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2013年10月 7日 (月)

「倉田寛 トロンボーン&テノールリサイタル」

Lilis

午後はご覧のように晴れ渡って、暑くなりました、今日、7日月曜日。

こちらは、横浜市栄区の栄区民文化センターです。

この中にあるコンサートホール「リリス」に行ってまいりました。

神奈川フィルの首席トロンボーン奏者の倉田さんのコンサート。

KurataKurata_2

     「カンツォーネ・ファンタジー」 岩田匤史 編曲

     シューベルト  「アヴェ・マリア」

     カッチーニ    「アヴェ・マリア」

     H・フィルモア  「シャウティン・リザ・トロンボーン」

     ショパン     「子犬のワルツ」 ~ ピアノ

     プライヤー    「愛の想い」

     プッチーニ   「トゥーランドット・ファンタジー」 大橋晃一 編曲

     武満 徹    「小さな空」 (武満SONGSより)

     バーンスタイン  「アメリカ」 (ウェストサイドストーリーより)

           トロンボーン、テノール:倉田 寛

                    ピアノ  :城 綾乃


                    (2013.10.7 @リリスホール、横浜)

倉田さんもユーモアたっぷりにお話されてましたが、平日の午後2時です。
嬉しい時間オーバーとなりましたが、1時間の午後のコンサートは、たくさんのお客さんで大盛況でした!

前から聴いてみたかった。
神奈川フィルの倉田さんの、トロンボーンとテノールの二役を。
いつもオーケストラでは、ブリリアントなトロンボーンを聴かせてくれる倉田さん。
先ごろも、佐村河内守の交響曲では、2楽章の素晴らしいコラールを響かせてくれました。

トロンボーンは、テノールやハイバリトンの音域で、オペラのオーケストラ編曲ものなのでは、よくソロ部分を担当したりします。
ブツ切れの音でなく、音をつなげてスライドできるから、人声による歌に近いこともできる。まさに「歌うトロンボーン」それを両面で完全実施しているのが、われらが神奈川フィルの倉田さんなのです。

歌好きのわたくしですから、まずは歌の方からまいりますと、倉田さんが歌ったのは、カンツォーネの中では、「オーソレミオ」「カタリ」「帰れソレントへ」「カッチーニのアヴェマリア」、「トゥーランドット~泣くなリュー、誰も寝てはならぬ」「小さな空」。
そう、見事なテノールなんです。
それも、イタリア系のリリック。突き抜けるような高域も、巧みに歌いこんでました。
クセのない、耳に馴染みのいい滑らかな声は、彼のトロンボーンの音色、そのものだと思います。
末尾に、youtube映像を見つけましたので貼り付けておきますが、そのときの声から3年。
ずっと練れてきて、歌い口も素敵なものなってました!

わたくしも、もうちょっと若い頃は、テノール音域が出ましたので、「オーソレミオオ」は勝手にレパートリーにしてまして、カラオケであれば歌ったりもしてましたが、そんなこと恥ずかしくなってしまう本日の倉田さんの本物の歌でした。

アンコールの「小さな空」は、ほろりとしてしまう歌、そして声を引き継いで吹かれたトロンボーンの優しい音色でした。
その本職のトロンボーンは、もういうことありませんね。
とおりのいい響きに、ニュアンスの豊かさと明快さ。
実に気持ちのいいトロンボーンです。
歌から楽器、楽器から歌と、その鮮やかな切り替えも見事なもんです。
素人には想像できない技ですな。

城さんの、キリリとしたピアノも素敵なものでした。

週の初めに、いい気分になるコンサートを聴かせていただきました。

2010年の演奏より。

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コメント

すごい才能だ!
画像を見て鳥肌が!
これはすごい。。。
トロンボーンの腕も超一流でありながら、このテナーの美声のすばらしさといったら!
テノール歌手がコンサートで、副専攻のヘタなコントラバスやフルートを披露するお楽しみ会はよく見かけますが、倉田氏のテノールは本格的です。リリックテノールとしてすでに完成度が高い。
昨今の日本のテナーの残念さを知る者として、倉田氏にはぜひとも歌手として本格的に活躍して欲しい。オケに1年か2年の休業願いを出して歌手活動を試しに行ってみてはどうか。
トロンボーンの演奏会って結構タイクツなんですよね^^;何度も経験しました。。
この歌手なら寝ないぞ=!並んででも会場に行くぞ!
アルフレッドやネモリーノあたりから歌って欲しいです。「SPERANZA」早速購入します!

投稿: モナコ命 | 2013年10月 8日 (火) 09時34分

モナコ命さん、こんにちは。
驚きとお誉めをたまわり、わがことのように嬉しいです。
倉田さんのお会いする機会がありましたら、モナコ命さんのお言葉、お伝えいたします。

オケもこの方が抜けると痛手ですし、ファンとしても困りますが、それでもこのテノールの声は魅力的です。
これから楽器も声もますます深めていかれるのではないかと、大いに楽しみにしております。
是非CDも聴いてみてください。

音楽は、こうしたことがあるからやめられませんね!

投稿: yokochan | 2013年10月 8日 (火) 21時49分

あと、許せないのが。。。
イケメンであることです!
イケメンでありながらこの若さ、ボーンの才能、そしてテナーとしての才能!
音楽性も表現力も豊かときたもんだ^^;
独占禁止法で取り締まります。
オヤジは外野からやいのやいの言うのが精一杯^^

投稿: モナコ命 | 2013年10月 9日 (水) 18時40分

モナコ命さん、おはようございます。
たしかにイケメンですよね、倉田さん。
司会進行もとてもお上手で、会場は笑いにも包まれてましたし、熱心な女性ファンもおいででしたよ。
ますます、独禁法違反ですね(笑)。
こうした音楽家の皆さんの進化・成長を見守るのも、クラシックオヤジとしての責務と思ってます!

投稿: yokochan | 2013年10月10日 (木) 07時35分

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