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2013年5月 4日 (土)

ベルリオーズ 幻想交響曲 バレンボイム指揮

Hamamatsucho1


またしても月が変わり、小便小僧と、月イチ幻想の時期とあいなりました。

ほんと、日々の流れは早いものです。

5月はお約束の端午の節句、鯉のぼり担いでますよ。

おまけにキンタローときた。

Hamamatsucho2

尻丸出し!

新聞の兜もいいね!

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   ベルリオーズ  幻想交響曲

    ダニエル・バレンボイム指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

                      (1984.9 @ベルリン・イエス・キリスト教会)


どれだけ幻想交響曲を毎月聴いているんでしょうか。

ツキイチの代替候補は自分の中でもいくつかありますが、小便小僧とのカップリングも考えると、まだしばらく続けたいと思ったりしてます。

ネタ切れではありませんが、バレンボイム盤を。

いや、バレンボイムがダメだと言っているわけじゃありません。

バレンボイムの幻想といえば、パリ時代のパリ管との演奏が、妙に生々しくて、グロテスクで、優美で、そう、あらゆる要素がはちきれそうに入り込んでいて、おまけにパリというおフランスの優美さもあって好きなのです。

今回は、そのあとの、カラヤンとベルリンフィルの隙間風吹く環境をうまく利用したCBS録音を久しぶりに聴いてみました。

一聴、わかるのが、イエスキリスト教会での響きの豊かな録音。
この録音会場で聴くベルリンフィルの音は、60年代のカラヤンの音、それも優美で横への広がり豊かな響きに同じくする印象。
しかし、カラヤンのような抑制美はなく、オケの美音と実力に、思いきり感心して酔ってしまってる印象もあって少々底浅な感も。
でも、迫力感ではかなり思い切った行動に打って出たバレンボイムの実力が味わえる。

断頭台終結から、ヴァルプルギスにかけての切迫感と、最終エンディングのド迫力は、さすがにベルリンフィルを指揮しているだけのことはあって、とどめようもない爆発力を感じ、聴き手は幻想を聴く快感を得ること間違いなしになるんです。

これでいいのかなぁ~、と思えばそれきりだけど、カラヤンの縛りから少し外れて、レコーディングを楽しんで見ました的なベルリンフィルの魅力は充分すぎるほど味わえます。

ほんとは、バレンボイムでなくて、当時まだギンギンだった小澤征爾さんの指揮で録音してくれるとよかった。

今回は、高校時代に買った黄ばんだスコアを見つけ出して、音符をなぞりながら聴いてみた。
音符の数の多さ、情報量は、ハンパないけれど、オーケストラの配列は伝統に即したもので、ただ楽器の数が多いだけで、指定の数は2管編成だし、ベートーヴェンの延長といえばいえなくもないものでした。(と恐れながら思いました)

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しかし、この時代恐らくあり得ない、もしくはユニークなものは、弦楽器群の分奏で、5楽章では、第1、第2ヴァイオリンが、それぞれ3部に分かれているし、ヴィオラも2部に。


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それと、なんといっても弦を弓の反対側で叩くように弾くコルレーニョ奏法はべルリオーズが大々的に採用したものと思われ、スコアではへんてつもないけれど、実演では極めて斬新に感じます。

しかし、スコア視聴して、指揮者の大変さ、そして何より、この曲のオーケストラの皆さんの大変さ、大いにいたみいりました5月の幻想でした。
いつも文句ばっか言ってすいません。

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コメント

今晩は、よこちゃん様。
何という偶然。 一昨日、このCDをブックオフの¥500コーナーで見つけ買ったのですよ! 掘り出し物でした(笑)
長嶋氏と松井氏の国民栄誉賞の派手なニュースで明日の一面は飾られるのかと思いますが、中村ノリさん、やりましたね。2000本安打達成おめでとうございます!それに今年のベイスターズは連敗しませんね!よしよし( ̄ー+ ̄)ニヤリ
しかし、何故今さら長嶋氏に(授与するならもっと早くても良かったんじゃない?)何故松井氏に(G贔屓?)と疑問はなくはないのでありますが。。。(あべちゃんの人気取り?)
まぁ、野球に注目が集まるのはいいか…という事にいたします。
もう一度、ノリさ~ん、大々々記録達成おめでとうございま~す☆☆☆☆☆

投稿: ONE ON ONE | 2013年5月 5日 (日) 21時08分

ONE ON ONEさん、こんにちは。
あら、そんなに安く売ってるんですか。
でもお買い得でしたね、掘り出し物を発見すると幸せな気分になります。

で、今シーズンふたりめの2000本、早くでました。
苦労人ノリさん、一言多いけれど、ベイを最終地点として、チームをけん引する役割を担ってますね。
ほんとにうれしいです。
あと私的には、優勝時からいる金城の復活がとてもうれしいのですよ。
日替わりでいろんな選手が活躍する層の厚さは、強くなってきた証です。
田村、小池、森本たちがまだ控えているんですからすごいです。
あとは、番長に1勝を!

