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2010年6月17日 (木)

ラヴェル 左手のためのピアノ協奏曲 ベロフ&アバド

Sarada
今日は暑かったですな。
さっぱりと、キャベツでサラダをこさえてみましたよ。
ネットで見ておいしそうだったので。

①キャベツの千切りに、オリーブオイルを振りかけ、まぜまぜします。
②よ~く、混ぜたら塩とブラックペッパーをふりかけ、まぜまぜ。
③マヨネーズをほんのちょっと入れて、まぜまぜ。
④お好みで、トマトやキュウリを。

簡単です。そしてうまいうまい。

Ravel_concerto_abbado
今日はラヴェルです。
そしてこちらもフランス音楽。
左手のためのピアノ協奏曲
ラヴェルには、ヴァイオリン協奏曲はなくって、ピアノ協奏曲はふたつ。
いかにもラヴェルらしいです。
両手の作品と、左手の作品。

左手のピアノ協奏曲って珍しいけれど、ラヴェル以外では、コルンゴルトやプロコフィエフが思い浮かぶ。
不幸にして片腕しか使えなくなったピアニストのために書かれた作品なわけで、そうしたピアニストを想定して書いた、または今後書かれる作品もあると思う。
努力の人、舘野泉さんの存在がまさにそう。
数年前、ノルトグレンが氏のために書いたピアノ協奏曲を聴いたが、それはそれは、まったく見事なもので、5本の指だけで、なんでこんなにすごいことができるんだろう、と驚嘆と感動を味わったものだ。

ラヴェルの作品も、大戦で右手を失ってしまったオーストリアのピアニスト、パウル・ヴィットゲンシュタインの依頼によって書かれた。
両手のためのト長調の作品と、ほぞ同時期のもので、ジャズっぽいフィーリングもふんだんに感じ取れ、かつラヴェルらしいセンスあふれる羽毛のようなサウンドも聴かれる。
 聴いていて、左手の5本の指のみから、どうしてこんなに色彩豊かな、それでいて精緻でデリケートな響きを出せるのだろうか、と心底思ってしまう。
 関係ないけど、この曲の最後は、スターウォーズの映画の最後のタイトルに流れる音楽に似ている・・・・。

ラヴェルの全集をロンドン交響楽団と録音したアバドは、協奏曲も取り上げ、ト長調はアルゲリッチと2度目のコンビ。
左手の方は、アルゲリッチのアドバイスを受け、当時右手を故障してたミシェル・ベロフと初共演を行った。
繊細透明なベロフのピアノが実に素晴らしい。
その背景をアバドとロンドン響がしなやかかつ、軽やかな演奏で支えている。

87年の録音で、唯一の不満はややデットな録音状態。
データを見たら、アビーロード・スタジオとある。
EMIの専属のベロフだったからなのか、他の収録曲は、いずれもDGが普段使いなれた場所になっていて、そちらの録音はとてもいい音なんだけど。
悪い音ではないけど、潤い不足でちょっと残念。

そう、前にも書いたかもしれないけど、事故で両手を失ってしまったピアニストの映画を昔見たことがある。
その彼は、両手をほかの人から移植してもらうんだけど、それは死刑執行される殺人犯のものだった・・・・。
で、そのピアニスト氏は、ピアノを弾けるようになるが、思わずナイフを手にして夜な夜な街に出没するというB級ホラーだったけど、何だか宿命めいた、ちょっと悲しい映画だったなぁ。
脳が手に命令を下すわけだから、手先が誰のものであろうと関係ないとは思うのだけど、
やはり手先は大事よね。
なにいってるかわからなくなってしまったので、終了。

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コメント

サラダ、美味しそうですねぇ~(←そこかよっ!!ww)

簡単そうなので作ってみることにします。
トマトを切らしてるので赤ピーマンでも入れてみますかね、カニカマでも彩りよさそうな感じです。


ところで、ヴィットゲンシュタイン氏ですが、そうそうたる顔触れの作曲家方に委嘱してますよね。
その中ではブリテンの「ディヴァージョンズ」が1番好きですね。
もっとも、全て聴いているわけではないのですが…。


舘野泉さんの左手ピアノの作品集もいいCDですね。
2枚目(タピオラ幻景)とノルドグレンの協奏曲のCDは聴いたのですが、コレホンマに左手一本かいな?って思ってしまうほどでした。
1枚目は図書館にありそうなんですけど、なぜか見つからないんですよね~。
気長に探してみます(^^;)

投稿: ライト | 2010年6月18日 (金) 11時48分

ライトさん、毎度こんばんは。
このキャベツまぜまぜ、シンプルですが素材の甘みがでて、とてもおいしいのです。
キャベツだけでもいいみたいですよ。

そうそう、ブリテンを忘れてましたよ。
でもディヴァージョンズのCD、どこを探してもなかったんです。もしかしたら持ってないかもです。
となると無性に欲しくなってしまいます。
クラヲタの宿命ですな。
そして、舘野さんのCDも、演奏会のときに買おうかと思ったらそれっきりで、ライトさんのコメントに刺激されてしまう始末です。
 ヲタ道は無限ですねぇ(笑)

投稿: yokochan | 2010年6月18日 (金) 22時04分

演奏家にはレパートリーに関するこだわりと申しますか、評価の差違が在りますようで、マルタお婆様(済みません、このような呼び方!)は、ラヴェルはト長調のみで、『左手の‥』は少なくとも録音レパートリーからは、外しておいでのようですね。ピアニストとしてのバーンスタインも、やはりそのようでしたし‥。指揮者ではクレンペラーも、師匠マーラーの交響曲に選り好みを、なさってました。

投稿: 覆面吾郎 | 2021年9月10日 (金) 09時29分

たしかに、アルゲリッチ姉御は、左手協奏曲を演奏しませんね。
多くの奏者がラヴェルの2曲をカップリングして録音するのに。
私のようなピアノの弾けない人間からは、左手だけで、あんなに弾けてしまうのが脅威でしかありませんので、もったいないもんです。
マーラーといえば、メータさんも、とりあげない番号がありますし、火の鳥もやりません。

投稿: yokochan | 2021年9月15日 (水) 08時26分

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