ベートーヴェン 交響曲第5番 プレヴィン指揮
おえーッ
こんなん出ました
変わり種ペプシ、この秋はなんと、「あずき」でござんした。
あたしは、子供の時から炭酸飲料が好きで、悪い大人となった今も、昔ほどじゃないが結構飲んでる。
記事でも、「きゅうりペプシ」、「しそペプシ」などを書いてますよ。
しっかし、今回は予想もしなかった、あずき攻撃。
そのお味は・・・・・、蜜豆の汁と小豆を一緒に飲んで炭酸のしゅわしゅわにしたみたいだ。
なははははぁ~。
お試しあれ。 来日中のアンドレ・プレヴィン。
今日は、発売当時、ありえな~いと無視されてしまった、ベートーヴェンの交響曲第5番を聴きます。
私の好きな指揮者を現役に限ってあげれば、アバド、ハイティンク、プレヴィン、マリナー 。
こうして見ると私の嗜好がわかってくるようなものだが、いずれも若い頃、評論家ウケのよくなかった指揮者。
ちょっと天の邪鬼指向のあるワタクシだから、そんなことはねぇ、応援すると誓い、ずっと見守ってきたのがこの4人。とりわけ、アバド歴は長い。
生真面目で、優等生的に映る彼らが、胸には熱い情熱を秘めていて、時にその情熱を一挙に燃え上がらせる演奏をするところがたまらなく好きだし、柔らかく繊細な音楽作りも共通している。
プレヴィンは、この4人の中では一番ソフィスティケイトされた音楽づくりをするが、ラフマニノフなど自家薬籠的な曲では情熱の塊りのような演奏をするし、それはロンドンのオケでもウィーンフィルでも同じプレヴィン・サウンドを引き出すところが、しっかりとした個性を持っていることの証だと思う。
先日のN響のコンサートでも痛感したこと。 この第5交響曲は、7番と並んで、ロンドン交響楽団時代のプレヴィン初のベートーヴェンの交響曲録音だった。
73年の録音で、ロイヤル・フィルとの再録音の15年前。
これが出たとき、評論家の先生がたからは、けちょんけちょんの評価を得た。
私は、ずっと後年になって聴いたのだが、この決然とした交響曲が苦手な私には、全然OKの演奏で、聴いていて「運命」を聴いているとまったく意識させないベートーヴェンらしくないプレヴィンの第5であったのだ。
演奏時間は、37分30秒。
「運命」じゃなくて、「ベートーヴェンの5番」と呼ぶに相応しい穏健で順当な演奏は、生ぬるく感じる方もいるかもしれない。
でもその解釈は、爽やかさを纏いつつも、思ったより入念で、日頃聴きなれないフレーズが浮かびあがってきたり、低音を強調してみたりと強弱のバランスも面白く、なかなかにユニークなのだ。
それが如実にわかるのが第1楽章。全然威圧的じゃなくて、遅いのに颯爽としてる。
第2楽章のうねり具合も、しなやかなもので、聴いていて体が動いてきてしまう、そんな演奏なんだ。
3楽章から終楽章、普通ならバーン、バーンと決めるところが、ごく普通に突入。
じっくりと落着きを保ちつつ着実なフィナーレを迎えるが、ここにおいてちょっとした小爆発が起きて、おっ、と思わせて終結する。
ロンドン響は実にうまくて、機敏なもの。
ロイヤルフィル盤は、未聴で比較はできないが、旧盤の方がゆったりとしているはず。
あまたの高名なる第5演奏を聴き古した耳には、きっと新鮮に聴こえるプレヴィンの第5でありました。
プレヴィンのロンドン響との演奏は、そのほとんどがEMI時代のもので、この1枚も含め、多くが廃盤のまま。
リマスターを施して、是非、各種再発してもらいたい。
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コメント
うわ〜〜、先越されてしまいました。
先日、会社であずき味のキャラメルを貰ったらとても美味しかったのです。
すると、翌日の新聞に「あずきコーラ」発売の記事が。こりゃ是非とも飲んでみなきゃと思っていたところであります。
ところで、プレビンの運命ですか。未聴ですがちょっと意外な組合せには思いますね。
