神奈川フィルハーモニー定期演奏会 小泉和裕指揮
曇天の土曜日。
お昼からは横浜で、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会。
定期会員になっているので、いつも同じ席。
周りも同じ方々で、静かにお聴きになってるけど、土曜の14時というのは、どうしても眠くなってしまう。私は、電車で30分ほど眠ってくるので、大丈夫だけど、前半は結構落ちてらっしゃる方もいました。ぐぁあ・・・なんて音もしてたし(笑)
ブラームス ヴァイオリン協奏曲
Vn:矢野 玲子
交響曲第1番
小泉 和裕 指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
(2010.6.26 @みなとみらい)
名曲の組み合わせ、定番・王道コンサート。
なんでいまさら・・・・・。
今シーズンは、聖響マーラーばっかりだから、あえて名曲を間にいれているとあります。
へっぽこ指揮者による「田園」、今回のブラームス、「新世界」なんてのが組まれてるわけ。
多くのリスナーからしたら嬉しい選曲かもしれない。
でも、マーラーはいまや普遍的で、クラシック音楽にマーラーやブルックナーから入ってくる若者も多いわけで、マーラー以外は名曲に・・・、にとわられず、もっと大胆で、面白いプログラミングの差配が欲しかった。
小泉和裕さんの指揮を聴くのは、ほんとうに久しぶり。
カラヤンコンクールに優勝して、新日フィルの指揮者を務めたころ以来かも。
こんな小柄な方だっけ・・・。
でも、相変わらず「カラヤン」してます。
後ろから見ててそっくり。
両足が、演奏中まったく動かない。最初に立った場所を踏みしめたまま。
横顔も見えない。どんな表情をして指揮してるかまったくわからない。
そして出てくる音は、低音がどっしりとしたピラミッド型、一方で壮麗さも。
立派で文句のつけようがないけど、安全運転型で、それ以上のこともなく、何もおこらない。
贅沢なもので、神奈川フィルでこれらの名曲を聴いて、涙が出るほどの感銘を味わったのはそんな昔のことではないから、どうしても耳に残るあちらの響きと比べてしまう・・・・。
音楽は観て、聴いていたけれど、耳が眠っていたみたいなコンサートになってしまった。
こんな何もおこらない演奏なら、金さんの方が・・・。
聖響さんを懐かしむ、妙な結果とあいなりました(笑)
あちらはあちらで、演目によって耳を閉じてしまうけれど、表現意欲は旺盛で、聴くこちらは腹を立てつつも何かやると期待してしまうのだ。
音楽の聴き方は、その経験や体調などにもよって人さまざま。
私は、こんな風にうつらうつらと思いつつ聴いておりました。
交響曲の終楽章、あの名旋律はそれはそれは気分よく鳴り響き、オーケストラも気持ちよさそうに弾いている。
基本、早めのインテンポ演奏だけど、最後のコーダはお約束どおりに高らかにやって、大ブラボーを呼び込んでおりました。
せっかく久しぶりの小泉さんを聴くんだから、ウィーンフィルデビューを飾ったチャイコフスキーの5番とか、お得意のR・シュトラウスを聴きたかったなぁ。
大昔FMで放送されたチャイコフスキーは、堂々としていて、ウィーンの音色もしっかり活かした演奏だったと記憶。
むしろ、この日の成果は、ヴァイオリンの矢野玲子さん。
初聴きで、繊細かつ没頭感のあるタイプのヴァイオリンに感じましたね。
若くて瑞々しい、今の彼女しか弾けないブラームスを聴かせてくれたと思う。
曲の合間に、上の方を見上げたり、オケと一緒に口ずさんだりと可愛い仕草に、拝見していて微笑ましくなりましたよ。
パリ在。自己主張の国でますます揉まれて個性的なヴァイオリニストになることでしょう。
この日の「懲りずに勝手に応援する会」のメンバーは少なめ。
でも、4時終演後から飲み初めて、湾岸ぐるり一周の旅は、終電コースでした。
こちらも懲りないですな~
ビールおいちい
明るいうちから飲んだのに、もう夜。
時間がくれば、当たり前か。
野毛のすてきなバーにご案内いただき、アイラモルトを数杯・・・・。
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コメント
こんばんわ
「懲りずに勝手に応援する会」を欠席したスリーパーです(笑
小泉さんって曲を選びますよね~(ーー;
ブルックナーの2番とか3番あたりもまだ良いのですが、
どうして、こう有名どころは物足りないく感じるのか・・・。
ところで、矢野玲子ちゃん、いいでしょ?!
実は彼女の演奏目当てに今回は行きたかったのですが。
くぅ~、残念!
投稿: スリーパー | 2010年6月30日 (水) 00時23分
スリーパーさん、こんにちは。
久々の欠場でしたねぇ(笑)
ミッチーさんの方へ流れたかと思ってました。
立派だし、全体悪くないんですが、普通の立派さ。
受け入れる側の耳にも問題があるかも知れず、ちょっと悩んでしまいました。
ただ言えるのは、私的には、もっと斬新なプログラムが聴きたいといったところです。
矢野玲子ちゃん、気に入りましたよ!
投稿: yokochan | 2010年6月30日 (水) 09時00分
どうも、先日はお付き合い戴きありがとうございました。
あのバー、あの雰囲気がいいでしょう?。
時々今度いきましょうね。
ところで、小泉さんはおおよそ予想を裏切らない予定調和的コンサートでありましたね。
彼は、なんというか手堅いのですがそれ以下でも以上でもないですよね。
彼の演奏では今まで大ハズレもなかったですが、大当たりもありませんでした。
でもその中庸を得た手堅さにたとえば能無しのでくの坊といわれたハイティンクのようなパッションも感じないのですよね。ドレスデン時代、オケに向かって何をしているかわからないといわれたブロムシュテットのようなツボにはまった生きた音楽が聴こえてこないんですよね。
恐ろしく残尿感の残る軽い二日酔いの朝のような地に着かない音楽は響きは立派でもおっしゃるように半分眠っているような感じです。
あれが大ウケするとえらくがっかりします(自分に)。
なんだか腹立たしくもなりますし私が応援しているのかけなしているのかわからなくなってきます。
じんわりと前回のロッセン・ナントカの演奏ほどではないですが、怒りがこみ上げてきました。
でも、yokochanさんのおっしゃるとおり、ホールのほかの2000人の客やオケ全部を敵に回してもつまらんものはつまらんと言う事にします。
投稿: yurikamome122 | 2010年6月30日 (水) 09時03分
yurikamomeさん、こんばんは。
先日はどうもお世話さまでした。
結果がよくも悪くも、ついつい飲んでしまいます。
ご紹介いただいたバーは素晴らしく雰囲気がいいです。
気にいりました。またお連れください。
で、残尿コンサートですが、すっきりしませんね。
小泉さんを多くは聴いてませんので、言えたものではありませんが、オペラ指揮というのがどうもキーワードのような気がしなくもないです・・・・。
新国あたりが、つまらない外人指揮者を呼ばずに、国内で活躍する指揮者ばかりでオペラ上演をするようになれば、国内オケももっとよくなるような気がします。
神奈川フィルをご紹介いただき、いまや私の中でも大事なものになってます。
いいことも厳しいことも発信してゆきたいと思います。
投稿: yokochan | 2010年6月30日 (水) 23時32分