コルンゴルト チェロ協奏曲 ベルガー
わたしの住む関東地方も今日、梅雨に入っちゃいました。
しかも明日は蒸し暑さと豪雨も予想されてますし。
前にも書きましたが、本来の日本的な風情ある梅雨は、今は昔。
前線が居座って、いやな熱帯性の低気圧がそこにやってくる。
こんな風に、花を愛でてる場合じゃなくなってくるし。
こちらは、山下公園のもう旬の過ぎたバラ園。
コルンゴルト チェロ協奏曲 op37
Vc:ユリウス・ベルガー
ヴェルナー・アルベルト指揮 北西ドイツフィルハーモニー
(1991.2 @ヘルフォルト)
今日、5月29日は、エーリヒ・ウォルフガンク・コルンゴルト(1897~1957)の誕生日。
何を聴こうかと思い、時間的にも短くて、そして、甘くてほろ苦くて、郷愁のハリウッドの響きもする素敵なチェロ協奏曲を選択。
これ、実は、当ブログ3度目。
ディクソン&バーメルトのシャンドス盤、ズロットキン&スラトキン(実は兄弟)のBBC盤。
そして今宵は、ベルガー&アルベルト盤。
過去記事より以下引用。
>このチェロ協奏曲は、映画「愛憎の曲~In Irving Rappers Deception」(Deception)のために作られた音楽。
映画は、美貌のベティ・ディヴィス扮するクリスチンとマルチ音楽家でセレブの男の愛人と、彼女が惚れてしまったチェリストとの三角関係を描いたもので、最後はクリスチンは、セレブ男を殺めてまで、チェリストと愛し合おうとする物語。
このなかで、セレブが作曲しチェリスト君が弾いた音楽が原曲となっている。
これをコルンゴルドが本格バージョンアップさせたのが、この協奏曲。
映画で、チェロの音を出していたのが、エレノア・アラー(Eleanor Aller)という当時ハリウッド四重奏団のメンバーで、かつ、ここで指揮しているレナート・スラトキンの母なんだそうな!!
彼女はもちろん、バージョンアップした協奏曲の初演もおこなっている<
(スラトキン盤の解説を一部参照)
その映画の場面がこちら。ふたりの男はクリスティンを巡って仲たがいし、この演奏会では指揮者は作曲者であったセレブ氏は降りてしまってます。
さらに、こちらのサイトで映画の一部が見れます。
http://www.amazon.com/dp/B006GIYBXW
背景に流れる切ない旋律は、このチェロ協奏曲のもの。
1946年の映画作品の音楽を担当。すぐさまチェロ協奏曲に。
力強さと、リズミカルなテーマと、甘味な旋律が綾なすコルンゴルト独特の世界。
いつものように鍵盤楽器と打楽器の活用も独特な近未来的な雰囲気を出しております。
ドイツの名手ベルガーの情に溺れぬシャープなチェロは、これまでのふたつの演奏とはまた違ったかっちりしたものに感じた。
それは、アルベルトと北西ドイツフィルにもいえてるけれど、コルンゴルトのヨーロッパへの想いをここにより感じることもできることは確か。
スラトキン盤は、よりキラキラしているけれど、少しばかり明るい。
コルンゴルトは来年、「死の街」がびわ湖と新国で上演予定。
数年前のアニヴァーサリーよりキテマス!
神奈川フィル監修の名曲案内。発売開始。
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コメント
コルンゴルトのチェロ協奏曲!初めて聴いたぞ^^なんて素敵な作品でしょう。この画像で初めて聴くことができたことは本当に幸運です。いつも吹奏楽で最初に接することが多かったからね。。。秋田高校吹奏楽部とか。。。
映画のチェリストは弾いてないんですか?あまりにもチェリストぶりが見事で、「すげーじゃん!」って感じました。映画俳優がチェリストを演じることができるレベルを遙かに超えています。特に途中でドッペルが連続するカデンツァの場面の演奏(のまね)は見事すぎます。私も素人チェリストとしてその困難さがよくわかる。音楽とぴったりのマネだけでもしてみろと言われてもできない演技なのです。
ボーイングが見事です。素人はふつうはこんなことは絶対にできない(断言)!左手の動きは本当に神です。音とぴったり合っている!。ありえない。しかも、指揮者だけじゃなくてギャラリーにいる愛人にも目をやりながら堂々のソロ演奏。この俳優!スゴイよ^^;尊敬!
投稿: モナコ命 | 2013年5月30日 (木) 14時20分
モナコ命さん、こんばんは。
お聴きいただけましたか。
ホント素敵な音楽で、陶然としてしまいます。
映画のチェリスト氏は通常の俳優に思われます。
音声は、指揮者レナート・スラトキンの母とのことです。
スラトキンの父は、ハリウッド・ボウルで有名なフェリックス・スラトキンですから、申し分ないサラブレッドですね。
この役者のまんま弾いてる感は、まじにすごいですね。
斜め上の愛人への眼差しも凄すぎます。
大女優ベティ・デイヴィスの瞳も素晴らしい!
投稿: yokochan | 2013年5月31日 (金) 00時26分