ブラームス ドイツ・レクイエム 神奈川フィル
正月に大黒パーキングより垣間見た「みなとみらい」ベイエリア地区。
無粋な柱や、ビルが邪魔をしてスッキリ見えない。
観光現場なのだから、パーキングからの眺望も考えて欲しいわい。
高速運転中は、必死こいて運転しているから景色が拝めないもの。
今日は、そのまさに「みなとみらい地区」にお邪魔して、待望久しい「神奈川フィル」を「みなとみらいホール」で聴いた。
いずれも初物づくし。
C県民の仮面をかぶっていても、心はK県民なんだよう。
いつかはデビューしようと願っていた「神奈フィル」と「みなとみらい」。
しかも、いつもお世話になっている「yurikamome」さんのお誘いで、アフターコンサートを素晴らしいお仲間をご紹介いただきながら楽しむことができました。本当に楽しかったです。皆さん、ありがとうございました。
いろいろと、お教えいただくことばかりで、私なんぞ、うなずくばかりでした。(ペコリ)
ブラームス ドイツ・レクイエム
S:澤畑恵美 Br:福島明也
ハンス=マルティン・シュナイト 神奈川フィルハーモニー
神奈フィル合唱団(近藤政伸)
デビュー戦には、もったいないくらいの演目と顔ぶれに、期待は高まるばかり。
75分以上を要する大曲で、7つの楽章があり、決して聴きやすい曲ではない。
山場は少なく、起伏もなだらかで、全体に緩やかなカーブを描くように曲は進行してゆく。
細かいことは考えずに、ブラームスのように後ろ手を組んで、ゆっくりと逍遥するように、音楽を受け入れればいい。そう思って聴くことにしている。
シュナイト氏の作り出す音楽は、腰をおろしながらの指揮とは思えないくらい、全体を見渡し、細かいところまで充分に配慮しつくしたものでが、あくまで自然体。
でも出てくる音は、以外やドイツの森を思わせる深々としたものを感じた。
低音も豊かで、その上に乗る中音域の弦楽器は美しく、木管の中間色の合いの手もブラームスそのもの。「みなとみらい」がドイツの地方都市となった。
昨年春、まだ寒い札幌で「尾高・札響」のドイツ・レクイエムを聴いた。
あの時も大感激だった。日本人の繊細な手による完璧なブラームスだった。
今回は、ドイツの響きをより強く感じた。
最後にハープを伴ないながら、静かに音楽が完結した。シュナイト氏は、動きを止め、楽員も止まったまま。静寂がホールをつつんだ。静かにシュナイト氏が譜面を閉じる。
その後も静寂は続き、ようやくぱらぱらと拍手が起こり、やがて盛大な拍手につつまれた。
実にいいエンディングだった。昨年のアバド・ルツェルンのマーラーを思い起すような、最高の瞬間。シュナイト氏の満足そうな顔が印象的だった。
独唱では、札幌と同じソプラノの澤畑さんが素適だったが、福島氏は声が届かなかった。
以前も同じ思いをしたことがあるバリトンだ。美しい声なんだけど。
合唱もいいし、なんと言っても、神奈フィルの豊かな音色に二重マル。
おいしいビールと楽しい会話で、気持ちよく東京湾を対岸に向かう電車に揺られて帰宅。
ニューフィル千葉では、湾岸戦争も相手にならないな・・・・。
また聴こう「神奈フィル」。
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コメント
どうも昨日はお付き合いいただきありがとうございました。楽しいひとときでした。
シュナイトさん、そして神奈川フィルをそういっていただけるとなんだか嬉しくなります。
そしてその後にご一緒できたひとときもとっても楽しかったです。
またぜひご一緒させてくださいね。
ありがとうございます。
投稿: yurikamome122 | 2007年1月22日 (月) 12時16分
みなとみらいデビュー、おめでとうございます。
ちょっと女性的なホールでした。そして潤沢な響き・・・。東京にあるホールよりも僕は好きです(新国とオペラシティは別ですが)神奈川フィルの瑞々しく溌溂とした演奏(スクリャービンのP協とショスタコの「ムツェンスク郡のマクベス夫人」組曲)は、酔っ払いまくって直江津まで行き、そのまま夜行で強行した思い出とともに懐かしく思い出されます。メインだったその日の川崎ミューザでのBCJによる「マタイ」より印象に残っている位。神奈川フィル、在京のオーケストラにはないフレッシュな魅力がありますね。
10/8、神奈川県民ホールにおけるリンデン・オパーの「トリスタン」(シークレットでB席とれました)とその前の日あたりでみなとみらいのコンサートがブッキングできないかなぁ。
投稿: IANIS | 2007年1月22日 (月) 22時42分
昨日はお疲れ様でした。
とても素晴らしいコンサートと
とても楽しい音楽のお話しと、ビールを満喫いたしました。
これからも時々ご一緒いたしましょう!
