ベルリオーズ 幻想交響曲 ブーレーズ指揮
遅ればせながら7月の小便小僧くん。
大体予想していた、バケーション・バージョンですから、梅雨明けに持ち越ししてました。
でも、関東は、ここ二日間涼しいです。冷房要りません。
ひまわり担いで、ひまわりのTシャツ着て、麦わら帽子かぶって、小便しちゃう、お茶目な7月でした。
後ろ姿は、失敗しちゃったから、画像ちっちゃくなっちゃいました。
2011年7月の小僧に幻想は、こちら→
ベルリオーズ 幻想交響曲
ピエール・ブーレーズ指揮 ロンドン交響楽団
(1967年 ロンドン)
ブーレーズの幻想といえば、若い方々にはDGへのクリーヴランド盤が一般的でありましょうが、新盤はいまだに未聴。
わたしのような古めの聴き手には、60年代のロンドン盤の方に懐かしいイメージを抱くのです。
でもそれはイメージだけ。
今回、久方ぶりに聴いてみて、ちょっと意外でびっくりでしたよ。
この幻想が録音された67年といえば、ブーレーズがバイロイト音楽祭に「パルシファル」でもってデビュー(66年)した頃で、作曲家としてのブーレーズが本格指揮を始めた時期。
自作以外では、コンサートホールへの春祭や、水上の音楽などがこれに先行していて、CBS専属としてフランス物を中心に鋭利でクールな録音をスタートさせた。
いまの大家として安定感と抜群の精緻さを持った数々の演奏も素晴らしいが、そんなに聴いてないし、私には、60〜70年代の尖がったブーレーズの方が好き。
この幻想では、姉妹作のルイ・バローをナレーターに加えた「レリオ」と組み合わされて2枚組で発売されるという一筋縄ではいかないブーレーズぶりを示しておりました。
わたしはレコードで幻想のみを買って、その後友人と交換してしまって手放したのでしたが、このレリオをまだ聴いておりませんので、なんとかセットで聴いてみたいと思ってます。
で、幻想のみをCDで買い直して30年ぶりに聴いてみる。500円でしたよ。
あれ? とんがったブーレーズ、こんなだったっけ??
まず記憶を失っていたのが、その遅く、のたうちまわるような失速テンポ感。
全曲で約53分。
1〜3楽章は、ごく普通。
透明感あふれる1楽章は少しあっさりぎみだけど、なかなかに快調な滑り出しで後続が期待できるし、フォルテがうるさくないのがいい。
ワルツが実に瀟洒な雰囲気でイケてる2楽章。
思いのほかのどかにやってます3楽章の野の情景は、楽譜そのもをクリアーに解釈しただけみたいな。
しかし、断頭台への行進は、あまりに遅々とした死への旅に、聴いてて後ろから小突きたくなります。いやいや、そんな死への不安に満ちた方に、酷いことしちゃいけません。
それこそ、まずいことに・・・・。
思えば、この行進をズンズン積極的に快速にやるのって、不思議なことじゃないですか。
処刑台に向かうのに、アレグロ以上のテンポでひょいひょいと行進するのって死の恐怖がなさすぎですからして。
同じく、ヴァルプルギスの様子も、恐る恐る、怖いものとドキドキ遭遇しながら迎える初めての地獄の夜って感じで、不気味なほどの冷徹さと冷静なる音楽運びに、それこそ不気味さを想います。
ブーレーズの狙いは、こんな風に、一般的な幻想解釈にメスを入れ、標題音楽としての解釈の矛盾を明らかにすることだった・・・のかも。
まだ聴かずの新盤、こうなれば聴いてみなくては。
この録音の67年、ロンドンでは、ビートルズが全盛期ですよ。
名作「サージェントペパーズ」が録音されたのも67年。
ロンドンのオケには、クレンペラー、ボールト、バルビローリ、ハイティンク、ケルテス、ケンペなどなど、そうそうたる指揮者が目白押しにおりました。
この時代のロンドンに行ってみたいものです。
| 固定リンク
コメント
待ってました!
可愛いです!!
ひまわり、ひまわり柄のシャツの朱色、
麦わら帽子、どれも夏らしくて
明るくていいですね!
投稿: edc | 2012年7月21日 (土) 23時03分
お待たせしちゃいました。
梅雨明けを待ってたものですから。
7月は、例月にも増して、ばっちり決まってますね。
ほんと、幸せな明るい夏です!
投稿: yokochan | 2012年7月22日 (日) 01時25分