モーツァルト 「エクスルラーテ・ユビラーテ」 ルチア・ポップ
桜の花は、青い空にこそまた映えますな。
今年は、春に3日の晴れなし、の言葉通り、晴れが続かず、花曇りだったり、気温が低かったりで桜を愛でるのもちょっとタイミングが悪かったりすると大変だった。
先週末に神奈川の実家に帰り、晴れの土曜に家の前にある山桜を観賞。
毎年、ちゃんと咲く花々。
人間にはいろいろあっても自然は、たいしたもんです。
今日4月8日は、花祭り=お釈迦さまの誕生日。
そして、一日遅れだけど、おめでとうを申し上げたい方もいらっしゃます
そんな晩に、明るく、喜ばしいモーツァルトの音楽を。
「エクスルラーテ・ユビラーテ」、かつては「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」と呼ばれたモテット。
モーツァルト17歳の作品で、私にはオペラのように聴こえる、喜悦の心情を吐露した歌に満ちあふれた音楽。
復活を経て、イエスを生んだ聖母マリアを称える音楽。
第2部のアリアが、イ長調のモーツァルトらしく伸びやかで穏やか。ここ好きです。
あとは何と言っても、「アレルヤ」。
歌詞がその賛美の言葉ひとつ。
小学生の時に、テレビで観た「オーケストラの少女」。
ストコフスキーの指揮で喜々として歌う女の子の笑顔が忘れられない。
なんという人だったかしら・・・。
ルチア・ポップの1967年の録音。
デビュー間もない、まだコロラトゥーラだった頃のポップの歌声は、少しおっとりとたおやか。素直で、明るく、ともかく気持ちがよいモーツァルト。
オーケストラも含めて、昨今の俊敏なる歌や演奏からすると、ちょっと緩やかに感じるけれど、でもこれがいい。
永年親しんで、耳になじんだ心地よさに、いつしか微笑みを浮かべて聴き入ってしまうのであった。
オーケストラは、ジョージ・フィッシャー指揮のイギリス室内管弦楽団。
桜のそばには、桃の花も咲いておりましたよ。
白とピンク。
こちらは、一転寒かった日曜日。
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コメント
ルチア・ポップ、好きだったんですよ。
いまいち声量がなどと私の友人は言っておりましたが、美貌と私には可憐な歌声、それに見合った充分な艶やかさと、私にはとても大好きなソプラノ歌手でした。
彼女、この歌を歌っていたんですね。
そして、
どうもありがとうございます。
なんだか照れてしまいます。
でも、なんだか神秘的なものですね。
ついこみ上げてしまいました。
投稿: yurikamome122 | 2010年4月 9日 (金) 12時57分
yurikamomeさん、こんばんは。
ポップの早すぎる死は、何度も嘆いてますが、ヘルマン・プライとともに、痛恨であります。
二人とも、まだまだ歌えるし、進化する歌手だったですから。
この音源は廃盤かもしれません。
モーツァルトもいいですし、ヘンデルのアリアもいくつか収録されていて、それがなかなかにステキなのです。
そして、よかったです。わたしが喜んでもしょうがないのですが、とてもうれしいです。
これからいろんな楽しみがありますね!
投稿: yokochan | 2010年4月 9日 (金) 21時30分