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2007年1月25日 (木)

ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第14番(弦楽合奏版) プレヴィン指揮

Asakusa_nakamise 浅草に始終訪問する会社があるが、普段はとんぼ帰りも多いが、先週は久々に宵闇の浅草を散策した。
この時間になると、観光客も引け静かな雰囲気で、なかなかに味わい深い。

Previn_beetohoven

今日は、ベートーヴェンの晩年の名作、弦楽四重奏曲第14番作品131の弦楽合奏版を聴く。
編曲は、「ドミトリー・ミトロプーロス」かの「ミトプー」。
演奏が、「アンドレ・プレヴィンとウィーン・フィル」。
ベートーヴェン=ミトプー=プレヴィン=ウィーン、となかなかに魅力ある取り合わせなのだ。

弦楽合奏とすることで、表現の可能性を増し、ことに分厚い合奏は交響曲を聴くような雰囲気にさせてくれる。逆に精緻さが失われてしまうが、そこは名指揮者と名オーケストラにかかればオリジナルでは味わえない合奏の喜びを充分に堪能できる。

1826年の作曲、7つの楽章が連続して演奏されるという変則的な構成で、形式主義からかなり踏み出した自由な発想と、音楽も人生も突き詰めてしまったベートーヴェンの澄み切った心境が以外やシンプルに発露されているように感じる。
ことに長大な第4楽章の淡々と、でも穏やかに続く独白めいた音楽はすごく魅力的。

かつて、バーンスタインが同じウィーン・フィルとDGに交響曲全集の余波をかって録音していた。そちらは、交響曲の延長のように堂々としながらも弾むような名演だった。
ビデオでも観たが、祈るように指揮したかと思うと、小躍りするようにしたりと、ビジュアル的にもバーンスタインならではだった。
 プレヴィンは、もっと大人、というか一歩引いて、淡々とした演奏ぶりである。
音楽の輪郭がとても優しく、デリケート。だから、ウィーンのマイルドな弦の魅力が難なく引き出されていて、どこまでがプレヴィンの個性かわからないくらいに一体化している。
それにしても、うまいものだ。嫌味のまったくない完璧なアンサンブル。

弦楽四重奏曲を指揮する。ということも指揮者にとってすごく魅力あることなんだろうな。

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コメント

yokochanさん、こんばんは! 偶然なのですが、今ちょうどこの曲の原曲を聞いていました。(演奏者は後日の拙ブログにて…(笑)。)
そして、これまた偶然なのですが、yokochanさんが言及されているバーンスタインのディスクを本日入手しました。
プレヴィンの録音は欲しいと思いつつ、先延ばしにしていたらば、廃盤になってしまいました(涙)。クラシック音楽愛好家は廃盤との格闘となるのでしょうか(泣笑)。

投稿: Niklaus Vogel | 2007年1月25日 (木) 01時55分

Nikolaus Vogelさん、コメントありがとうございます。
いやぁ、偶然が重なるものですね。最近とんと、室内楽や器楽から遠ざかっていて、毎日、歌や重厚なものばかりでしたので、このあたりで手馴らしとも思って久々に手にしたディスクです。
この盤も廃盤ですか。新盤を購入するのはそうそうできませんし、買いそびれると廃盤だし、一種の賭けみたいなもんですね。

投稿: yokochan | 2007年1月25日 (木) 10時26分

こんばんは。
私もこの原曲とバーンスタイン指揮のものは愛聴しています。
プレヴィンのものも聴いてみたいと思っているうちに消えてしまっていました。
ただ、Amazonで検索したら、http://www.amazon.co.jp/gp/offer-listing/B00004SYZ9/ref=dp_olp_2/503-0339301-3896773
で購入できなくもないようです。
ちょっと、状態が良く分からないので、私は、廉価再発を期待してます。

投稿: garjyu | 2007年1月25日 (木) 11時20分

garjyuさん、コメントありがとうございます。
やはりフ゜レウ゛ィン盤は入手がややこしいみたいですね。バーンスタインとは違った名演ですよ。
私の方は原曲をもっと聴きこまなきゃいけませんです。

