ベルリオーズ 幻想交響曲 カサドシュ指揮
6月の小便小僧は、想定内の雨支度での大胆なる放尿ぶり。
ホント、どうやって着せるんでしょうか。
かわいいお背中にブーツ、哀愁そそる傘。
関東地方は、まだ梅雨が始まったばかり。
熱帯風ドカ雨はいやですよ。
しっとりと風情ある梅雨であって欲しいもの。
ベルリオーズ 幻想交響曲
ジャン=クロード・カサドシュ指揮 国立リール管弦楽団
(1980.6 @リール)
今月の幻想交響曲は、それこそ、しっとりとしなやか、本場おフランスの香りのする純正仏国産の麗しき演奏で。
クロード・カサドシュは、高名なるピアニスト、ロベール・カサドシュの甥で、もう77歳になるが、フランス国内での活躍が多いため、なかなか日本などでは評価が伝わりにくい指揮者だ。
録音もかなりあるものの、レーベルがハルモニア・ムンディやシャンドスだからなかなかメジャーではないし、欧米一流オケへの客演としての名前もあがってこない。
ともかく、地味系のフランス人指揮者なのだが、こちらの幻想は、ゆったりとエレガントで、慌てず急がず、最初から最後まで、落ち着きを失わない冷静なムードで進行する幻想なのだ。
演奏時間にして55分は、この曲にしてはかなり長いものです。
ときおり嘆息が聞かれそうな後ろ髪惹かれるような第1楽章。
エレガントの極み、お洒落なワルツの2楽章は、よく聴けば推進力あってノリがよいです。19世紀フランス絵画のような洗練された香り高いムードを感じる第3楽章。
わたしには、コローの絵などを彷彿とさせる演奏ですよ。
かつてのマルティノンの演奏に近いかも。
断頭台への行進は、刺激的で一切なく、ゆったりと少しレガートぎみに演奏されて、妙に新鮮ですが、もっとガンガン行って欲しいと思ったりもします。
かつて、マリー・アントワネットは、刑場へ連行されるとき、見せ物にされる馬車に乗せられるときに「ごめんあそばせ」と申したとか。
まさに、そんな感じの演奏なんです。
おなじく、終楽章のヴァルプルギスも、堂々たるインテンポで刺激臭いっさいない。
威圧的なフォルテもなし。しかし打楽器は結構強烈。
オケの力量も正直、もっと上を求めたいところなれど、多少のローカルな味わいがあってよい。
こんな「幻想交響曲」もありだと思う。
ほんとうは、もっともっと鄙びて、下手くそで野暮ったいローカルな「幻想交響曲」があってもいいと思うくらい。
同様に、フランクやドビュッシーも、そんな風に地域の風を感じさせる演奏が好きなんです。
次ぎの「幻想」は、もう完全に夏、7月です。
何度も言いますが、ほんとうに、日々が早く、カレンダーが次々に更新されます・・・・。
| 固定リンク
コメント
おはようございます、よこちゃん様。月例「幻想&小便小僧」楽しみにしておりましたざますよ。ミーは本日、おフランスらしくイヤミさん風に会話しますざんす。赤いべべ着た可愛い小僧ちゃんの姿に目尻が下がりっぱなしざます。
鬱陶しい梅雨の時期に突入。という事は今年も半分終わるわけざーます。ホント時間の経つのが早ようございますざんす。ベルリオーズがこんな言葉を残していたざますね。国営放送の何かの番組で紹介されておりましたざます。「時間は素晴らしい教師だ。残念なのは、すべての生徒を殺してしまうことだ」うーん、なかなか考えさせられるお言葉ざんすよ。
投稿: ONE ON ONE | 2012年6月17日 (日) 02時29分
ONE ON ONEさん、おはようございます。
おフランスの香りただようコメントどうもありがとうざーます!
6月の小僧は、実にカワイイですね。
梅雨のうっとおしさも、少し晴れる気がします。
そして、ベルリオーズのお言葉。
初めて聴きました。
ワタクシ、いま、時間という先生に殺されそうざーますわよ(笑)。
けだし、名言でございます!
投稿: yokochan | 2012年6月17日 (日) 10時27分
お!出ましたね!
後ろ姿が特に可愛い!!!
投稿: edc | 2012年6月17日 (日) 21時52分
euridiceさん、こんにちは。
少し遅れましたが、今月はコレでした。
そうですね、今月はとりわけ可愛いです!
投稿: yokochan | 2012年6月18日 (月) 10時47分