神奈川フィルハーモニー演奏会 聖響音楽堂シリーズⅣ
ガス事業発祥の地。
横浜市中区花咲町にありました。
桜木町の駅から、県立音楽堂までの音楽通り沿い。
この画像は、今年3月、まだ寒かったころのもの。
聖響音楽堂シリーズの第1回、期待をこめたシューベルトとメンデルスゾーンの4回特集だった。
この時は、冷たい雨模様でしたよ。
そして、聴後もがっかりシリーズの第1回目。
そして、季節は、異常に熱い夏となった、今日は4回目の聖響シリーズで最終回。
数か月前の冷たい雨がうそみたいな最終回は、紅葉坂を登るのさえ苦痛のロケーションに思われた県立音楽堂。
でも、音楽会が終了し、アフターコンサートへ向かう気分は上々。
そう、最後に至って、こちらの心に響く、素晴らしい演奏を聴かせてくれたのです。
メンデルスゾーン 序曲「ルイ・ブラス」
シューベルト 交響曲第5番
メンデルスゾーン 交響曲第3番「スコットランド」
シューベルト ドイツ舞曲第1曲
金 聖響 指揮 神奈川フィルハーモニー管弦楽団
(2010.7.24@神奈川県立音楽堂)
よかったのは、スコットランド。
最初から、音のひとつひとつに気持ちがこもり、メンデルスゾーンの伸びやかな音楽が素直に、そして屈託なく眼前に展開されたのです。
この曲に特有の憂愁の陰りも、ちゃんと表出されていて、わたしの理想とするアバドの若い頃の方の演奏にも迫るような素晴らしい演奏だった。
褒めすぎと思われる向きもございましょうが、あの一連のマーラーと同じく、若々しい素直な感性が演奏にすっきりと反映されて、暑い夏にさわやかな一風をもたらせてくれた思いだ。
ヴィブラートは少なめながら、毎度のような堅苦しいほどのこだわりはなく、適度にかかっていて、ここで歌って欲しいなと思うところは、しっかりと気持ちよく歌ってくれるから欲求不満には陥らず。
ことに第3楽章の連綿たる旋律が次々に歌いつがれるさまには陶然としてしまった。
オーケストラのメンバーも気持ちよさそうに体を揺らしながら演奏している。
神奈川フィルのこんな姿を久しぶりに見た感じ。
このオケの持つ繊細で美しい音色も、しっかりと味わえましたよ。
唯一、金管とティンパニがうるさく感じた程度。
アンコールのドイツ舞曲は、まさかシューベルトとは思わなかった初聴きの音楽。
弦だけの洒落た音楽で、弦楽カルテットが最後の方で活躍する桂曲。
シリーズを締めくくるのにとてもいい雰囲気でありました。
前半は、これは、いいじゃないか、と思わせた「ルイ・ブラス」。
歌なし殺伐のシューベルト5番は、またいつもの通りかとがっかり感が募る演奏。
でも、いいのです、終りよければ。
髪型もリニューアルした聖響さん、このあとも普通でいいいからよろしくたのみます。
最後に、行政からの支援も厳しい昨今、神奈川フィル応援のために、皆さま、一筆お願いいたします。
こうして各地で芸術が圧迫されることに。金がすべてない世の中はこないものだろうか・・・
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アフターコンサートは新メンバーも交えて、野毛の老舗居酒屋で。
まずはビールですな。
めごちの天ぷら。
これ、サクサクで白身ほくほくで、超ウマイ。
焼き鳥に、まぐろのねぎま焼き
2軒目は、バーで、アイラモルトを一杯。
ズッキーニやチキンも乗った冷製パスタをつまみに・・・。
いやはや今回も飲みましたぞ。
皆さまお疲れさまでした。
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コメント
どうも先日はありがとうございました。
いい演奏会ですね。彼の指揮でこのシリーズ、この調子でもう一回やり直してもらいたいくらいです。
いったいどうした事なのでしょうか、本当に素晴らしい。
シューベルト、確かに器楽的なのですが、それでもオケが鳴って、なかなかな気がします。
スコッチは良かったですね。
彼の指揮でまた感動できてなんだか嬉しかったです。
この調子ならまた誰かを誘えそうです。
嬉しいことです。
投稿: yurikamome122 | 2010年7月26日 (月) 17時07分
yurikamomeさん、こんばんは。
先日はお世話様でした。
そうですね、どうしてしまったのでしょうか。
嬉しい誤算ではありますけれど、確かにこうなりゃもう一度、やり直しをして欲しいですね。
シューベルトの5番は、私にはあの一連の嫌なムードを引きずる演奏に感じられましたが、スコッチは名調子でした!
ほんと、うれしかったですね。
こうした回数がコンスタントに積み重なるとホントいいのですが。
でも応援のしがいがますますありますね。
投稿: yokochan | 2010年7月26日 (月) 21時26分