおっ、この曲を選んでいただきありがとうございます。モーツァルティアンを自負する私にとって最上の選曲をしていただきました。このベーム盤のオリジナル・ジャケットもずっと思い出に残っています。この度はワガママばかりで本当に申し訳ありません。クラシック・バー「アインザッツ」はなくなりますがそのスピリットは形を変えて存続しますのでこれからもよろしくお付き合いをお願いします。もちろん来阪される折には必ずご連絡下さいね。いつでも飛んで行きますのでぜひお酒をご一緒しましょう。

投稿: einsatz | 2006年11月28日 (火) 02時35分

おはようございます。オリジナルジャケット、懐かしいですよね。シリーズのホルン協だけ聴いたことありません。
大阪に行ったおりは、是非音楽談議で一杯やりましょう。

投稿: yokochan | 2006年11月28日 (火) 07時36分

音楽バー、やって下さい!
イギリス音楽バー、いいじゃないですか。
意外にイギリス音楽ファンっていますよね。

もっとも僕は、恩人の奥さんを寝取るような人は好感できないので、某W氏に関してはなんとも言えませんが・・・(失敬!)。

投稿: リベラ33 | 2006年11月28日 (火) 21時29分

リベラさん、まじで音楽バーやりたいっすよ!!
自分で消費する酒が半端じゃないとおもいますが、大先輩にご教授いただいてやってみたいですよ。
W系は秘密クラブのようにして・・・・。(笑)

投稿: yokochan | 2006年11月28日 (火) 22時23分

ご無沙汰してますが、典雅ないい曲ですね。私はマリナー/ランパルの
盤を持っています。

次はリベラ33さんへのコメントのコピーですが・・・・
ところで、ネット上でしか知らないのですが、アインザッツという素敵な店が閉ざされるとは、残念というか、寂しい限りですね。ずっと以前に大阪のクラシック喫茶、
(店名を忘れてしまったが)閉店の知らせを聞いて出向いたことがあります。
それ一回きりでしたが。
クラシックとアルコール、ああ、思っただけでたまらないです!本当に惜しいな~。

投稿: | 2006年11月29日 (水) 09時45分

丘さん、こんばんは。アインザッツさんの閉店は本当に残念ですが、これもマスターの音楽への情熱ゆえです。マスター情報によると東京でも近々音楽バーがオープンするとか。音楽と酒は切り離せませんねぇ。

投稿: yokochan | 2006年11月29日 (水) 21時49分

yokochanさん、こんにちは。
この曲、いいですね。大好きです。フルートの伸びやかな音と、ハープの典雅で品のある音が絶妙に絡み合って、幸福な協奏曲だなぁといつ聴いても思います。
ベーム盤はシュルツとサバレタの好演で、よく取り出す演奏です。

音楽バー、閉店とのこと、残念ですね。
昔は学生街に一つや二つ「名曲喫茶」がありました・・・などと思い出します。

投稿: mozart1889 | 2006年12月 3日 (日) 13時25分

mozart1889さん、こんにちは。TBもありがとうございました。
さすが早くに取上げてらっしゃいますね。
まさに「幸福な協奏曲」。聴く側も一時幸せな気分に浸れます。

昨今は、名曲喫茶は絶滅ですね。それよりも街に「喫茶店」がなくなってしましました。変わりにお手軽なコーヒー・ショップばかりで、味気ないです。

投稿: yokochan | 2006年12月 3日 (日) 14時33分

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とても良いブログですね♪お気に入りに追加いたしました、良かったら私のブログも見てくださいね♪音楽ダウンロードです♪ところで相互リンクしてもらいたいんですが可能ですか? [続きを読む]

受信: 2006年11月28日 (火) 03時32分

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伊勢志摩の旅を終えて帰宅したら、PCがまた起動でおかしくなった。 と思うと、素直に起動したり・・・・。 ネットの途中でハングしたり・・・・・。 いよいよ末期症状かなと思いつつ、現在は調子よく稼働しております。 いったい何なんや・・・・と思いつつ、XPをServicePack2にしなくちゃイカンかな・・・と悩んでおります。(今のところ、ServicePack1で動かしております。何か、トラブルが多いと聞いてから逡巡して、ここまで来てしまいました) と言いつつ、今日の1曲。 モーツァ... [続きを読む]

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