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2012年1月28日 (土)

悲しいヴァーチャルコンサート

Minatomirai_1

横浜みなとみらい。

実はこれ、去年の今頃の画像です。

そして、なんということでしょう

神奈川フィルハーモニーの定期演奏会の土曜昼。

わたくしは、横浜にたどりつくことが出来なかったのでした。

会社をふたつ掛け持つこととなり、それ以外にも名刺を数枚持たされ、てんてこまいの日々が昨秋から続いておりまして、日曜以外はまともに休めない日々。
それが儲けにつながればいいのですが、空回り状態。
春までには、少し整理をつけなくてはと思いつつ、日々追われてます。

大好きな音楽を聴けなくなるのはまっぴら御免で、神奈フィルだけは絶対に押さえようと思っていた矢先にこれでした・・・・。
ブログ更新は、休日にまとめて書いたり、平日でも時間が取れればまとめ書きをしてます。
これもできなくなると、ワタクシ狂ってしまうかも・・・・・。

というわけで、行けなかった神奈川フィルの定期公演と同じ演目で、今日は悲しみのヴァーチャルコンサート体験をいたします。

 R・シュトラウス 交響詩「ドン・ファン」
 
 ブルッフ     ヴァイオリン協奏曲第1番
 
             Vn:松田 理奈

 ブラームス   交響曲第4番

             指揮:サッシャ・ゲッツェル


名曲集だけれど、ドイツ・ロマン派後期、交響詩・協奏曲・交響曲と王道でもあり、筋の通った実にまとまりのいい組み合わせのプログラムです。
元ウィーンフィル団員、オヤジも団員のゲッツェルはジャンプの達人。
 いや、指揮姿が面白いけれど、新鮮で正統派の音楽造りの有望株で、ウィーン・フォルクスオーパーでは「ウィンザーの陽気な女房たち」で大ヒット。
次回の同団の来日公演でも振ります。
神奈川フィルには2度目の客演です前回定期

あぁ、ゲッツェルを聴きたかった、見たかった

そして、わたしのお部屋コンサート。
適当に選びだしただけで、深い意味はない音盤です。

Strauss_don_juan_heldenleben_sinopo

R・シュトラウス 交響詩「ドンファン」

 ジョゼッペ・シノーポリ指揮ドレスデン・シュターツカペレ

濃厚な味わいながら明晰なシノーポリのシュトラウスは、ドレスデンの克明でかつ分厚いアンサンブルもって、分厚いステーキをイタリアンソースで食すみたいな、グルメチックな取り合わせの妙を感じる演奏。
演奏時間も20分近くで、聴き応え充分。

ゲッツェル&神奈フィルは、さぞや爽快に演ったんだろうなぁ・・・
そして、あのオケの美音だもの。

Buruch_marriner 

ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番

   Vn:パメラ・フランク

 サー・ネヴィル・マリナー指揮アカデミー・セント・マーテン・イン・ザ・フィールズ

ブルッフのこの名作、これまでコンサートで何回聴いてきただろうか。
コンサートの前半のトリにもってくるのに最適で、ソリストの名技も味わえる。
魅惑の旋律と情熱に溢れたこの曲、わたしは大好きです。
アメリカ娘、パメラ・フランクの明るく屈託のないヴァイオリンは、第2楽章などでは、ドイツの森を感じさせるような深みには乏しいけれど、その分、若やいだロマンティシズムが満載。
マリナーの清潔で、毎度さわやかなオーケストラも素敵なもの。

ハマっ娘の松田理奈たんのブルッフ聴きたかったなぁ(完全にオヤジですから)。

Brhams_heitink

 ブラームス 交響曲第4番

  ベルナルト・ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団

ブラームスを演奏して最高のオーケストラは、このコンセルトヘボウ。
そして、ウィーン、ベルリン、ドレスデン、バイエルンでしょうか。
そこに、神奈川フィルを加えることを無謀ですが、お許しください。
ハンス・マルティン・シュナイトの厳しい指揮のもとにあって、ブラームスの真髄を、そして元来のキレイな音色が重なって、ロマン派の最後の昇華を聴くことのできるオーケストラゆえに。

ハイティンクの1回目の全集録音から。
これが出たときは、ハイティンクが充実気にさしかかっていた時分で、ちょうど来日公演もなされて、わたしはそのレコードを買うことはなかったが、サワリだけは聴くことができた。
響きのきれいな演奏ながら、やたらと腰が重く感じたが、気力満点で、評論家諸氏の酷評は、なにもそこまでという印象だった。
CD化されて真剣に聴いても、その印象は変わらないが、堂々とした運びのなかに聴かれる甘い音色を聴き分けることができるようになった。
オケの魅力であり、ハイティンクの作り出す、ふくよかで柔らかな響きとの相乗効果でもありましょう。
2楽章の古風な佇まいも、このたびの試聴では聴き惚れてしまうこととなりました。
ヨーロッパの音楽であります。

