ラフマニノフ 交響曲第2番 スラトキン指揮
もう始まりました。
そう、クリスマスですよ。
こちらは、今日、日本橋の三越です。
神田で客先訪問のあと、中央通りを八重洲まで歩き、東京駅から帰ろうと思い散策中に発見。
イルミネーション好き、夜大好き、冬大好きのさまクラおやじの心くすぐる素晴らしいツリーでございました。しかも左右ダブルよ。
今年の冬の街は寂しいものになるだろうと予感していましたが、これも省電力のLEDのおかげでありましょうか。
急に寒くなってきました。
もし、今年の冬が本格的なものだったら、また節電嵐が吹き荒れましょう。
今度は用意万端かもしれませぬが、イルミネーション自粛なんてことのならないように、いまある、早めのイルミをどんどん楽しんで、画像に残しておきたいとおもってますよ。
ただでさえ、寂しく暗い冬の夜だから、キラキラしてた方が、心が前向きになりますからね。
わたしのブログでは、毎度お馴染み、ラフマニノフの交響曲第2番。
もうむちゃくちゃ好きなんだから。
若き日々、冬のひとり暮らしの新宿のアパート。
炬燵にちじこまりながら、ホットウイスキーを飲みながら、エアチェックしたヤン・クレンツ指揮ケルン放送響のこの曲の演奏をそれこそ何度も何度も聴いたものです。
海ある郷里への望郷と、都内の殺伐とした生活と、慣れない会社生活。
ラフマニノフの思いと同化してしまっていた、ワタクシにございましたね。
人はみなそれぞれに、音楽への思いを、そんな風に、いろんなカタチで持っているんですね。
クラシックも演歌もロックもなにもかも。
それにしても、クレンツのあのライブ録音は伝説的ともいえる名演じゃなかったのかしら!
プレヴィンとロンドン響の70年代の来日公演のNHK放送で知ったこの曲。
そのプレヴィンのレコードは別格として、クレンツ指揮のものは、いまでも甘酸っぱい思いとともに、記憶の中で生き続けております。
そして、同様に、N響に客演を継続していた頃の、レナート・スラトキンのそのN響との演奏も、本当に素晴らしいものだった。
あの冷静なN響が、熱く、そしてリズミカルに爆発しておりました。
そのスラトキンが70年代半ば、五大オーケストラが君臨するアメリカのオーケストラ地図を塗り替えてしまった名コンビ、セントルイス交響楽団と録音したCDを久しぶりに聴いてみました。
スラトキンの若い頃の持ち味は、カルロス・クライバーばりの弾けの良さと、歌い回しの大らかさの一方での、知的な音楽作り。
ハイドンから現代音楽までを、わかりやすく、明快に聴かせる指揮は、今もかわらない。
そんなスラトキンの人柄と音楽性が、手兵とともに、ラフマニノフを望郷の淵から救い出してしまったような明るく前向きな第2交響曲の演奏なのであります。
この推進力と活気、そして歌と情熱にあふれたスラトキン・ラフマニノフに、今宵はあの若き日々を思いつつも、次のステップに踏み出しつつある中高年の自分に対するエールを感じ取った次第にございます。
11月は、わたくしと、さまクラブログの誕生月でもありますゆえ、心強くなるような思いでいっぱいです。
ちなみに、いまのスラトキンの手兵デトロイトとの再録は、まだ聴いておりません。
是非にも聴かなくちゃなりません。
BBC響とのコンビが本当は一番素晴らしかった英国音楽マニアのスラトキンですが、次は準・メルクルのあと、リヨンのオーケストラの指揮者に就任予定とのこと。
なんだかなぁ、の感じですが、アメリカのメジャーは、同国人指揮者には厳しいのでしょうか。
もったいないですな。シカゴでもフィラ管でも、そうそうボストンとかも、こんないい指揮者がいるんですからねぇ。
ラフマニノフ 交響曲第2番 過去記事
「サー・マリナー&シュトッゥトガルト放送響」
「現田茂夫&東京大学音楽部管弦楽団」
