コルンゴルト 「死の都」 ピエロの歌
バラ一本。
お船を背景に、洋航に出てみたくなる雰囲気。
横浜は、こんな風に景色に華があります。
千葉にも海はありますが、千葉港なんて最低の雰囲気だし、幕張の海岸も人工的にすぎるし、センスないんですよ。
京葉線沿線の幕張エリアに、イオンを核とする巨大商業施設の建設が決定しております。
イオン総本部のお膝元。イオン頼りの街づくり。
千葉市は、みなとみらい、お台場とつながる湾岸観光構想として決定しておりますが、なんだかなぁ~の感じです。
気が付けば、みなとみらいも商業施設頼り。
渋谷の高層化も商業施設ありき。
どこもかしこもそう。
どこから金がまわって、そこに落とされるんだろう。パイは変わらないんだから。
千葉県民、神奈川県人、東京人の3様のわたくしですが、それぞれにお金撒いてたら破産しますで。
コルンゴルト 「死の都」 第2幕から「ピエロの歌」
~おれの憧れ、おれの夢想は~
フリッツ:ヘルマン・プライ
ホルスト・シュタイン指揮 ベルリン交響楽団
(1961.10@ベルリン)
5つあるコルンゴルト(1897~1957)のオペラのうち、一番有名な「死の都」。
ベルギーのブリュージュが舞台。亡き妻とうりふたつの女性マリエッタを街で見かけたパウルが、錯乱の倒錯の中で夢と現実の狭間に酔い、やがてすべてを諦めて、彼を惑わせた古都ブリュージュを後にする・・・・。
このバリトンのアリアは、パウルの友人フリッツと二役のピエロ役が歌うロマンティックな歌で、パウルの夢の中で、踊り子マリエッタがピエロに愛の歌をせがみ、彼が甘く切なくそれに応えるシーンであります。
「マリエッタの歌」とともに、このオペラのアリアとしては白眉の音楽であるとともに、コルンゴルトの書いた音楽の中でも、もっとも甘味なもののひとつでしょう。
おれの憧れ、おれの夢想は 過ぎ去った日に立ち帰る・・・・・
軸足を過去に置いて切々と歌いかけるこの歌には、いつも陶然としてしまいます。
プライの明るい真摯な歌声は、誠実な友人の裏の顔みたいで、妙にハマってます。
フリッツ:ボー・スコウフス
ジェイムズ・コンロン指揮イングリッシュ・ナショナル・オペラ管弦楽団
(1997.6~11@ロンドン)
スコウフスの歌は、今度はマリエッタを誘惑する宿敵ピエロの側にあるような、ちょっとシニカルさも漂わせた雰囲気です。
こっちの方が今風であり、カッコいいところでしょうか。
オーケストラもシュタインのドイツ風よりは、ずっとスタイリッシュで涼やか。
わたくしは、どちらのフリッツも、ピエロも好きですよ。
男のカッコよさにあふれてます。
二人とも、プライはラインスドルフ盤、スコウフスはラニクルズ盤のそれぞれ全曲盤で歌っております。
それとこの甘味な曲をヴァイオリンで弾いているのが、ワタクシのアイドル、ニコラたん。
オーケストラ伴奏で、もう、ため息が出るほどに美しい~
勘弁して欲しい~
それともう1枚、コルンゴルトのヴァオリン曲を集めたファン・ビークのソロでも聴けます。
こちらは、ピアノ伴奏で、ニコラより健康的。
「死の都」は、来春、時期をほぼ同じくして京都と東京で上演されます。
過去記事
「死の都」 ラニクルズ盤
「死の都」 インバル盤
「ヴァイオリン・ソナタほか」 ファン・ビーク盤
「シルヴァー・ヴァイオリン」 ニコラ・ベネデッティ
「マリエッタの歌~ヘンドリックス、メスト&フィラデルフィア」
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