ゲッツェル君は、きっとテキパキと、3楽章などはハツラツと若者のブラームスを演奏したのでしょうか・・・・・。

こうして、CDコンサートをしても、やはりライブには敵いませんねぇ。
ホールで、演奏家の皆さんと、聴衆の一人として同じ空気のもと一体感を味わいつつ、体で耳で目で音楽を感じる。
最高の至福でございます。

それと神奈川フィルという愛すべきオーケストラを一緒に応援する仲間たちとの集い。

最後にヴァーチャル乾杯をば

Azabu_beer

侘びしく、ひとり、ラーメン屋さんで、もやしキムチをツマミに缶ビール。

とほほ・・・・・・

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コメント

本当にお忙しそうですね。
でも生活に音楽を少しでも感じていたいですよね。
私の方が行ってしまってすいません。
本当にご一緒したかったコンサートでした。
たぶん私たちはこんなコンサートをいっぱい聴いてきたので今でも神奈川フィルを聴いているのだろうと思うのです。
ウィーン風のブラームスではありましたが、やはり充実したものでした。シュナイトさんの伝統はしっかり受け継がれておりました。
今度は4日にぶらいちがあります。
よろしかったらぜひ。
お目にかかれて、コンサートの余韻を一緒に楽しめることを心から楽しみにしています。

投稿: yurikamome122 | 2012年1月29日 (日) 09時39分

まさか、神奈フィルも聴けなくなってしまったんですか!

1か月もライヴから離れると、苛々してくるこの頃の僕ですが、それがyokochanさんの心の糧の神奈フィルなのですから、切ないですね。「沈黙」がご一緒できれば、とも思っていたんですが・・・。
初台の新シーズン、神奈フィルとブッキングしてyokochanさん、みなさんと、またお会いできるのでしょうか?
「大地の歌」や10番までには大丈夫、ですよね?

投稿: IANIS | 2012年1月29日 (日) 20時44分

yurikamomeさん、こんばんは。
このたびは、たどりつけませんで、残念至極。
今シーズン2度目になってしまいました。
早めにわかっていればチケット振替もできたものを、どうにもならなかったです・・・・。

あの頃の神奈川フィルの音が聴かれたとのこと、逃したものの大きさに無念極まりない想いですが、仕方がないです。
でも、いい指揮者と巡り合ったものですね。
あの人は、今後、引っ張りだこになりそうな予感。
次ぎの土曜も直前までわかりませんが、なんとかしたいと思ってます。

魅惑のプログラム、ほんとうに残念でしたが、ヴァーチャルにしてもなんにしても、音楽を失ったらオシマイだと痛感してます。

投稿: yokochan | 2012年1月29日 (日) 22時34分

IANISさん、毎度です、そして、こんばんは。
ご心配おかけしてしまい申し訳ありません。
さっぱりな仕事のうえ、手を広げ過ぎてしまい、こんなありさまです。
早く現場(?)復帰したいと頑張っております。
ですが、「沈黙」はなんとしても・・・・・。

しかし、神奈川フィルを聴けない切なさは、相当なものです。
辛すぎて辛すぎて、こんな記事になってしまいました。
物理的にどうしようもないとはいえ、やはり、音楽の力は強いです。

投稿: yokochan | 2012年1月30日 (月) 00時24分

本当にお忙しいようですね。。。
公演なんとかしようとして、行けなくなるのはとても悲しいですよね。ワタシは昨年9月ヴェロ指揮仙台フィルに行きそびれました。ずっと平穏だったのにこの日だけ超多忙になる運の悪さ。恨めしかったなぁ~。
例年にない寒さでもありますので、お体にも十分にお気をつけて下さいませ。
ぜひまた、クラヲタ会でもプチヲタ会でも、ご一緒致しましょう♪

投稿: 左党 | 2012年1月30日 (月) 19時51分

左党さん、こんばんは。
先般は失礼いたしました。
こんかいはまったく堪えました・・・。
チケットもフイにしてしましました。
バカなわたくしです。
ストレスで、毎晩ひとり晩酌が深くなっていて、飲まないと眠れません。。。
ヤバイですね。
頑張って、はやく復帰したいです。
あたたかいお言葉ありがとうございます!

投稿: yokochan | 2012年2月 1日 (水) 00時35分

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