「プレヴィン&ロンドン響」
「ハンドレー&ロイヤル・フィル」
「現田&神奈川フィル」
「尾高&東京フィル」
「尾高&BBCウェールズ」
「プレヴィン指揮 NHK交響楽団」
「大友直人指揮 東京交響楽団」
「ロジェストヴェンスキー指揮 ロンドン交響楽団」
「ヤンソンス指揮 フィルハーモニア管弦楽団」
「ビシュコフ指揮 パリ管弦楽団」
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コメント
度々お邪魔します。
今週の土曜日にラザレフで1番、テミルカーノフで2番をはしごして聴いてきます。どちらもライブで聴くのは初めてで楽しみにしています。ラフマニノフのちょっぴり切ない、甘い甘い世界に浸ってきます(笑)。
投稿: ナンナン | 2011年11月10日 (木) 23時46分
ナンナンさん、まいど、こんばんは。
そうですか。
日本で、本場ロシアンたちのラフマニノフがこうして聴けるのですね。
いやぁ、羨ましいハシゴ聴きですねぇ。
くれぐれも、虫歯にご注意を(笑)
1番は、2番以上にラフマニノフしてますし。
投稿: yokochan | 2011年11月11日 (金) 00時25分
Yokochanさま、久しぶりにコメントいたします。
私の勤める職場の前を通り過ぎられたようでございます。ぜひ一度お立ち寄りくださいませ。
先週のテミルカーノフ&サンクトペテルブルク@文京シビックでのラフ2聴きに行きたかったのですけれど、帰省と重なり断念。ホントいい曲ですね。
投稿: Cozy | 2011年11月17日 (木) 04時42分
Cozyさん、こんにちは。
こちらこそご無沙汰してすいません。
あの高速で蓋をされた橋のそばに、訪問先がございまして、ちょくちょく参ります。
一度寄らせていただきますね!
そして、そうなんですね。
文京シビックなんていう渋いところで、ロシアデーだったのですね。
あとで知りました。
ロシア系の演奏家はタフなものですね。
わたくしも、この曲が死ぬほど好きなのです。
投稿: yokochan | 2011年11月18日 (金) 00時31分
yokochan様~、日中の現場業務が中止になったので、こちらにもお邪魔虫になっちゃいまぁ~す。
ん~、僕もこの曲は死ぬほどメチャクチャ好きなんですぅ~!初めて聞いたのは、アシュケナージ/ACO盤でしたが、この年代にこんな壮大で素晴らしい~、それこそ怒涛のロマンティシズムに溢れた交響曲が、生まれたこと自体が奇跡以外の何物でもありません。何度、自分の過ぎ去った青春を回顧しながら、この曲に涙したことか!
その後、プレヴィンの3種のCDと~ヤンソンスのCDで聞き比べをしましたが、僕的には~プレヴィンの2度目の録音(確か~ノーカット版による演奏でした。)が、最も気に入っています。スラトキンの演奏は未だ聞いたことがありません。
投稿: Warlock Field | 2011年11月21日 (月) 14時45分
Warlock Fieldさん、こんばんは。
まいど、ありがとうございます。
ここにも、ラフ2のファンを見つけて、とてもウレシイです!
そうなんです、めちゃくちゃ好きなんです。
そしてあらかたどんな演奏でも、陶酔の極致に入ってしまうのです。
わたしも、青春の日々、酒をくらいながら、この曲に涙したものです。
で、プレヴィンとLSOのEMI盤が最強でございますね。
その後も、諸所、遍歴を重ねておりますが、あの盤が一番。
実演のキラキラ度合いでは、現田茂夫の右に出るものはございませんし、尾高さんの没頭感も最高なのでした。
継続的に取り上げる曲ですので、またお楽しみにどうぞ。
投稿: yokochan | 2011年11月22日 (火) 00時41分