ルーセル 「バッカスとアリアーヌ」 エッシェンバッハ指揮
埼玉県東松山名物、やきとり。
焼き鳥の街は、全国にいくつかあります。
北から、室蘭、福島、東松山、今治、久留米など。
前日の記事で書いた、群馬化石発掘ドライブの帰りが超大渋滞で、高速は使わずに下道を駆使して東松山までたどり着き、名物の「やきとり」のテイクアウトが出来る店を探しまくり、めでたくゲット。
東松山の「やきとり」は、鳥もあるけど、その代表は豚なんです。
こちらは、そのカシラ肉。
薄めの塩焼きしたものに、手前にある辛味噌をつけて食べるんです
これが、まぁ、旨いのなんのって。
ビールがんがん行けちゃいます。
車の中をやきとり臭ぷんぷんにさせて帰ってきて、むさぼるように飲んで食べましたよ。
かつて、東松山の現地でこの「やきとり屋」で飲んで食ったことがあるけど、勢いもあってか、20本くらい食べちゃいましたよ。
肉好きには、たまらない東松山の「やきとり」なのでしたぁ~
酒の神様といえば、バッカス。
ギリシャ神話でのお話。
子供の頃、ロッテのチョコレートで、バッカスというのが発売されチョコの間にブランデーが入っている優れものだった。それを平気で食べてた自分が懐かしいが、その名もバッカスというところがよく出来た命名だったんだ。
アルベルト・ルーセル(1869~1937)のバレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」は、そのバッカスと、アリアーヌ=アリアドネの物語を題材としたもの。
そうです、R・シュトラウス好きにとっては、アリアドネとくれば、「ナクソスのアリアドネ」という図式になりますな。
フランス風にすると優雅な「アリアーヌ」ということになっちゃう。
このバッカスという神様は独善的で、これはと狙った女はものにしてしまう色好きの方。
クレタの王ミノスの娘アリアーヌを怪物ミノタウルスを倒して救いだした英雄テセウス。
ナクソス島で、勝利の宴を催し、テセウスといい感じになったアリアーヌ。
ところが、その彼女をみそめて狙いをつけたのがバッカス様。
アリアーヌを眠らせ、テセウス一行を蹴散らし去らせてしまう。
眠りから覚めて、テセウスがいないことに消沈のアリアーヌが岩陰から身を投げようとするところにバッカスが現れ、その腕に抱きしめ不死の接吻を施し、星の冠を贈るというもの。
ギリシアの神々は、まったく好きものだし、ズルイ方々が多いのだ。
1930年の作であるルーセルのバレエ音楽。
ふたつの組曲として編まれたもののうち、第2組曲が有名で、フランスの演奏家を中心に録音も多い。
優美なフランス音楽としてのバレエを期待すると裏切られるくらいに、この曲は全編にあふれるリズム感と原色の官能美と絢爛豪華な響きに包まれている。
だから、大オーケストラサウンドを楽しむことにも事欠かない。
クリュイタンスやマルティノンらのラテン組のノーブルかつ躍動的な演奏が定番。
変わり種では、FM録音したグシュルバウアーとN響の演奏も素敵なものだった。
本日は、エッシェンバッハがパリ管弦楽団と録音したルーセルの交響曲にカップリングされたものを聴く。
パリ管とはフランスものとドイツものをバランスよく取り上げていたエッシェンバッハ。
ベルリオーズ、ラヴェルやルーセル、ブルックナーにツェムリンスキーなど。リング全曲までやってた。
フィラデルフィアでは、マーラー、チャイコフスキーなどでアメリカの聴衆受けするものを。
ふたつの名門オケを、頭脳的に使い分けていたエッシェンバッハだけど、両方の任期が終わってしまったのが残念なことだ。
次のポストは、ワシントン・ナショナル響だというから不可思議なものだ。
このルーセルは、精緻で克明な指揮ぶりのエッシェンバッハに、管を中心にカラフルなパリ管のコンビネーションが鮮やかで、しかも最後の爆発的な全員の踊りの大団円に向けて全体がカーブを描きつつクレッシェンドしてゆくさまが素晴らしい。
