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2012年11月 3日 (土)

ベルリオーズ 幻想交響曲 サロネン指揮

Hamamatsucho201211_a

早いものでもう11月。

風も冷たくなってきました。

完全防備の11月の小便小僧は、消防士さんの出で立ちです。

お顔真っ暗です。

Hamamatsucho201211_b

秋の火災予防運動との連動コスプレでしたよ。

どちらさまも、「火の用心」ということで。

Berlioz_symphony_fantastique_salone

   ベルリオーズ  幻想交響曲

    エサ・ペッカ・サロネン指揮 フィルハーモニア管弦楽団

               (2008.9.28@ロイヤル・フェスティバル・ホール)


またまた月イチ幻想となりました。
このあいだまで暑い暑いと言っていたのに、街には早くもクリスマスの飾り付けがちらほら。

そして、どんだけ「幻想」が好きなんだとお思いでしょうが、そこそこ好きなんです。
かなり好きじゃなくて、そこそこ。
不思議とCDをこれまで集めてしまっていたものですから、毎月取りあげてやろうと企画したら、まだまだやれちゃう。
小便小僧のシュールなコスプレを毎月撮影する楽しみと相まって、まだまだ続けられそうですよ。

今月の幻想は、サロ様こと、「サロネンの幻想」

わたしと同い年のサロネンは、紅顔の青年指揮者だった頃からずっと聴いているけれど、その若々しい面影はずっと変わらないし、そのクールさの中にも熱さを感じるのも今も昔も変わりません。
そんな域から脱して、巨匠風の趣きが備わっていくのはこれからでしょうか。
作曲家でもあり、そのレパートリーが、近現代ものに偏りがちなところは、ブーレーズとも相通じるところがありますが、そのブーレーズの若い頃の冷徹さは、サロネンにはあまりありません。

フィンランド放送響、スゥエーデン放送響、ロサンゼルスフィルと順調にステップアップしてきて、ヨーロッパへ帰ってからは、フィルハーモニア管の主席に。
かねてより相性のいいオーケストラでした。
ロスフィルあたりで録音して欲しかったけれど、こちらのフィルハーモニアとのライブは、とても面白くて、サロネンならではの名演となりました。

わりとおとなしめ、至極まっとうな展開の1楽章ですが、リズムの弾み、刻みの明確さ、俊敏さ、サロネンならではの特徴がジワジワと出てきます。
2楽章のワルツも、まっとうな運びですが、しなやかな線の美しさが聴きどころ。
3楽章は、繊細で極めて美しい田園風景。強弱のダイナミクスも広大。
そして、かっこいいのが断頭台。ティンパニの連打はちょっと聴いたことがないくらいに、弾けてぶっ飛びまくってます。ガンガン行進できます、断頭台!
断頭台のあとは、阿鼻叫喚のあちらの世界・・・、ですが、冷静クールな展開。
しかし、徐々に青白い炎が熱を持つように熱くなってくるのがサロネンの音楽。
展開部から終結にかけてのエネルギーのカロリー度数はかなり高まってきて、インテンポで行き切るかと思ったら、最後の最後でぶっちぎりのゴールインを見せてくれ、観衆のライブ喝采も楽しめるのでありました。

やっぱり、サロネンの音楽はかっこエエで

Hamamatsucho201211_c

新幹線とモノレールを左手に、もう1枚。

浜松町駅西側最先端。

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コメント

サロネンの音楽かっこいいですよね~。クールなのに熱いという不思議な快感。何度かライブを聴きに行っていますが期待を裏切られることはないです。このベルリオーズの幻想もサントリーホールで聴きましたよ。来年も来日してストラヴィンスキーの春の祭典や、マーラーの交響曲第一番を振ります。もちろん聴きに行きますよ。今から楽しみです。

投稿: ナンナン | 2012年11月 3日 (土) 23時29分

ナンナンさん、こんばんは。
N響を振っても、サロネンは冷静なオケから熱い響きを引き出しますね。
もっともっといろんな曲を聴きたいです。
来春の来日も期待してますが、共演者ゆえにチケット高が気になります。
演目ももっと大胆であってほしかったような・・・。
でも久しぶりに聴いてみたいです。
絶対、すごいのがわかってますからね。
忘れられないのは、N響との「マンダリン」です。

投稿: yokochan | 2012年11月 3日 (土) 23時50分

おおお、サロ様だ(笑)
私もサントリーでの「幻想」聴きました!
まさに青白き炎が噴出する「幻想」で大感激したのですが、
とある方いわく「全然色彩感がないわよねぇ~」。

お前はなにもわかっていない(笑)

そんなわけで来年の公演も行きますよ~。
「ハルサイ」とシベリウスが楽しみです!
そして、N響とのマンダリンは私も忘れられない演奏です!
数多く聴いたサロ様の演奏でも指折りの名演でしたよ!

投稿: minamina | 2012年11月 4日 (日) 08時37分

minaminaさん、こんばんは。
実演をお聴きでしたか!

色彩感がない、確かに、でも何か?

わからないヤツにはそう言わせておけ、ですね。
まったく同感。
この質感はわからない人にはわからない、です。

来春はたぶん行くことはないと思いますが、親日家のサロ様ですから、きっとまたすぐに来てくれると期待します。
でも、なにも、ベト7をやることはないと思うのですが。
だがしかし、ロスではベートーヴェンチクルスをやってますから、いっそ全曲やって欲しいと思いますね。

投稿: yokochan | 2012年11月 4日 (日) 22時29分

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