プロコフィエフ バレエ組曲「道化師」 アバド指揮
都内北区赤羽の名店「まるます家」。
ここは、AM9:00~PM10:00という営業時間で、酒から、豊富なおつまみから、定食、ご飯ものまで、オールタイムで楽しめちゃうワンダーランドですよ。
ネット上ではとんでもなくいろんな情報が出てます。
先日、川口でお客さんとPM5時からしこたま飲んで。
(生ビール1、熱燗4、生酒1、焼酎1)
そのあとひとり、都内方面に戻る途中、急に思い立ち、赤羽に途中下車。
PM7時30分。
この時点で、もうそうとう酔ってます。
そして、なんと行列に並んで、「まるます家」さんでしたよ。
「ごめん、こんな席で」と通された急ごしらえの席は、どうしてどうして、カウンターじゃなかったけれど、劇団ひとり居酒屋にしてはもったいないお席。
でも、初挑戦の店で、「何します?」と急に言われても、酔ってるし、メニューは壁に貼ってある紙が遠くて読めないし・・・・・、で、思いついたのが、「うなぎ」。
そしたら、「ないない、ない!」って怒られちゃった。
で、気を取り直して、出てきた言葉が「チュウハイ、やまかけ」と、何故か「イカ納豆」。
で、こうなりまして、おんなじようなのばっかりのパワーアップ商材ばかり。
アタクシ、決してそんなつもりじゃぁ・・・・・。
このあと、おばちゃんがやたらと丁寧に・・・・。
こうなりゃ、やけくそっ、とばかりに、遠目に見えたメニュー札から、「メンチカツ」をオーダー。
これはしかし、マジにうまかったぜ。
ライスもらおうとおもったけど、ガマンしてやったぜぇ。
チュウハイ飲んで、ネバネバ系ツルツル流し込んで、メンチカツだぜぇ。
この店、お酒は3杯までの決まりがあるので、このあたりでオバチャンとお別れ。
これで、よく覚えてないけど、2000円チョイ。
「すいませんぇ~ん、こんな席で申し訳ありませ~ん、またいらしてね」
な~んて、言われちまったぜ、おい。
このあと、へろへろのワタクシ、駅のパン屋さんに突入して、ベーコンエピやソーセージフランスや、アップルパイや、グラタンパンなどを購入したようで、さらに田町駅に降りて、駅前のベンチに座ってそのパンを食って、コンビニで北川景子のアイス「パリッテ」を買って、食べてやったぜ。
朝起きたら、記憶はないけど、そんな残骸をいくつも発見して、悲しかったぜぇ。
はぁ。
プロコフィエフ バレエ組曲「道化師」から
クラウディオ・アバド指揮 ロンドン交響楽団
(1966.10 @キングスウェイホール、ロンドン)
飲むとひとり道化師のようなワタクシ。
音楽にも「道化師」とタイトルされた作品はいくつもありますが、やはりオペラやバレエに多い。
一番は、レオンカヴァッロのオペラ、それとヴェルディの「リゴレット」もそうでしょう。
いずれも、お笑いを宿命とする男の悲哀と涙の悲劇で、優しい仮面の裏の激情を描いてます。
それと、最近また復刻したカバレフスキーのナイスなオーケストラ組曲「道化師」。
これはいいです。メロディがヒロイックでかっこいいです。
あとは、プロコフィエフのバレエ音楽「道化師」です。
こちらは、「ロミオ」や「シンデレラ」に押されて、人気の点で少し落ちるかもしれません。
「アラとロリー」に続く、プロコフィエフ2作目のバレエ作品は、1915年で、作者24歳。
例によってディアギレフのバレエ・ルッスからの依頼によるもの。
第一次大戦により初演もされることなく、またディギレフからの要請で大きく手を加え、1921年にパリで初演されている。
さらにその後、バレエ組曲として自身の手で編まれたのがこちらの組曲で、全部で12曲のうち、アバドは9曲を選んで録音している。
この作曲から初演までの6年間の間に、プロコフィエフは、ロシア革命の難を逃れ、アメリカ亡命を決意し、シベリア鉄道でユーラシア大陸を横断し、航路、福井の敦賀にやってきて、そのあと日本各地を旅することとなります。
わたしたち日本人が、ときにプロコフィエフの音楽に感じる親しみは、こんな経緯で採取された日本のメロディがどこか根底に使われてたりするからでありますね。
