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2008年7月28日 (月)

バイロイト2008の「パルシファル」

Tgrossm26070807_2 マーラーの第9の姿がちらつきだした。
今回はお休みをいただいて、旬の話題で。

25日から始まったバイロイト音楽祭、今年のオープニングは新演出のパルシファル。
あまりに評判の悪かったシュルゲンジーフ演出は最短の3年で引っ込み、今年はさらに若くて、過激そうなヘルンハイムの演出にとって変わった。
その演奏の模様をさっそくネットで聴いてみた。さぞかし、すごいブーイングの嵐が吹き荒れたことであろうと・・・・・。
 1幕終了後、いきなりブーが飛び、禁断の拍手が始まる。おやおや、拍手なしの伝統はもう昔のことか・・・・。2幕では、うって変わってブラボーの嵐。
3幕では、なんと本場なのに、音楽がまだ鳴っているうちから拍手が始まってしまう。
その拍手はやがてブラボーが飛び交い盛大になっていった。

うーむ・・・・。その映像の一部を発見。われらが藤村美穂子さんが日本人初の主役級にいどんだが、そのクンドリーはまっ金の髪。そして舞台は以外にゴタゴタしてなくて、けっこう普通。演出家の語る言葉は独語でまったく理解できず、そのコンセプトは不明ながら、いくつかある画像を見ると、結構シリアスで前任者のような思いつきのゴミ箱状態の演出ではないようだ。
Tgross003_proben_parsifal_2008_2 藤村さん、ユンのグルネマンツとともに、1幕では天使のような羽を生やしているし、白鳥は死んでみると無垢の少年だったようだ。おバカなパルシファルは、ぼんぼんのようないいところの息子で、ヴェニスに死すみたいな学生服を着ている。それらがみな、3幕では神々しく変身している様子。
1217057252_krfest_2 そして笑えるのは、オカマっぽい、クリングゾル。ガーターベルトと「まりもっこり」が悩ましい。げっ・・・。
 しっかりした映像に早く接してみたい。
きっと宗教的な部分でのツボをしっかり押さえていたのだろうな。

音楽は、ガッティの指揮がかつてのレヴァイン並みのゆったりペースだが、弛緩せず、相当、いや、かなりいい。ユニークなパルシファルだ。
藤村さんのクンドリーは、優しい女性、2幕での誘惑の娼婦としては、優しすぎ。
叫び声も激しくない。でもこうした方向付けのクンドリーはユニークだし、演出とのマッチングもあるのかも。
韓国人ユンのグルネマンツは美声で実にいい。素晴らしいぞ。
あとヴェントリスのパルシファルがリリカルでかつよく通る声。よきパルシファルの登場だ。

パソコン視聴だからいい加減だし、ちいさな画像を見て想像を膨らませただけ。
年末放送や映像化が本当に楽しみだな!

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コメント

バイロイトのサイト、注目して観てます。音声の中継だったんですね。舞台写真の一部、見る限りは結構面白そう。しかし、あらかわで「パルシファル」のステージやるんだ・・・。新国ではどーも当分無理みたいだから、参戦すっかなぁ。しかし、ガッティ、ひところは沈んでましたが、この頃、すっかり貫禄がついてきて、シャイーを超えつつあるんじゃないだろうか。ムーティがシカゴのシェフになるは、イタリア勢(パッパーノも含め)の活躍、凄いです。

投稿: IANIS | 2008年7月28日 (月) 23時56分

IANISさん、こんばんは。
ヘルンハイム演出、悪くなさそうです。
今後こういう風に、ワーグナー家以外の演出が主流となるのでしょうね。新新バイロイトかもしれません。
ガッティの最近の活躍ぶりは目を見張るものがありますね。
いずれは、スカラ座でしょうか!

投稿: yokochan | 2008年7月30日 (水) 23時53分

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