で、栄誉賞に関しましては、おめでとうございます、の感想しかございませんが、ちょっとマスコミものり過ぎかと。

投稿: yokochan | 2013年5月 6日 (月) 13時49分

今晩は、よこちゃん様。 すんません。¥500コーナーでの掘り出し物、バレンボイム/ベルリンフィル盤ですが、貴殿のご紹介のものとは違うようです。CBS-SONYが出している廉価盤シリーズのものでした。録音場所も年もよく分かりません。とは言うものの、大変お得な買い物でした。今日また、掘り出し物見~つけた!石田泰尚コンマスの2ndアルバム「ドルチェヴァイオリン」を¥1250でゲットです。 お風呂あがりにアイスティーを飲みながら聴いております

投稿: ONE ON ONE | 2013年5月 7日 (火) 21時26分

PS…番長の2つ目の勝ち星、無茶苦茶嬉しいです!

投稿: ONE ON ONE | 2013年5月 7日 (火) 21時28分

ONE ON ONEさん、こんばんは。

バレンボイムの幻想のCBS盤はひとつしかありませんので、たぶん同じ音源だと思います。
パリ、ベルリン、シカゴの3種がバレンボイムの幻想です。

それにしても、そちらの石田コンマスのCDは掘り出し物ですね。
じつは、わたくしも聴いたことありません。
彼の繊細で美しい音色をイメージいただければ、神奈川フィルの響きを想定いただけると思います。
アイティーがお似合いですなぁ~、いいです!

番長の勝利、ホンマにうれすぃ~

投稿: yokochan | 2013年5月 7日 (火) 21時55分

今晩は。バレンボイム指揮ベルリンフィルの幻想、私も持っております。でもバレンさんには申し訳ないのですが、今日までまともに聴いたことがなかったのです。以前にも書いた覚えがありますが、私の母は濫費家で、仕事のストレスがたまったりすると高価な文学全集やクラシック音楽全集を衝動買いすることがある人です。私が高校生だった20年前にもCBSの90枚組の全集を先のことも考えずに買っているのですね。しかしバレンさんは苦手な指揮者だし、ベルリオーズは虫が好かない作曲家の最右翼でしたのでずっとこの盤は聴かないできました。でも最近になってやっとベルリオーズを偏見を持たないで聴けるようになって、バレンさんとベルリンフィルの幻想をたった今聴き終えました。演奏も音質も素晴らしいです。カラヤン時代のベルリンフィルのいいところが全部出ています。音質の良さも特筆ものです。バレンボイムの解釈も。ベルリオーズは虫が好かない作曲家、バレンボイムは指揮者としてはピアニストとしての名声の上にのっかっている人という思い込みに縛られていた自分がアホに思えてきました。バレンさんのベルリオーズだと豪華キャストを率いた「ベアトリスとベネディクト」に最近深い感銘を受けたことも書いておかなければなりません。

投稿: 越後のオックス | 2013年8月26日 (月) 23時25分

越後のオックスさん、こんにちは。
CBSのファミリークラブのCD大全は、会社員時代にも社内販売みたいなものがありました。
いろんなご家庭に眠っているんですね。
そして、素敵なお母様をお持ちです!

バレンボイムの個性は、どうもいまだにわからないところがあるんですが、ひとたび本人が気に入って、何度も取り上げるようになると、まったくもって他の追随を許さぬ大演奏となるようです。
ワーグナーの後半の作品がその典型ですが、ベルリオーズはオーケストラによる変化がある意味楽しみです。
ここでのベルリンのオケの解放ぶりは、すごいものがありますよね。
お聴きとりいただき、とてもうれしいです。
ベネディクトもなかなかの演奏ですし、いい曲ですね。
いずれ取り上げたいと思ってます。
ありがとうございました。

投稿: yokochan | 2013年8月28日 (水) 23時38分

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