プッチーニ 交響的奇想曲 ムーティ指揮
まだまだ暑い東京。
昨日は、所用で浅草に。
このアーケードに併行する浅草通りから真っ直ぐの先にスカイツリー。
日光から、浅草までを結ぶ東武鉄道。
中国や韓国の観光客をそうした流れで呼び込むんで狙う戦略もある。
それでも、浅草は国際的な観光地ですな。
浅草寺から見たスカイツリー。
東京のいろんなところから見えるツリーは、出来あがりの暁には、東京の各所の風景を一変させてしまうことだろう。
ビフォアツリーとアフターツリー。
今日の音楽も陽光あふれるイタリアから
ムーティとスカラ座フィルハーモニーによる、プッチーニ。
実はこれ、かつて取り上げたことがあります。
でも個別に「交響的奇想曲」が大好きなものだから、イタリアンシリーズの一環で、もう一度取り上げてみたかった。
そして、このムーティさんのかっこいい粋なジャケット。
南イタリア、ナポリの男、リッカルド・ムーティ。
そのイメージ通り、縦ジマシャツに白いパンツ、真っ青な空と海
同じイタリア人でも、アバドではこんな構図は無理だし、ご本人は絶対やりたがらないし、そもそもがアルプスに近い北イタリア人と、南は全然気質が違う。
でも、ふたりとも、イタリア人として歌心を持ち合わせた素晴らしい指揮者たち。
さらにでも、ヴェルディは得意でも、プッチーニに対しては消極的。
ムーティは、「マノン・レスコー」と「トスカ」に、この1枚のみ。
アバドにいたっては、ひとつも指揮したこがないし、意識して避けているとしか思えない。
ともに、形式美と絶対的な構成感を有するかっちりしたヴェルディを愛好するのはよくわかる。とくにムーティの場合、厳しい原典至上主義を持ち合わせているくらいだから、構成や形式から思い切りはみ出してしまったプッチーニとの相性は難しいかとも思われる。
でも、アバドはマーラーやシュトラウス、新ウィーン楽派といった後期ロマン派の爛熟したオーケストレーションを整然と歌を伴ってきかせることにかけては天才的なだけに、プッチーニを取り上げないのが不思議でならない。
でも、アバドと数十年付き合ってくると、音楽にドラマとともに必ず感傷が付随するプッチーニや、それ以降の激情的なヴェリスモと、清潔で高貴な人間ドラマや社会派ドラマを好むアバドでは相いれないのもわかるようなきがする。
話かわって、ムーティのプッチーニ。
ムーティらしく、情に溺れず、純粋なプッチーニの旋律美のみで聴かせてくれる姿形の美しい演奏。
1883年、ミラノ音楽院の卒業制作として25歳の年で書かれた作品。
のちに、「エドガール」や「ボエーム」(冒頭の活気ある旋律そのまま)として引用したことから、ご本人は、この曲をあんまり世に残したくなかったようだが、誰がどう聴いても、プッチーニらしい愛らしい歌や抒情的な歌に満ちあふれた桂曲なのであります。
シャイーの演奏が一番素晴らしいけれど、ムーティ盤は、真面目なかっちりした取り組みの中にも、スカラ座の持つとんでもない能力=嵩にかかったような強靭な歌魂に後押しされた圧倒的な演奏になっている。
ちなみに、アバドのプッチーニは、①パヴァロッティと共演した「トスカ」~星は光ぬの映像、②ネトレプコとのCDで、「ジャンニ・スキッキ」~私のお父さん。
この2点があるのみ。
8月25日。クレーンが3台に見える。
8月7日、首都高から。クレーンは4本見えます。
このクレーンに乗って作業する職人さんは、日本でも指折りの方々らしい。
朝登ったら、1日下に降りてこない、すごい精神力が必要ですよね!
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コメント
この曲はまだ聴いたことがありません。オペラファンを自称しながら、プッチーニのオケ作品を聞いていないというのはダメですね。それにしても、伊達男ムーティ伯爵!かっこよい^^以前、ウィーンフィルを指揮しているとき(だったかな??)老眼鏡をはめているところを見て「ああ。。。ムーティ伯爵。。。お年をめされましたな。。」と思っていました。そうか、ムーティ伯爵も老眼なんだ。これは私が先日、めがねを新作するときに「あー。お客さん?お客さん?えーとね、お客さんは近眼だけじゃないみたいなんですよ、ええ、老眼がはいってますね、しかもかなりススンデいますよ」といわれ、極度にヘコンだんです。そうか、、、他人事と思っていたら、ついに私自身も老眼か。。。そうか。。老眼か。。私も。。。そうか。。。と、思考停止状態になりました。時間よ!とまれ!(って番組、昔ありましたね、どうしても話題がフルイ。。)ゲーテのファウストじゃないけど、時間よ!とまれ!お前は美しい^^
投稿: モナコ命 | 2010年8月27日 (金) 15時43分
モナコ命さん、まいどです、こんばんは。
プッチーニのオーケストラ曲は初期作品ばかりですので、なかなか日があたりにくいジャンルかもしれません。
プッチーニ好きなら押さえておきたい曲たち。
是非お聴きください。
シャイーのものが手に入りやすく、選曲もいいです。
で、ムーティさん。
以前、日本にやってきて、やおら眼鏡をかけたら、ファンが、「あ、ムーティさんが眼鏡かけてるぅ」って思わず言ってしまいザワザワしたそうです。
わたくしも近眼+老眼、PCの影響もあり、両方進行中のわたくしです(涙)
でも、まだ意地でも老眼鏡はかけてませんが、我慢くらべです。
ほんま、時間が止まって欲しいです。
いや、時間が遡って、もう一度やりなおしたいです。
今の経験値のままで・・・(笑)
投稿: yokochan | 2010年8月27日 (金) 23時51分
本当にムーティ御大は、自国の音楽の紹介に心血を注いでいらっしゃいます。師匠のニーノ-ロータ、ケルビーニの『ロドイスカ』全曲録音、それにこのプッチーニ管弦楽曲集。誇りと使命感を持って、タクトを振っておいでなのでしょうね。
投稿: 覆面吾郎 | 2019年6月 3日 (月) 09時36分