内容は、細かくは不明ながら、「7人の道化師を騙した道化師の物語」とサブタイトルがつけられているとおり、ひとりの道化師が、仲間の7人の道化師を騙して金をくすめとり、その7人が道化師を殺してやろうと繰り広げる物語・・・のようであります。
この音楽は、けっして豊かでも、面白くもありませんが、やはりなんといっても、プロコフィエフならではの弾むリズムと、抒情性、興奮呼び覚ますバーバリズムに、早くもあふれているところが魅力なところです。
後半の争いの場面や終幕の踊りでのダイナミックで、野生的な雰囲気は面白いです・
それと、この頃通じていたストラヴィンスキーとの交流の影響とも思われる場面が、道化師たちの妻の死の場面で、「ペトルーシュカ」を完全に思わせるミステリアスぶり。
舞台で観たら、きっと面白いのでしょう。
アバド、34歳の指揮。
1966年は、レコーディングでは、ほぼデビューの年で、ウィーンフィルのベートーヴェンに次ぐ録音と記憶します。
青臭さが一切なく、当時も機能性抜群だったロンドン響を縦横に指揮しつつ、堂々たる演奏になってます。
リズム感、旋律の歌わせ方のしなやかぶり、強靭なまでのカンタービレ、切れ味の鋭さ・・・・、どれをとっても、いまのアバドと遜色なく、こうした曲では、アバドはまったく変わりない俊馬ぶりなのでした。眩しいですよ、音が。
オリジナルカップリングの。「ロミオ」組曲は、後年のベルリン盤とも違った推進力が。
3番とのカップリングだった第1交響曲も清々しい、軽快な演奏に思います。
イタリア人は、プロコフィエフが得意なんです!
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コメント
お早うございます。プロコフィエフは好きですが、初期のバレエはほとんど聴いたことが無いです。アバドのこの名盤も、DGから出ているスキタイ組曲も聴いたことが無いです。プロコのバレエといったら社会主義リアリズムになってからのロミオとジュリエットとシンデレラぐらいしか聴いたことが無いという惨状です。トルストイの小説を原作にしたオペラ「戦争と平和」はベルティーニのDVDが欲しいのですがまだ買っていません。アマゾンやhmvでほしいと思った商品を全部買っていたら私は破産してしまいます(笑)。カバレフスキーの道化師は好きです。シャンドスのシナイスキーとナクソスのゴロフスチン盤を持っています。朝比奈先生がソ連でカバレフスキーに会ったとき、「日本で私の曲は演奏されてるか?」ときかれ、「もちろんだ。私もあなたの曲を演奏する」と答えたら「 道化師だろう。私はあれしか書かなかったみたいに言われてるんだ」と言われたそうです(笑)。
投稿: 越後のオックス | 2012年10月26日 (金) 05時30分
このCDいいですよね。
当時のデッカの録音も素晴らしいし。
「道化師」迫力十分の演奏です。
プロコフィエフの曲にはハズレが少ないと思います。
しかし、アバドはこのロンドン響やシカゴ響との録音が好感が持てます。
投稿: 影の王子 | 2012年10月26日 (金) 21時36分
越後のオックスさん、こんにちは。
いやいや、わたしも同じようなもので、プロコフィエフを、というより、アバドやプレヴィンといった好きなアーティストだから、という側面で聴いたりしているのが実情かもしれません。
大作「戦争と平和」はわたしも聴いてみたくて、ヒコックス盤をねらってます。
おやじさんのカバレフスキーのエピソード、面白いですね。
投稿: yokochan | 2012年10月27日 (土) 17時34分
影の王子さん、こんにちは。
60~70年代のデッカ録音は特に素晴らしかったですね。
最近はショスタコの方に人気が偏りがちですが、プロコフィエフのそれこそプロフェッショナルぶりは驚きです。
もう実現することはないのでしょうが、ロンドンやシカゴとの共演をもう一度望みたいところです。
投稿: yokochan | 2012年10月27日 (土) 17時38分