でも、評論家からケチョンケチョンとなると是非聴きたくなりますね。私も天邪鬼ですから(笑)。
ネットなどでもそうですが、あまりにも酷い批評や、上から目線の書き方もよくありますね。
私はこういうのを見ると、「音楽に対する基本的な愛情の欠如」を感じてしまい、そういうことを書かれる方とは到底お友達にはなれない、と思ってしまいますね。
投稿: golf130 | 2009年10月20日 (火) 07時39分
golf130さん、こんばんは。
お先に「あずきペプシ」いただきました(笑)
ちょっとビミョーですが、よく考えたものです。
このCDが出たとき、擁護したのは、故三浦氏やデーヤンでした。英国好きのふたりですから、ドイツ一辺倒の権威主義とは違いますね。
音楽の聴き方、感じ方はいろいろですが、それを大上段に振りかぶった批評をしちゃいかんと思いますし、やたら褒めちぎるのもどうかと思います。
おっしゃるように、「音楽に対する基本的な愛情」をもってよしわるしを批評すれば、誰しも嫌な思いを抱かないのでは、と思ったりしてます。
音楽の喜びを失わないようにとの、自分への戒めでもありますね。
投稿: yokochan | 2009年10月20日 (火) 20時13分
こんにちは。
旧盤は単に時間だけ見れば、晩年のチェリ(EMI)よりも遅いのですが、音量をいつもよりも上げて聴いてみると、じっくり聴かせる作品であることが判ります。小音量で聴くと、細かなディテールが埋もれてしまうようです。
RPOとの新録音は、ごく普通のアプローチになっています。こちらのほうが聴き易いのも事実ですが、他の指揮者との差別が付き難いのも事実で、どちらを選べと言われれば、LSOとの旧録音のほうになります。
しかし、ビショップ&パーカーのEMIは良い音ですね。
投稿: ぽち | 2009年10月20日 (火) 20時44分
すいません、
チェリの第5番は終楽章リピートが無く、比較をすること自体意味が無かったです。
謹んでお詫びいたします。
投稿: ぽち | 2009年10月20日 (火) 21時24分
ちょうど私もロンドン響とのラプソディ・イン・ブルーを聴いてちょろっと記事を書いたところでした。
なんだかロンドン響って、世界のトップ・オーケストラと言っていいほどの合奏能力を持ち、美しい音を奏でるオーケストラなのに、日本であんまりぱっとしないですよね。チケットの売れ行きもどちらかというと湿りがちだし。なんだかなぁ。
プレヴィンのベートーヴェンはRCAの4,8番(オケはロイヤル・フィル)しか持っていないのです。でもこの2曲、実にしなやかな演奏であります。
EMIのこの録音も聴いてみたいです。
極端に自分の好みにこだわる人が、攻撃的な批評を書いたりしますよね。こだわりはいいんですがそれがいつしか圧力・押しつけに変わっている。
しかも単なる感情論で、冷静な視点が欠けてるのがほとんど。ブログやHPの一文ならまぁどうにか許せる範囲にあろうかと思いますが、それで飯食ってる人が(以下自粛)。
常に自分の耳をフラットに保って、また、いろいろな人の、いろいろな聴き方を受け入れ、消化し、音楽を楽しみたいと思う今日この頃であります。それにはブログというツールが私にとって大いに役立っています、yokochanさん、golfさんはじめ、皆様に感謝です。
投稿: minamina | 2009年10月20日 (火) 22時02分
ワタシめは今ロイヤルフィル盤を聴いております。
速過ぎず遅すぎず、でもしっかりと奥行きとコクを感じております(^^)♪五番はズドォーン系が好きでしたが、このCDで違う魅力にはまりつつあります。七番八番も素晴らしいですよね。
さて。。。ワタシめも27日の仙台フィル公演のチケット確保しました。会場でお会いできるといいですね(^^)。