ところで、札響をお聴きになったんですね!
昨日チラッとそんなお話しをされていたので
会話に加わろうと思ったのですが、ちょっと離れていたので・・・。
私、94~00年に札幌にいまして、札響で第九を歌いました。
ちょうどキタラが完成して間もなくだったと思います。
札響もなかなか良かったですが
キタラがとてもしっとりとした温もりのあるホールでした。
またあの中島公園がいいんですね。
夏はまたいいですよ。
6年もいると札幌は第二の故郷のような気がします。
食べ物は美味しいし、お酒は旨いし、ラーメンも旨いし・・・。
私の夢は、札幌に別荘を持って、好きな時に行ったり来たりする生活です。
スミマセン、長々と関係ない話を・・・。
これからも宜しくお願いいたします。
投稿: 呑む気父さん | 2007年1月22日 (月) 23時14分
yurikamomeさん、こんばんは。コメント・TBありがとうございます。
素晴らしい演奏でした。正直あれほどのブラームスが聴けるとは思いもよりませんでした。
アフターも本当に楽しかったです。戦争レクイエムは、なんとしても出かけます。ベートーヴェンも何とか。
また是非よろしくお願いいたします。
投稿: yokochan | 2007年1月22日 (月) 23時54分
IANISさん、ありがとうございます。
え!もう「トリスタン」とれちゃったんですか?
私も主催元の会員優待に申し込み済みですが、まだ・・・・。
神奈フィルは、ご指摘のとおり、在京の有名オケのダルな演奏より、はるかにフレッシュでした。ホールとともに、一度で好きになりました。
そしてシュナイト氏の指揮が素晴らしかった。忘れていたブラームスを聴かせてくれました。
投稿: yokochan | 2007年1月22日 (月) 23時59分
呑む気父さん、こんばんは。
昨晩はどうもありがとうございました。とても楽しくて時間を忘れてしまいました。
私も札幌は大好きです。赴任はありませんが、仕事で道内のほとんどはまわりました。先週も札幌で飲みました。
昨秋は札響の東京公演も聴きましたし、ホールで第九のCDも買いました。
ほんと、わたしも住んでしまいたいと思ってます(笑)
また是非、音楽のお話、札幌のお話などをご一緒できたら幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
投稿: yokochan | 2007年1月23日 (火) 00時04分
遅ればせながら失礼いたします。
先日は本当に楽しいコンサートにお酒でした。
どうもありがとうございました!
yokochanさんといろいろお話することができ、音楽への深い愛情を知ることができました。
私もこれからいろいろな音楽を聴いてみたいと思っているところです。またコンサートでもお会いできればと思います。今後ともよろしくお願いします!
またyokochanさんのブログを、僭越ながら当ブログのブックマークに設定させていただきました<(_ _)>
投稿: stonez | 2007年1月24日 (水) 17時21分
stonezさん、こんばんは。先般はこちらこそ、心から楽しいひと時をありがとうございました。仕事抜きに音楽だけで繋がる仲間って、本当にいいものですよね。
私のほうこそ、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
リンクに登録させていただきます。
投稿: yokochan | 2007年1月24日 (水) 23時17分