エルガー ヴァイオリン協奏曲 ズッカーマン
いまが、さかりのバラです。
インドに行ってきた仕事の先輩が、あちらで、ローズエキスを買い占めてきたそうな。
インドで、バラ?
っていうのも、イメージがなかったけれど、もともとバラの原産は、ネパールとか中国の西部といいます。
加えて、ヨーロッパ、特にイギリスの植民地時代にも、欧州での需要を担う生産地帯だったわけです。
バラの畑も、ものすごい膨大な規模だったそうですよ。
そして、ともかく安い。
純度100%で、一本数百円ですと。
ドリーブのオペラ「ラクメ」でも、バラの園が出てきますな。
久しぶりの更新です。
書きだめた記事や、未完のものはいくつかあるのだけれど、その日その時の気分で印象や画像が異なってくるので、それらは、ゆるりゆるりとまいります。
今日は、エルガーのヴァイオリン協奏曲。
この協奏曲も、わたくしは大好きでして、最近はそうでもないが、かなり集めてしまった。
10種類くらい持ってるでしょうか。
しかも、大曲なのに、同じ奏者が2度録音しているのが、ズッカーマンとN・ケネディ。
どちらの奏者の新旧も好きですよ。
ズッカーマンは、バレンボイム&LPOと、スラトキン&セントルイス響。
ケネディは、ハンドリー&LPOと、ラトル&バーミンガム。
いずれも、エルガーを得意とする指揮者との共演。
4種ともに、わたしの愛聴盤。
1910年、英国に生まれた初の成功したヴァイオリン協奏曲。
マーラーの死の前年。
そのマーラーの晩年の音楽からくらべると、このエルガーの協奏曲は、ブラームスにその古風なロマンティシズムという点において近いし、クライスラーに献呈されているくらいだが、その音色というかテイストは、ノーブルで憂愁にも満ちた「英国のエルガー」の香りに満ち溢れた素晴らしいもの。
50分の長大な協奏曲で、1楽章17分、2楽章13分、3楽章20分。
各楽章もそれぞれ長くて、2+1の交響曲の規模にも匹敵するものの、この作品が一度好きになると、陶酔したように聴き入ってしまうことになる。
高貴で優美、かつ情熱にも満ちた第1楽章、抒情のしたたりに思わず目頭が熱くなってしまう第2楽章。
そして、ソロの早いパッセージが連続しスリリングな第3楽章。
それが、最後には、1楽章の冒頭の高貴な旋律が回帰してきて、感動の高まりは最高潮となる。エルガーのいつものパターンを、ここでも涙ぐみながら味わうわたくしなのです。
録音の取り方にもよるけれど、ちょっとスリムなズッカーマンのヴァイオリン。
優しく親しみやすい音色に、抜群の技巧の冴え。
若くから活躍してるズッカーマンは、まだ60歳ちょっと。
先ごろは、宮崎音楽祭のために緊急来日してくれたみたいです。
指揮もするズッカーマン、DGにロスフィルを指揮したブランデンブルク協奏曲があったはずで、なぜかそれが聴きたくてしょうがない。
英国音楽を得意とするスラトキンもいいもんです。
オケがロンドンのオケだったら、という思いもありますが。
1992年のRCA録音。
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コメント
こんばんは。
嬉しくて、ついコメントしちまいました。
そう、時々、異常にこの曲ばかり聴きたくなる時期があります。
わたくしもこの4種は愛聴盤ですよ!
ズッカーマンの芸風がこの曲にピッタリというか、穏やかで大らかで、実にいい! ラストは一番かっこいいですな。
旧盤でハマッテ聴き込んでいたのですが、まさか再録音してくれるとは思いませんでした。
竹沢さんもいいし、ヘンデル盤(ボールト)は、出だしのオケの音だけでもうエルガー!!!って感じでやられました。
他のどの演奏もそれぞれ捨てがたく…、ま、曲がいいってことですね(笑)。
投稿: Tod | 2011年5月21日 (土) 18時50分
こんばんは。「チェロ協奏曲」は何種かありますが「ヴァイオリン協奏曲」はズッカーマン、スラットキンが私の唯一の手持ち。(残念)
演奏される機会の少ない曲に新鮮さを感じる。無理ないでしょう。
イギリス音楽は20世紀に普及したのはとっつきのいいメロディーラインが決定打だったですね。
投稿: eyes_1975 | 2011年5月21日 (土) 23時13分
Todさん、こんばんは。
英国音楽好きとしては、英ヴァイオリン協奏曲はいずれも魅力的に響きますね。
なかでも、エルガーはディーリアスと並んで別格のVn協です。
バレンボイム盤もいいですよね、ズッカーマンは。
円熟のいま、ガードナーあたりと再録音して欲しいところです。(いや、指揮はマリナーで)
お恥ずかしいことに、イダ・ヘンデル盤は持ってないのです。いけません。
ボールトはメニューイン盤で聴いてます。
あと、わたしのお気に入りは、アッカルドとヒコックス盤ですが、ほんとどれも捨てがたく、いちばんは決められません(笑)
投稿: yokochan | 2011年5月22日 (日) 01時01分
eyes_1975さん、こんばんは。
チェロとともに、こちらもたくさん集まりました。
英国音楽好きとはいえ、困ったものです・・・・。
演奏会では一度経験がありますが、後半が有名曲でしたので、みなさん、ちょっと反応が悪かった記憶があります。
聴けば聴くほど、味わいの増す音楽だと思います。
エルガーは素晴らしいですね!
投稿: yokochan | 2011年5月22日 (日) 01時13分