酒を飲まずにいられない今日の1枚でありました。
ところで、大詰めを迎えつつある甲子園。
準決勝は、関東同士の組み合わせ。
期しくも、神奈川対千葉。
私の郷里と今の住処。
東海大相模は、体育会系の親類が大学まで出た学校だし、成田はいわばご近所。
どーしたらいいでしょうね・・・・。
どーしよーもないのが、またベイですわ
他球団の皆さん、もう勘弁してくださいよ。
弱い者いじめはもういいでしょうよ
酒飲まなきゃいらんねぇ
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コメント
こんばんは。「バッカスとアリアーヌ」はマルティノン、フランス国立管弦楽団という純フランスを持ってます。
バレンボイムがショルティの後のパリ管の音楽監督だった頃、貢献者の裏には不協和音があった。しかしながら素晴らしい。ドイツ、フランスと使い分けるところはエッシェンバッハと類似点があります。後でデュ・プレが亡くなる前に不倫したことで男を下げてしまったのは痛い。また、ショルティの後のシカゴ交響楽団音楽監督になって低迷の原因と戦犯にされた。
エッシェンバッハの場合はこれから男を上げるチャンスでしょう。(あの球団みたい・・・)
投稿: eyes_1975 | 2010年8月20日 (金) 00時26分
eyes_1975さん、おはようございます。
マルティノンはお洒落な演奏ですよね。シカゴとも録音があったはずです。
そのシカゴ、パリ管とともにショルティ→バレンボイムという図式がありますね。どちらも、アバドやジュリーニもショルティは推したみたいです。
オケと指揮者の関係って、時の総理大臣みたいなもので、その人次第で浮沈がはっきりしますよね!
音楽性格と政治力も必要ですから〜
野球もそうですが、こちらは金の力がモノをいうところがなんとも・・・
投稿: yokochan | 2010年8月20日 (金) 08時38分
バッカスといえば、私の世代では鉄人28号の敵役を思い出します(笑)エッシェンバッハ、大活躍ですね。ピアニスト時代のひ弱そうなイメージは全くありません。ちなみに来年のウィーン・フィル日本公演に同行するそうですよ。ウィーン繋がりでツェムリンスキーなどをやってくれると嬉しいんですけどね。
投稿: EINSATZ | 2010年8月20日 (金) 14時43分
EINSATZさん、こんばんは。
いやはや、古きを思い起こす懐かしきコメントありがとうございます(笑)
そうそう、鉄人の敵にいましたねぇ、バッカス。
悪役科学者だかなんかが、バッカスの名を叫んでたのを覚えてます(ような気がします)
そりゃそうと、来年のウィーンは、スキンのエッシェンバッハですか!!
ぜったいマーラーでしょうね。
5・6・7の三曲を期待します。
ゲルと並ぶ絶倫指揮者ですね。
投稿: yokochan | 2010年8月21日 (土) 01時17分
東松山のヤキトリ!旨いですよね〜。
以前時々行っていた場所で、行くたびヤキトリ食べて飲んだくれておったものです。
飲みに行くとついつい色々なツマミを食べたくなってしまう私ですが、東松山はネギマだけで十分美味しく酒が飲めます。
嗚呼、食べたくなって参りました。
ルーセルはほぼ未聴に近い作曲家です。開拓せねば。
投稿: golf130 | 2010年8月21日 (土) 09時32分
golfさん、こんにちは。
久しぶりに東松山やきとりを堪能しました。
テイクアウトで自宅で食べるのもいいですが、やはり現地で食べたいもの。
ともかくウマイですね!
ルーセルは私は、これと交響曲、協奏曲ぐらいですが、興味深いフランス作曲家です。
投稿: yokochan | 2010年8月21日 (土) 15時16分