投稿: 左党 | 2009年10月20日 (火) 22時24分
プレヴィンの指揮姿を初めて見たのは、たしか1972年の初来日公演(withロンドンSO)のNHKでの放送でした。マッシュルームカットのヘアースタイルにハンサムな顔立ちが衝撃的でしたね。プレヴィンについてはラフマニノフの「第2交響曲」やV.ウィリアムスの作品の普及での功績がやはり大きいと思います。モーツァルトの交響曲全集の録音の計画があったそうですが、立ち消えになったのは非常に残念!個人的には、弾き振りでモーツァルトのピアノ協奏曲全集のレコーディングを是非!と思っています。
投稿: EINSATZ | 2009年10月20日 (火) 23時47分
ぽちさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
ロイヤルフィル盤は、入手しようしようと思いつつ、まだなのです。
HMVのサイトで、さわりだけ、ただ今聞きましたが、LSO盤よりスピーディな感じでした。
なるほど、このLSO盤は記事にしておいて今更ですが、ユニークなものですね。
7番のあらためてのCD化を望みたいと思います。
録音は、キングスウェイホールを使ったことも成功の一因ですね。
アビーロードだと、きれいですが、奥行きに欠けるように思いますので。
ご丁寧なコメントありがとうございました。
またよろしくお願いいたします。
投稿: yokochan | 2009年10月21日 (水) 00時01分
minaminaさん、こんばんは。
貴ブログでもプレヴィンでしたね。
のちほどお邪魔いたします・・・。
LSOは、よくミニシカゴなんて言われますが、私は順応力に関しましては、それ以上の存在だと思います。
オペラも協奏曲も、録音が一番多いオケじゃないでしょうかね。
アバド&LSOが最高のコンビだったと思います。
彼らの来日公演をすべて聴きました(自慢ん~)
飯くってる評論家も、いろいろですねぇ。
有名どころの方なんぞ、ある意味読んでいて面白いのですがね。
評論家氏でもブログをやっちゃってる人が最近いらっしゃって、こっちが聴く前に、ボロクソ書かれたりしてると、こりゃ参ります。これもまた考えものですが、要するに、読み手がしっかりしてればいいのでしょうが・・・。
そんなわけで、ブログの楽しみは尽きませんし、ご指摘のように刺激しあえることが素晴らしいことです。
こちらこそ、感謝感激ですよ!
投稿: yokochan | 2009年10月21日 (水) 00時13分
左党さん、こんばんは。
ラーメン店の開拓は順調にすすんでおられるでしょうか。
来週は一緒に探したいと思っておりますが、ここへきて暗雲超立ち込めムードです。
西方面へ急に進路を変えなくてはならないかもしれません。
これにつきましては、またご連絡しますね。
現田氏のチャイコは最高にビューティフルですから、聴きたいのですが!
ロイヤルフィルとの録音は、7・8・9の3曲のみで、是非ほかの番号も揃えたいと思ってます。
こんなベートーヴェンも実にいいものです!
投稿: yokochan | 2009年10月21日 (水) 00時17分
EINSATZさん、こんばんは。
私もあのときのNHK見てましたよ。
まさにラフマニノフの2番を指揮してました。
その次の来日で、チケットを手にいれたのですが、なぜかいけなかったのです。
チャイコとプロコのロミジュリだったのに!!
あのモーツァルトは、RCAが弱体だったから消えたのでしょうか?ロイヤルフィルとの予定でしたね。
弾きぶりも、あのウィーンフィルだけですから、是非欲しいところです。
今月のN響では、ピアノは弾かず、ソリストをたてての23番です。
どうも、あの体の具合では、弾き振りは難しそうに見えました。残念なことですが・・・。
投稿: yokochan | 2009年10月21日 (水) 00時22分