コルンゴルト ヴァイオリン協奏曲 パールマン&プレヴィン
ふっふっふ。食べてしまった、牛トロの生寿司。
口の中でとろけゆくお肉。え、どこへいったの?おいしいものはあまりに儚い。消え去った肉を名残惜しむように、程よい燗の酒を口に含む。
そうすると幸せの極地に、目も潤む・・・・・。
週の始めから、激しい出張を組んだものだ。朝一に「名古屋」へ。レンタカーを走らせ、近郊の「愛西市」へ。そこで一仕事して、「関が原」を抜けて「彦根」へ。
打ち合わせを終え、「近江八幡」「東近江」「水口」をまわり、甲賀から伊賀。そして高速を走り三重県は「松阪」へ到着。
そう、この素適な牛肉は何と「松阪牛」だったのであります。
こんな贅沢いいのだろうか?と思いつつ食べるしかないもの。
松阪は伊勢湾の魚貝も豊富な街だから、寿司もおいしい。
その模様は、近々別館にてご案内。
コルンゴルト(1897~1957)のヴァイオリン協奏曲を再び。
前回は、同じプレヴィンの指揮で、離婚してしまったムターのヴァイオリンで聴いた。ムター盤はプレヴィンとの蜜月がうらやましい健康的ロマンティシズムの溢れた演奏に思った。
今日は、健康的なことではさらにその上を行く「パールマン」で聴く。
またしてもプレヴィン。今度はピッバーグ響を振っているが、「シャハム」盤もあるから、3回も録音しているプレヴィン。
パールマンのあっけあらかんとしたテクニックで、スラスラと弾かれるコルンゴルドもいい。
テクニックはいいとして、ともかく、なみなみとあふれ出る美音である。
その美音の洪水に辟易としてしまう場合もあるが、コルンゴルドではまったく問題なし。
コルンゴルトの音楽は「健康的エロかっこよさ」と私は勝手に称しているけれど、まさにそれにぴったしの演奏。
プレヴィンの唸り声も聞かれるビューティフルな伴奏も素適。
何て美しい音楽なのだろう。メモリアル・イヤーなので、今日発売のレコ芸に特集が組まれていた。私は、昨晩、松阪で「牛トロ寿司」を食べ、燗酒を口に含んだときにこの曲を思い出した。今日もずっとこの曲の第1楽章の冒頭の旋律が頭の中で鳴っていた。
帰宅後すぐに聴き、今は3回目。
とろけるように甘味ながら、ほろ苦さや洒脱さも。
冒頭の旋律もいいが、第2楽章の美しくもノスタルジックな音楽には泣かされた。
酒がなくては聴けぬ音楽。曲に酔ってしまって何だかまとまりなくなってしまった。
朗報ひとつ。プレヴィンがまたN響にやってくる。うれしいじゃないの。
その時は、英国ものにラフマニノフ、コルンゴルドをやって欲しいわ。
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コメント
こんにちは。
松坂牛~。く~。寿司。く~。コルンゴルト。く~。松坂牛、食べたことないかもしれないです、私(←貧)。しかも寿司て、何。意味わかんないし(取乱)。
コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲を聴いて、味を想像します。(ち、違います?)
プレヴィン、何演奏するのか楽しみ~♪
投稿: naoping | 2007年3月21日 (水) 08時47分
naopingさん、こんにちは。
こいつはもう、ただただ絶品でしたぜ。
もう一品、炙った肉の寿司も食べちゃって、こちらはコクがあって、ベルクのコンチェルトのようでした(??)
プレヴィン楽しみですが、元気でいて欲しいものです。
投稿: yokochan | 2007年3月21日 (水) 12時24分