「シンフォニック・フィルム・スペクタキュラー」 現田茂夫指揮
六本木ヒルズ。
東京国際映画祭が開催中の時の一枚。
仕事中でも、カメラを持って街を歩く。
さりげなく撮ると結構いい1枚が撮れたりするから気が抜けない。
それといつ「にゃんこ」が姿をあらわすかしれないのだ
現田&神奈川フィルのコンサート会場にて購入した1枚は、「シンフォニック・フィルム・スペクタキュラー」というシリーズものの中の1枚。
ハリウッド映画のオリジナルオーケストラスコアやサントラ収録時のスコアを実際に使って演奏したもので、録音もシリーズ化していて、今日の1枚はNO.4と銘打たれているが、続編もいくつかあるみたいだ。
全然知らなかった。
オーケストラは日本フィルハーモニーで、シリーズには、現田氏の指揮以外に、沼尻氏も登場している。
本場アメリカのオケでも、こうした試みはないと思われるからユニークこのうえないシリーズといえよう(誰?)
「十戒」組曲
「エデンの東」フィナーレ
「ウエストサイド物語」セレクション
「砲艦サンパウロ」序曲
「チャイナ・タウン」メインタイトル
「パピオン」テーマ
「風とライオン」メインタイトル
「パットン大戦車軍団」間奏曲
「ウエスタン組曲」~「赤い河」「ジャイアンツ」「白昼の決闘」「ローハイド」
「真昼の決闘」「アラモ」「OK牧場の決闘」
「シェーン」組曲
「ダンス・ウィズ・ウルブス」
「大いなる西部」メインタイトル
現田 茂夫 指揮 日本フィルハーモニー交響楽団
(2004.4@東京芸術劇場)
聴いたことある馴染みの曲や、初聴の曲もあり。
「十戒」では、チャールトン・ヘストンのモーゼの姿が、「エデンの東」では、ジェイムス・ディーンのはにかみが、「パピオン」では不屈のステーヴ・マックイーンと風変わりなダスティン・ホフマンが、「シェーン」では心優しい無口な男アラン・ラッドとあの少年が・・・。
次々に現れる名旋律に、スクリーンの思い出がよみがえる・・・。
もっとも実際の映画館で観たのは「十戒」ぐらいで、あとはテレビやビデオを通じてだけど。
男ばかりが主人公だけど、みんな強くて優しかった。
今現在の主人公たちは、もっと複雑な存在で、役者もいろんな役を演じざるを得ないから、強烈な個性が失われつつあるようだ。
これは、音楽の世界、ことにオペラ歌手たちにも言えること。
ジェイムズ・ボンドも、ショーン・コネリーかロジャー・ムーアしか脳裏にないし。
こうして、ハリウッドのスコアを忠実に演奏しているものをまとめて聴いていると、正直単調に陥ってくるのも事実。
やはり、映像あってのそのスコアでありかもしれない。
「ウエストサイド・ストーリー」は、別な人の編曲版だが、これはもうバーンスタイン本人のシンフォニックダンスを聴きなれているものだから、そちらに何歩も譲るくらいの違いがあると思った。
現田さんは、こうした音楽は本当にうまい。
聞かせどころをしっかり押さえていて、無理なく音楽のよいところだけを聴かせてくれちゃう。欲をいえば、現田さん特有の華やかさがちょっと欠けているところかな。
重厚な日フィルということと、私の好きでない芸術劇場ホールの詰まったような音にもよるのかもしれない。
まぁ、贅沢言っちゃいけません。
楽しめる1枚でした。
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コメント
こんばんは。
昨日、プティボン聴いてきました。
志の高さに感激しました。極東においても自分の表現したい物を貫く強い意志が感じられました。
曲が少し変更になっていました。ハイドンの曲からチェーザレのピアンジェロになっていました。去年ほどのインパクトはありませんが、今年は本来のヘンデル歌いとしての曲が聴けて幸せでした。バクリという方の全く知らない曲でしたが、このラブソングには打ちのめされました。現代での愛と死を感じさせる濃厚な曲でした。来週の初台が楽しみです。20分休憩で9時20分終演の濃密な時間、もっと聴かなくては、生きているうちに。今年もサインいただきました。
投稿: Mie | 2009年10月27日 (火) 22時35分
Mieさん、おはようございます。
いやぁ、そうですか!
もうプティボン来てるんですね。そして、今回も中身の詰まった充実ぶりの様子。
未知の作品を積極的に取り上げ、自分の世界を築き上げてしまうところが素晴らしいですね。
私は、土曜のアリアも行きます!
楽しみです。
コメントありがとうございました。
投稿: yokochan | 2009年10月28日 (水) 08時06分
こんばんは。映画音楽は吹奏楽、インストゥルメンタルではごく当たり前なのですが、フル・オーケストラで演奏する。
ジョン・ウィリアムズはボストン・ポップスで自作自演しているが、サントラではロンドン響ですね。メータ、ロサンゼルス・フィルで過去に「スター・ウォーズ」「未知との遭遇」の組曲を取り上げた。編曲物とはいえ、映画に使われた時と同じに再現されている。これはこれでスペクタキュラーで楽しめられた。
でも、既存の「映画音楽集」のCDは勘弁して欲しい。サントラを強調したわざとらしいフィーリングになってしまいます。
投稿: eyes_1975 | 2009年10月29日 (木) 00時31分
いや、これは私も現田指揮のコンサートの時にあんまり興奮しすぎて衝動買い致しました。
そうなんですよねぇ、現田さん。神奈川フィルを振るともっとイケてるんですけどねぇ。
いいんだけど、もっといい時をいっぱい聴いているもんでやっぱり無い物ねだりしたくなっちゃうんです。
投稿: yurikamome122 | 2009年10月29日 (木) 09時46分
eyes_1975さん、こんばんは。
サントラ盤は録音も薄べったく、映画を見た人だけの楽しみで終わってしまうのですね。
こちらは、かなりシンフォニックで本格的、結構いけます(笑)
サントラ盤はロンドンのオケが多いです。お膝もとのアメリカオケは、ユニオンが強く融通がきかず、しかも高い。
ボストンポップスの録音復活が望まれますね!
投稿: yokochan | 2009年10月29日 (木) 20時42分
yurikamomeさん、こんばんは。
一緒に購入したこちらの1枚。
録音もイマイチですが、本当はやはり手兵で聴きたかった(笑)
私は現田さん初心者ですが、これまでレパートリーも含めて、ばっちりマッチングしてます。
ご紹介ほんとにありがとうございます。
投稿: yokochan | 2009年10月29日 (木) 20時56分