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2011年10月15日 (土)

ラフマニノフ ピアノ・ソナタ第2番 グリモー

Sapporo_yurigahara_1

ぼたんです。

とうてい同じ品種とは思えないくらいに、数多いその種類は、あまりにも華がありすぎです。

Sapporo_yurigahara_2

これもそうです。

でも葉っぱが似てます。

今日の音楽と、演奏者のイメージが黄色だったりしましたので、黄色をチョイスしてみました。

なかなかでしょ。

左のサイドバーにある、札幌百合ヶ原公園のフォト集をご覧くださいまし。

Grimaud_chopin_rachmaninov

そんなにまで、お顔のアップをジャケットにしないで欲しい。
おじさんは困ってしまうから。
エレーナ・グリモー

かつて、オリヴィア・ニュートン・ジョンのレコードジャケットもそうだった。

例の狼・愛のイメージがあるものだから、ちょっと野生味も感じてしまう、シャープな印象のグリモーさまの画像にございます。

で、今日は、このCDから、ラフマニノフピアノ・ソナタ第2番を。

ラフマニノフの2番といえば、協奏曲や交響曲ばかりじゃございません。
このピアノソナタも、ラフマニノフらしい輝きと連綿たる抒情にあふれた名作なのです。

1913年、ベネチアで着想しつつ、ロシアで完成。
年代的には、交響曲の2番はとっくに書きあげているし、協奏曲も3番まで終了。
ピアノ作品では、「音の絵」や小品いくつかを残すのみ。オペラも全部終り、「鐘」とラップする時期。
そうです、もう、われわれが思うラフマニノフの真髄が随処に聴くことのできる、そんな最充実期の作品。
でも、1番は?
わたくし、まだ聴いたことがありませんので、勉強します。

初版と、それを短縮化した31年版もあるほか、親交あったホロヴィッツが、作曲者の許可を得て、自身が納得できる版を作った改訂版もあって、ややこしいが、さらに今回のグリモーも、作者の初稿とホロヴィッツ版を参照しながらの演奏を行うなど、妙にややこしい。
いずれ一度、それらの聴き比べをしなくちゃと、これまた勉強が必要なわたくしです。

しかしながら、ここで聴くグリモーのラフマニノフはとても素敵だ。
ラフマニノフといえば、アシュケナージで、そのピアノと指揮のすべてのラフマニノフを聴いてきたが、思えばアシュケナージのラフマニノフは、ラフマニノフの最大公約数みたいなところがあって、完全で落ち度なく、同じする祖国を遠くにあって思う的な心情にも完璧なまでに、ことかかないところがある。

 グリモーは、そんな同じ境遇意識や美意識から遠いところで、ラフマニノフの音楽のみに焦点をあてて弾いてしまったみたい。
孤独と矛盾をとらえ、そこにある甘味なロマンティズムはさておいて、シャープな響きでもって切り込んだラフマニノフ。
いつも、その魅惑的な音楽に陶酔してしまう第2楽章の、キリリとした佇まいは、実にしっかりとしてます。豊富な歌にも事欠かないけれども、とろけるとまではいかない冷静さと、ある意味、すこし突き放したようなクールな美しさがあったりして、いまの世の中風だったりしたのです。

グリモーの魅力は、その探究心と知的な企画力。
このCDも、同じ2番で、同じ変ロ短調のショパンのソナタを併録しているところ。
こちらのショパンもクール・ビューティーな演奏にございました。

ところで、ホロヴィッツのこの曲の動画がありましたがなぁ~
そりゃもう、凄まじいものでございますなぁ~
一度お試しを・・・・。

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コメント

①この写真の花はダリアではないでしょうか?
②グリモーは気になります。女性で若いのにブラームスの後期小品を録音しているし、ラフマニノフは美しいし・・・・。

投稿: faurebrahms | 2011年10月16日 (日) 09時16分

faurebrahmsさん、こんにちは。
①完全な間違いです。ダリアと思いつつボタンって書いてしまいました(笑)
ご指摘ありがとうございました。
②グリモーは、いくつか聴いたのみですが、おっしゃるようにブラームス後期という渋いところや、バルトークなら3番の協奏曲といった具合に、選曲が只者でない美しい女流です。
有名曲もたくさん演奏してますが、鋭い視線で一味違うようです。

投稿: yokochan | 2011年10月16日 (日) 11時49分

こんにちは!
おっと、まさかのグリモー女史。
僕はこのアルバムが大好きで、真っ先にこのCDジャケットにサインを貰ったものです・・・。非常に几帳面なサインを書かれ、「へぇ~」と驚いたものです?!
CDでは、抑制効いているなぁ~と思うラフマニノフのソナタも、実際の演奏は、かなり激しく、情熱的なんですよ。ただ、ホロヴィッツなどの外に向けてパッションが弾けるような演奏に比べるとグリモー女史の演奏は、自己抑制が効いてどこかひんやりした雰囲気があるのが特徴でありましょうか。まさにクールビューティー。

ところで次の記事がプティポン様・・・ひょっとして美人演奏家シリーズなのでしょうか?(笑)。

投稿: minamina | 2011年10月16日 (日) 18時18分

minaminaさん、毎度です。
おっとまさかのグリさまですよ。
彼女の実演はまだ未体験ですが、なんですと、このジャケットにサインをいただくなんて。
ショパンより、はるかにラフマニノフが好きなのでありますが、ライブとレコーディングが違うのですね、グリ様。
いまひとつ、彼女の個性が掴みきれない私ですが、ビジュアル的にはいいです。
でも、狼以前のエラート時代の方が・・・・・。

プティボンのあとは、ねこでした(笑)
美人短命ですから(?)

投稿: yokochan | 2011年10月18日 (火) 22時03分

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