« アクセスエリア お願いランキング | トップページ | ワーグナー オペラ管弦楽曲集成 »

2012年2月10日 (金)

ショスタコーヴィチ ジャズ組曲&タヒチ・トロット シャイー指揮

Berg

ひとりでモーニング。

朝早い新宿での待ち合わせ。
かなり早く着いちゃったし、朝ごはんも食べてなかったので、東口改札を出てすぐの、有名なる「ベルク」でモーニングいただきました。

トーストに隠れちゃってますが、卵とポテトサラダがついて、@370円。
狭い店で、席がなくて煙草吸う人に囲まれちゃって、地獄のような思いをしたけれど、息を止めてモーニングしました(笑)

しかし、この由緒ある店は実によろしい。
わたしが会社員になったころ、いやもっと前からあるのかしら?
少なくとも20年以上の歴史はあります。

まず、名前がBERGということで、実によろしい。
世紀末ヲタの心くすぐり、しかもドイツビールにソーセージやホットドッグですよ。
そして安いときたもんだ。

ユニオン行った帰りはここだ!

Shostakovich_jazz_music_chailly_2

ふたりでお茶を。

ショスタコーヴィチの多彩な音楽には、常に驚き、そのつかみどころのない多面的なお顔にこそショスタコの個性があるのでしょう。
ピアニストとしても名手だったから、いろんな曲を受け入れ演奏していたし、ソ連では禁断だったジャズにも目覚め、ソヴィエトならではのジャズを作り上げるべく、オーケストラのためにジャズ組曲をふたつ残している。

ジャズ組曲第1番は、1934年、交響曲は3番までを書きあげていた年の作。
親しみやすい3つの曲、ワルツ・ポルカ・フォックストロットからなっております。
ひとを食ったような、風刺にとんだ軽~い感じの短編で、少々あっけないっす。

ジャズ組曲第2番は、1938年、交響曲では、かの5番と6番の間の年。
それらの交響曲では、あんなにシリアスしてるのに、機知と軽やかで無意味なくらいに軽薄感がただよう。
こちらは8曲もあって、ポルカやマーチ、ワルツの形式となっていて、多分にウィーンのそれを意識しているそうな。
いずれも、みなさん、どこかで聴いたことあるような曲ばかり。
聴いてなくても、聴いた気がする不思議なほどにメロディアスな音楽。

同時期に、あのしかめっ面の交響曲や、暴力的・エロティックな「マクベス夫人」を書いているのだから、ほんとに不思議なショスタコーヴィチ。
こうした軽めの音楽を書いて、一息ついて、仮面人生に休憩を決め込んでいたのでしょうかね?

当CD、最後に収録の「タイヒ・トロット」~「二人でお茶を」は、もう少し前、1928年に、アメリカのミュージカル・ブロードウェイ系作曲家ヴィンセント・ユーマンスの「二人でお茶を」を小品として編曲したもので、初見から45分で、洒落たオーケストラ・ピースに仕立て上げたとされる。
おしゃれで、甘酸っぱくて、スィーティな3分30秒。
これ聴いちゃうと、ひとりで、モーニングを食べるなんて味気ないことおびただしいですなぁ・・・・。

リッカルド・シャイーが、コンセルトヘボウ時代に残した名演のひとつで。
こんな風な、肩肘はらない曲となると、シャイーはほんとウマいもんで、ヘボウも魅惑的な音色を出しまくってますぞ。
ヤンソンスもいいけど、髭のシャイーもいい。
(ところで、Chaillyと書いて、なぜシャイーなんだろ。イタリア語の不可思議なり。
 それと、神田に「シャイー」というイタリアンレストランがあって、なかなかおいしいらしい。ランチならリーズナブルっぽいから調査に出向いて、何故シャイーなのか聞きに行こうかしらん)

|

« アクセスエリア お願いランキング | トップページ | ワーグナー オペラ管弦楽曲集成 »

コメント

ショスタコーではなくて新宿ベルクの方に惹かれちゃいました。
ここは安くて美味しくって、大好きな店です。
ランチだったかブランチだったか、パテが絶品。
コーヒーの回数券はよく見かけても、ビールの回数券まであるのはこの店ぐらいじゃないカト。。。
たしかに喫煙者に挟まれるとツラいですかね。

投稿: はるりん | 2012年2月10日 (金) 22時22分

はるりんさん、こんばんは。
ベルクをご存知の方がいらっしゃってウレシイでし。
何度も退去が噂されますが、ファンの声も強く、継続している極小パブですね。
朝から、堂々とビールが飲める店は、都心では貴重かもです(そんな自分になってみたいですが・・・笑)
ビール回数券があるのは知りませんでした。
新宿ヲタ会の、ひっかけ一軒目に最適かもです。
そしてできれば全面禁煙にしていただきたいですね。

投稿: yokochan | 2012年2月10日 (金) 23時17分

今晩は、クラヲタ様。偶然真央ちゃんの美演技を見ようとした四大陸フィギュアで、この曲を使用していた女子選手がいました。正直初めて聞きました。映画「エレファントマン」のテーマを思い出させるメロディーですね。琴線に触れるものがあります。クラヲタ様、先の見えない閉塞感の大きい昨今ですが、めげずに行きましょう!何とかなります。これまでだって何とかなってきたなら、大丈夫これからだって何とかなります。

投稿: ONE ON ONE | 2012年2月11日 (土) 20時46分

ONE ON ONEさん、こんばんは。
このところ数年、フィギアは見てませんでしたが、それというのも日本人選手たちの音楽選曲が海外のものに比べ辟易とさせるものばかりだったからなのです。
そして、このショスタコの音楽を使ったというのはかなりスゴイです。
かつて、英国音楽のアルウィンを使った素敵な女性がいましたし。(カナダ?)

心温まるお言葉、ありがとうございます。
これまでも、なんとかなる、でやってきましたが、今回ばかりは。。。でもそう思わないように、耐え抜く気持ちです。
人生は苦なり、ですからね!

投稿: yokochan | 2012年2月12日 (日) 00時54分

ショスタコーヴィチのこれらの曲は本当に愉しいですね。
映画音楽も「ハムレット」など本当に名曲です。
本当になんでもできちゃう人だったんだなぁ・・・
最後の本音はやはり遺作のヴィオラ・ソナタでしょうね。

投稿: 影の王子 | 2012年2月12日 (日) 12時45分

影の王子さん、こんばんは。
ショスタコは、実に多彩な作風でした。
交響曲ばかりでは理解できないかもしれません。
ヴィオラ・ソナタは、月光ソナタの引用が印象的ですね。
皮相な15番のパロディとともに、深いものがあります。

投稿: yokochan | 2012年2月12日 (日) 23時16分

yokochan様
シャイーは、しかつめらしくブルックナーやブラームスをやって貰うより、ここにお挙げのショスタコーヴィチの『ジャズ組曲』やヴァレーズ作品集などの方が、板についている感が、ありますね(笑)。ワーヘナールの管弦楽曲集も、直輸入盤で見つけ、愉しく拝聴しました。

投稿: 覆面吾郎 | 2024年2月10日 (土) 10時49分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ショスタコーヴィチ ジャズ組曲&タヒチ・トロット シャイー指揮:

« アクセスエリア お願いランキング | トップページ | ワーグナー オペラ管弦楽曲集成 »