投稿: yokochan | 2007年1月25日 (木) 23時22分

yokochanさん、こんばんは!ふたたびお邪魔いたします。
このたび拙ブログでこの原曲を取り上げましたので、ご紹介ならびにTBさせていただきましたm(_ _)m
私はまだ入手したバーンスタイン盤を聞いていないのですが、この亡き妻に捧げたという録音に興味津々です。プレヴィン盤が廃盤なのは残念ですが、同じカップリングでの再発を待つことにいたします。
またよろしくお願いいたしますm(_ _)m

投稿: Niklaus Vogel | 2007年1月27日 (土) 22時45分

NIklaus Vogelさん、こんばんは。
バーンスタイン盤はレニーらしく、熱い演奏でした。
是非、お楽しみください。
プレヴィン盤は、カップリングのヴェルディもなかなかの名曲ですよ。
きっと廉価盤か、プレヴィンの芸術とかで再発されますでしょう。
ありがとうございました。

投稿: yokochan | 2007年1月28日 (日) 00時19分

ガヤコメントが依然として来ているようですね。
こちらも、ツィート拡散は減ったものの、連日1万アクセスの日々が続いております。
さて、S/NコンビのiQ180の天才という刷り込みから離れるべくいろいろ聴いています。WEB上で知り合った作曲者とコメントを交わしながらですが。
具体的には、モーツァルト 弦楽五重奏曲ハ長調、交響曲第41番、ピアノ協奏曲第24番、25番、魔笛、ベートーヴェン弦楽四重奏曲第14番、大フーガ、そしてyokochanさんのご友人だと、IANISさんが、好みそうだと思っていますが、20世紀前衛音楽から、ヴェーベルン カンタータ第2番、松平頼暁 レボリューション、24のエッセーズ、ルトスワフスキ 交響曲第2番、3番です。
さて、今、バーンスタインが、ジョージ・セル顔負けの12の弦楽四重奏団に分けて個別リハ、後に全体リハをして収録されたベートーヴェン弦楽四重奏曲第14番と、フルトヴェングラー指揮ベルリンフィル演奏の大フーガを聴いています。
私が仕事廃人になる過程で良さを感じ始めましたが、この寒い朝に、弦楽四重奏曲第14番の冒頭を聴くと、孤独と静寂に満ち溢れた、深遠哲学的超越的自然な美しい調べに心惹かれますね。活気に満ち溢れた第2部。第9の第3楽章の世界を、この編成でブラッシュアップした天上を思わせる第4部、快活にして饒舌、諧謔極まりない世界最高のスケルツォと呼びたくなる第5部。13番カヴァティーナの延長線上のような第6部、大フーガ 第1フーガに近接する第7部に圧倒されますね。アルバン・ベルク弦楽四重奏団と、大フーガは再発されるカラヤンで改めて聞いてみたいと思っています。大フーガは、アルバン・ベルク演奏を身内が所有ししているので、久々に取り込みました。この2曲を、こんなにも、新鮮味を感じて静かな感動を覚えたことはありません。これからベートーヴェンの第九同様、心の中に意味記憶を形成されるくらい聴き倒しをする予定です。これから生活が大変になりそうなので、そうなるとは遠くなさそうです。

バーンスタインは、ライブがyoutubeで観れますが、リハーサルがリハーサルなので、ジョージ・セル&クリ―ヴランドコンビにも勝るとも劣らない素晴らしい演奏だと思いました。テンポは第4部を除き、ゆっくり過ぎるかなと思いますが、それでもヴィーンフィルの美質をフルに生かして、完璧なアンサンブルで演奏されたら、何も言うことはないです。

投稿: Kasshini | 2014年2月13日 (木) 14時16分

Kasshiniさん、こんにちは。
コメント、まいどどうもありがとうございます。
まいどながらの充実コメントに、お返しできる気力と気持ちが、いまはございませんで、長く放置してすいません。

アバドの歩みを振り返りつつ、神奈川フィルのコンサートも控え、そして仕事も多種局面に差し掛かり、申し訳なくも、まっとうなご返信ができませんこと、お許しください。

いずれ、落ち着きました折りにまた!

投稿: yokochan | 2014年2月19日 (水) 21時55分

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受信: 2007年1月27日 (土) 22時40分

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