エルガー 「エニグマ変奏曲」 シノーポリ指揮
数年前ですが、金沢の兼六園。
このところの寒さで、金沢も雪でしょうか?
北陸は、やはり冬がいい。
お酒も食べ物も
どうも食べることばかりだな。
別館はほったらかしだが、そろそろ溜まりにたまったネタを放出しないと・・・・・。
今日、仕事収めで、飲んでしまい家に帰ったらすでに31日。
バックデートして、補筆投稿でございます。
エルガーの「エニグマ変奏曲」、オルガン版を入れると通算4回目の登場。
やはり、好きなんだな、この曲。
エルガーでは、第1交響曲、ヴァイオリン協奏曲、三大オラトリオ、弦楽四重奏、などが有名曲では大好き。
もちろん、2番や3番(これエルガー!)やチェロ協、他の器楽・室内楽なども当然に愛してやまないけれど、順番をつければ先にあげた諸作が上位に来ることとなる。
盲点はいくつもある、わたしのエルガー。
器楽や小品、歌曲、などなど・・・。
でも、いつどこで聴いてもエルガーの節回しは私の背筋を伸ばしてくれる。
私のように、英国音楽も愛しつつ、ワーグナーも聴き、シュトラウスやプッチーニを中心とするオペラを聴く人間にとって、それぞれのジャンルでの接点や共通項と見出すのも音楽を大系的に聴くこととの楽しみである。
エルガーがオペラを一曲も残さなかったのは、その気質からして頷けるものだと思う。
そのかわりに、神々しいまでのオラトリオや声楽作品にはドラマ性とともに敬虔で篤い信条を強く感じる。
またオーケストラ作品では、エニグマのように、描写性に優れた作品もあって、同時代人でエルガーを高く評価したR・シュトラウスとの近似性も感じることができる。
そのシュトラウスを指揮するかのようにエルガーを演奏したジュセッペ・シノーポリ。
かなり濃厚なエルガーとなっていて、ユニークなエニグマ。
でもバーンスタインのように粘っこくなくて、サラっとしているのがシノーポリ。
デビュー当初は、とくにヴェルディなどでたぎるような情熱と分析的な解釈で、激しい音楽作りをしていたが、その後徐々に丸くなり緻密さはそのままに、音楽にも余裕が出てきて、イタリアの日差しが差し込むような暖かさが醸し出されるようになった。
晩年のバイロイト・リングや、ドレスデンとのシュトラウスなどは、最高の名演に思う。
嗚呼、その早世が無念なり・・・・。
このCD、ジャケットが実によろしい。
この変奏曲のテーマの人物たちを一同に登場させた創作イラストであるが、14の変奏だから、作曲者もふくめてちゃんと14人います。
さて、いったい誰が誰だか・・・。
まず、エルガーと愛妻アリスはわかりますな。
あと、チェリスト(12変奏BGM)と愛犬を連れた男性(11変奏GRS)も。
俳優風のおどけた方(3変奏HDSP)、おしゃべりなドラベッラはお茶目風の女性(10変奏Dorabella)。
あとは難しい。美しいニムロッドやロマンツァに描かれた女性たちは、どの方だろうか?
シノーポリの入念な演奏で聴くエニグマは、情感がとてもあふれていて素晴らしい。
緩やかな部分と、早い部分との対比がまた際立っていてとても見事。
ティンパニや打楽器がビシバシ決まる一方、ニムロッドやロマンツァでは、すごく音を抑えて思いのたけを込めている。
バーンスタインが6分もかけたニムロッドは、約4分。
それと、ニュートラルで明るい響きのフィルハーモニア管が実にうまいものだ。
年末に聴く「エニグマ変奏曲」、とても楽しく聴けました。
最後の作曲者自身の変奏曲で、メインテーマが情熱を込めて登場し、シノーポリが思いきりそれを歌わせるとき、感動で胸がいっぱいになってしもうた
過去記事
「マリナー&アカデミー、コンセルトヘボウ」
「プレヴィン&ロンドン響」
「バーンスタイン&BBC響」
「オルガン・バージョン」
こちらは、金沢の名物「治部煮」。
ワタクシ、これむちゃくちゃ好きやねん。
ほいで、この中から鴨肉を発見し、おもむろに頬張る時、天にものぼるようやで。
食べたい
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コメント
私はエルガーでは第2交響曲と海の歌が最強に好きです。特に海の歌は歌曲苦手を押し返す勢いで愛好石田しております ←ローカルネタ
良いお年を。
投稿: リベラ33 | 2008年12月31日 (水) 11時31分
リベラさん、コメントありがとうございます。
海の歌、ほんと好きですね!
歌好きのわたしも、愛甲曲です。
ところで、横浜の愛甲は、松阪の先輩でしたが、かつては、パリーグが不人気だったためにあんまり注目されなかったです。
リベラさんも、よいお年をどうぞ。
投稿: yokochan | 2008年12月31日 (水) 18時07分