ウォルトン ヴィオラ協奏曲 今井&尾高
讃岐うどん。
私はシンプルに「生醤油ぶっかけ」が好き。こちらは温泉卵が落とされ、たっぷりのネギと海苔、そして柚子。
シコシコと歯ごたえ充分のうどんは最高ですな。
前にいた会社には、高松に四国支店があって、よく行った。
四国支店に転勤になると、独身者は食費が安く上がると言われた。
朝にかけうどん、昼にカレーうどん、三時のおやつにぶっかけうどん、夜は一杯やってざるうどん。
1日中うどん。小腹が空いたらうどん。ほんまかいな??
でも讃岐の方は、ほんとによく「うどん」を食べる。車で走っていて、民家のようなところで、セルサービスのうどんを食べたことがあったが、ともかくうまくて、安かった。
そこでは、誰が客で誰が店に人かわからなかった・・・・。
今日は英国のクラシック雑誌「BBC MUSIC」の付録CDを聴こう。
BBC音源のオリジナルCD1枚が付いて1000円のこの雑誌は、時にあっというようなCDの内容の月があって目が離せない。
この1枚は、われらが大ヴィオラ奏者、今井信子と尾高忠明指揮のBBCウェールズ響のウォルトンのヴィオラ協奏曲。
それに私の愛するアイアランドのピアノ協奏曲(ストットとA・デイヴィス)がカップリングされているのも魅力なのである。
NHKも放送音源を解放して、レコ芸あたりとこんな雑誌を仕立ててくれたらいいのに!!
ウォルトン(1902~1983)はランカシャー生まれで、早くから音楽の才能を発揮し、神童ぶりを称えられた。そしてデジタル時代まで長生きをし、自作を指揮して70年代までその録音はある。年代を考えた場合、作風は保守的とはいえるが、初期はモダンな音楽も書いたし、諧謔的な音楽や、映画音楽などもたくさん残したから、以外とその個性に一貫性がなく感じる。
でも、英国音楽特有のノーブルで大らかな節回しをしっかりと聴き取ることができて、ウォルトン以外の何者でもない響きを感じ取ることは比較的たやすい。
私は交響曲と協奏曲、ペルシャザール以外はあまり聴いていないので、それ以外のウォルトン作品へのチャレンジは今後の課題。
ヴィオラ協奏曲は、1929年の作品。20代の作品とはとうてい思えない、渋さと落ち着きを持った雰囲気に驚く。
当時の世界的なヴィオラの名手ターティスを想定して書かれたものの、当の本人に演奏を拒否され、かわりにヒンデミットのソロで初演されたという。
作曲者の指揮、ヘンリーウッド・プロムナードコンサートでのこと。
憂愁のムードに飾られる第1楽章、ヴィオラの早いパッセージによるオケとの掛け合いが聴き応えあり。
ウォルトンらしいカッコよさの横溢するスケルツォ風の第2楽章。ヴィオラの名技もさることながら、オケがよく鳴って演奏会で聴いたら盛り上がることだろう。
3楽章はファゴットのユーモラスな出だし、それをなぞってのヴィオラという印象的な場面。終結部は木管の繰返しの上昇音形のうえにヴィオラが英国音楽ならではのとても美しい第1楽章の旋律を繰返しながら奏で、徐々に静かになってゆく。
今井信子さんのヴィオラには、内田光子さんのピアノに聴くようなもの凄いギリギリの集中力と音ひとつひとつの磨き上げられた暖かな優しさを感じる。素適なヴィオラだ。
尾高さんの指揮は時おり唸り声さえ聞こえる気合と共感の入ったものだった。
日本人演奏家二人が英国のオケとともに、ロンドンで演奏するウォルトン。
とてもうれしく、誇りさえも感じる。
ヴィオラの音色は秋に相応しく、ブランデンブルク協奏曲なども聴きたくなってきた。
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コメント
おばんです(おはようございます?)。
そのCD、持ってます。ウォルトン、凄い演奏でした。デッカの古い録音も持ってますが、演奏者の力量の違いが音楽をこうも鮮やかに、しかも劇的に変化させてくれるのだなぁ。今井=尾高両氏に感謝です。
でも、カプリングされているアイアランドのピアノ協奏曲の美しさに2度びっくり!BBCミュージックの付録の魅力はここですね。ちなみに、この付録のおかげでRVWのミサ曲(巻は違います)も知ることができました。
新潟のHMVがなくなって1ヶ月。この雑誌が今は入手できないのが切ないです・・・。
投稿: IANIS | 2008年11月 1日 (土) 03時46分
IANISさんもお持ちでしたか。
ケネディとプレヴィンが好きでしたが、今回の演奏が一番いいですよ。
そして、アイアランドの協奏曲、いいでしょ。
私はこれで3種類目ですが、パーキン&トムソンの荒涼とした美しさには抗い難いものがあります。
最新号も英国音楽特集で、素晴らしいCDが付いてました。
投稿: yokochan | 2008年11月 1日 (土) 18時40分